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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「パッケージNOW:塩でも自立型パウチ容器」から

2015.1.13  日経産業新聞の記事「パッケージNOW:塩でも自立型パウチ容器」から

砂糖や塩のパッケージにニーズに対する工夫

コラムの筆者 竹原あき子氏(工業デザイナー)は、フランスでの砂糖や塩、乳製品やスープまでも自立型パウチ容器を使っている背景について語っている。

○食用塩の国内市場の変化

塩の販売が2002年に国内では自由化され、食品の健康志向の高まりで、天然塩がブームとなった。それに伴い、塩のパッケージの変化も始まった。しかし、フランスで見るようなパッケージの機能性はまだまだだと、竹原氏は指摘する。

フランス最大手の塩ブランドはバレーヌだという。2位のセレボスは男の子が鳥を追う姿をシンボルマークにしているという。このマークには、開発者の父親と息子を表しており、子供の病を治すために薬を届けたのが鳥の姿を借りた父親であったという、おとぎ話に由来しているのだという。現実には、セレボスは医者と化学者の恊働から誕生したブランドで、おとぎ話に近い話があるという。化学者だった父親が医者の調合したリン酸塩を飲み込めなかった病気の息子に、少しだけ塩で味をつけて、飲むことができるようにして、病を治したという。さらに、リン酸塩には保水性があって、塩を乾燥した状態に保つことができるという。この特許を取得し1902年にセレボスと名付けたのが始まり。

このセレビスが採用した2014年のパッケージは自立したパウチ容器で、安価で、卓上容器の詰め替え需要を狙ったものである。さらに菓子職人など正確に材料や調味料を計量する顧客には多いに受け入れられたという。cakehappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:フリーミアムの倫理」から

2015. 1.13  日経産業新聞の記事「眼光紙背:フリーミアムの倫理」から

のめり込ませるところに必要な高い倫理性

コラムの著者は、米国で確立されたビジネスモデルのようだが、実は日本でも昔からあるフリーミアムについて触れている。

○スマートフォンのオンラインゲームのビジネスモデル

ゲーム自体を始めるときは無料で開始。しかし、やり始めてのめり込み始めると、有料のアイテムなどが登場し、お金を使わせる。最初はフリー、後にプレミアム(割り増し)となるこのビジネスモデルは、フリーミアムと呼ばれて米国ではビジネスモデルとして確立しつつある。だが、この商法は、日本には昔からあったようである。最初は無料で渡し、それを使うのが習慣化したところで、代金をとっていく商法である。

ただ、ユーザーがはまりこむことを過度に煽っていくといった行為は慎まなければ、その企業の倫理性が問われる高度なモデルでもあるという。逆に簡単に止められると、フリーミアムの本来の目的が達成できない。このバランスが問われるところでもあるという。


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「高岡美佳の目:バレンタイン向けチョコ」から 

2015.1.8  日経産業新聞の記事「高岡美佳の目:バレンタイン向けチョコ」から

コラボ商品の進化形をみる

コラムの著者 高岡美佳氏(立教大学経営学部教授)は、バレンタイン向けのチョコレート菓子「ダース」(森永製菓)の試みを取り上げている。

○国内有名アパレルブランドと恊働

パッケージの中身は森永製菓、パッケージのデザインは商品名「ダース」のロゴとチョコレートの絵を除いた範囲でアパレル側がデザインして恊働したという。

ターゲットは10代から20代の女性。昨年はブランド4社と進めた企画であったが、SNSなどで好評であったという。さらに口コミで購入量も増えたという。今回はさらにブランドを増やし、さらにリアルのアンテナショップも表参道ヒルズなどで展開し、フレーバーも増やしたレアものも設定したという。また、7日からは同商品をもって自分撮りした写真投稿もSNSで展開している。

商品パッケージは商品の中身や特徴を消費者に伝達する機能をもつ。それを維持しつつ、多くのファンを持つアパレルブランドの世界観をうまく表現したパッケージであれば、これまでの購買動機とは異なった消費者の取り込みも可能と読んでいる。一方、アパレス側は、自社の商品を取り扱っていないコンビニやスーパーで広告できるというメリットがある。さて、この協業、他の事業でもアイデア次第かもしれない。presenthappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「探査計:コードレス掃除機革新」から

2014.12.22   日経産業新聞の記事「探査計:コードレス掃除機革新」から

国内メーカーが実現出来なかった電化製品

コ ラムの著者 戸井田園子氏(家電コーディネーター)は、英ダイソンの高機能コードレス掃除機に触れて、アイデアを製品に持っていく開発力について語っている。

○ソフトローラーの発想

大小どんなゴミでも1回で集塵できる同社のヘッドブラシ「ソフトローラー」は従来のヘッドブラシの概念を打ち破っているという。

掃除機の集塵力はヘッドの大きさで左右される。細かなホコリを吸い取るためには、床面に密着すれば良いが、大きなゴミは、ある程度のすき間が必要だ。この相矛盾する条件を満たす事が難しく、同社のソフトローラーは両者を満足しているという。

その発想法は、ブラシ(ソフトローラー)の軸の中に回転機構を収納し、ヘッドカバーからはみ出るほどの大きなローラーブラシができた。従来の形にとらわれないことで、今までの問題を解決出来たという。

同じような発想は以前から国内メーカーにはあったそうだが、市場投入できないことは無きに等しい。同じ発想があれば、製品として展開出来なかった理由をしっかりとレビューすべきだという。まさにその通りである。happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「探査計:個人向け『オフィス』期間課金制で最新版対応」から

2014.12.15   日経産業新聞の記事「探査計:個人向け『オフィス』期間課金制で最新版対応」から

ユーザの利用形態で選べる製品群へ

コ ラムの著者 田中 雄二氏(ITジャーナリスト)は、米マイクロソフト社のビジネス向け総合ソフト『オフィス』のライセンス提供の仕方が変わってきた事に触れている。

○最新版維持のコストを考慮

表計算の「エクセル」やワープロの「ワード」といったビジネス向け総合ソフトである「オフォス」。最近になってクラウドを使った個人向けオフォスのライセンスの提供方法が変わった。クラウド版の『オフィス365ソロ』というものである。同時にパソコンに付属しているオフィスも「オフィスプレミアム」とライセンスに変わったという。

ソロの方はクラウド版だが利用法はこれまで同様に、通常のパッケージ版と同様、基本的にはPCにインストールして利用する。ネット環境がない環境でも問題なく利用できる。1テラバイトのオンラインストレージや、通話ソフト「スカイプ」も月60分無料といったサービスがつくという。

ではパッケージ版と何が違うのか。

  • 料金形態;パッケージ版は買い切り。最新版にバージョンアップする際には新規に購入する必要が出てくる場合がある。ソロは、月または年単位で料金を支払う期間課金制である。常に最新版であるし、バージョンアップは無料だ。

これを生かせば、使い方によってはソロの方が安くなる。ソロにはパワーポイントやアクセスなども付属しており、パッケージ版の「オフィスプロフェッショナル」に相当。価格比較と利用期間を考えるとソロの方が安い場合があるという。

このように、利用形態に応じて課金するといったソフトウェアの販売形態も変わりつつある。happy01