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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:自動運転、国民的議論を」から

2016.6.1   日経産業新聞の記事「眼光紙背:自動運転、国民的議論を」から

米国ではグーグルが実力を貯めている

コラムの著者は、自動運転をめぐる動きで、米国がパブリックコメント(意見公募)を始めたことで、日本ではどうなのかについて語っている。

○完全無人運転を想定した質問内容

米国運輸当局を動かしているのは米グーグルではないかという。グーグルはすでに何十万キロメートルと実証実験でくるまを走らせ、それを解析して開発したAIを用いつつ、「高いレベルの無人運転技術をすでに確立している」というのはエンジニア仲間では共通の認識だという。

ここで国連で議論になっているのが、ジュネーブ条約である。同条約では、乗り物を乗る時は、危険を察知した時に人間がいつでもハンドルや操縦桿を握れ制御できる状態でなければならないとしている。無人運転を実用化するには、これを改正しなければならない。

無人運転の開発は日本メーカーでも進んではいるが、いざ事故が起きたら誰が責任をとるのかといった根源的な問題はまだ議論になっていないという。自動運転が必要と思う人も、今のまま、製造メーカーだけが製造物責任(PL)をとる形になり、負担が大きく、実用化が阻まれる可能性がある。夢と同時に現実を語るといった、国民的な議論が、今の日本には必要であろう。camerahappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「拡大鏡:紅茶の箱、鉢に転用、価値提案」から

2016.5.30   日経産業新聞の記事「拡大鏡:紅茶の箱、鉢に転用、価値提案」から

老舗紅茶のお店のブランド利用

コラムの筆者 竹原あき子氏(工業デザイナー)は、前回のレジ袋の話題に続きパッケージと花について触れている。

○1848年創業の老舗紅茶ブランドをちゃっかり利用

同店の中古の箱をそのまま、ちゃっかり転用したのだろうと竹原氏はいう。パリの生花店で見たもので、紅茶ブランドの箱をそのまま鉢に転用して売っている。

正面には「カンパニー・コロニアル」「紅茶」「フランスの有名店」という言葉が書かれ、ティーポットのデザインが描かれている。コロニアル時代を演出する箱の中にヒヤシンスが植わっている。紅茶と花という意表をつく組み合わせもしゃれているが、3本を一列に並べて周りに苔を埋め込んだ演出のセンスも良いという。

驚きはその値段。プラスティックに入ったヒヤシンス1本が2ユーロ(約240円)であるのに対して、紅茶の箱入りでは3本で15.9ユーロ(約1940円)もする。つまり、パッケージ代は1700円という勘定になる。

パッケージの付加価値がここまではっきりとした事例は少ない。鉢も花も両方楽しむものだからパッケージも商品である。もちろん、花が咲き終えたら他の花を植えるといった箱のリサイクルも視野にあるのだろう。

花と鉢。商品とパッケージを別々の価値として提案できるところに新しいパッケージのヒントがあると、竹原氏は語っている。

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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「風向計: スマホアプリ、日中は起動時間短尺」から

2016.5.31   日経産業新聞の記事「風向計: スマホアプリ、日中は起動時間短尺」から

コミュニケーション利用はエンターテイメント利用より優先されやすい

コラムの著者 奥 律哉氏(電通総研 メディアイノベーションラボ統括責任者)は、内閣府が3月「消費者動向調査」と調査会社インテージの「i-SSPモバイル」というデータを使って、スマホアプリのマーケティングについて考察している。

○スマートフォンの普及率が従来型携帯電話のそれを超えた

内閣府の調査からでたのは初めて、スマートフォンが二人以上の世帯で普及率の面でガラケーを超えたことである。ここにマーケティングを考える上でも、個人の手元に情報を届けるスマートフォンに注目が集まるのは自然である。

奥氏が紹介している調査会社のインテージの「i-SSPモバイル」というデータでは、

  • 全国15~69歳の2015年7月の利用ログデータ
  • 主なアプリ分野の1回あたりの利用時間(尺数)
  • 対象はアンドロイドOSとiOS

を分析したものである。結果、1回あたりの利用時間を短い順でみると、

  1. インスタントメッセンジャー(1.2分)
  2. ショッピング(1.8分)
  3. 写真/ビデオ(1.9分)
  4. ソーシャルネットワーク(2.3分)

となっているという。つまり、ショッピングを除くと、コミュニケーションを目的とするアプリである。

一方長い順から見ると、

  1. 動画共有(8.3分)
  2. 動画配信(6.0分)
  3. ゲーム(5.3分)
  4. ブック/コミック(4.7分)

となっている。エンターテイメントを楽しむアプリが占めている。

これから、コミュニケーション利用はエンターテイメント利用より優先されやすいという点で、前者は相手のあることからタイミングが得れべないが、後者は自分でTPOを選べるという特徴を持つ。さらに、日中はコミュニケーションを優先し、短尺で、エンターテイメントは、長尺でSIMカードでは通信料金がかさむため自宅でのWifi 環境でじっくりと楽しむようだ。

この分析は今後消費者向けアプリや関連商品のマーケティングを考える上で参考になりそうだ。camerahappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「小野譲司の目:カーブス、女性に照準、満足度高く」から 

2016.5.26   日経産業新聞の記事「小野譲司の目:カーブス、女性に照準、満足度高く」から

標的となる顧客を絞りサービスの顧客満足度を上げる

コラムの著者 小野 譲司氏(青山学院大学経営学部教授)は、米国本部で日本に展開している30分健康体操教室を運営するカーブスのマーケティングについて語っている。

○スタッフも会員も女性

同社のサービスの従来のフィットネスジムとの差異は、会員とスタッフは女性のみであること、会員の95%が初心者、ショッピングエリアを軸に住宅街、商店街、ショッピングセンターに店舗をおき、プールや風呂、シャワーなどの付帯施設はカットした中で、月会費を抑えた点である。

会員は円形の並べられたマシンを30分で順番に回り、有酸素運動、筋力トレーニング、ストレッチを行う。さらに、CS(顧客満足度)ではフィットネスクラブ部門で2年連続1位で、女性の各年代で高い支持を得ている。その秘密は、ターゲット顧客を絞り明確にしたことから、細かいサービスが可能となったことであり、さらにフランチャイズにもかかわらず、現場の声が本部を軸に共有されている点である。また、紹介プログラムは、継続率向上につながることを意図し、マーケティングを行っているという。

また、サプリメントや食事メニューなど食の面からも健康増進にアプローチして成長を促している。cafehappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「拡大鏡:日焼け止め、新技術続々、競争激しく」から

2016.5.23   日経産業新聞の記事「拡大鏡:日焼け止め、新技術続々、競争激しく」から

レジャーだけでなくスポーツシーンでも重視

コラムの著者 山下 尚文氏(ネクステージトータルマーケティングプランニング社長)は、本格的な夏を前に、日焼け止めやUV対策の商品の競争が激化していると述べている。

○汗や水にも持続する効果を求めて

化粧品メーカー各社が新しい技術や処方で、この日焼け止め分野で競争しているという。その中で革新的な商品として資生堂が2月に発売した「アネッサ パーフェクトUV アフターブースター」を取り上げている。

同商品の訴求ポイントとして、

  • 汗や水に触れると紫外線をブロックする膜がさらに強くなる「アクアブースター機能」
  • 繰り返しの強い紫外線を浴びても製剤を安定に保つ「光スタミナ機能」
  • 80分にわたる水浴テストで耐久性を確認済みの「スーパーウォータープルーフ」
  • 紫外線による乾燥を防ぐ「紫外線ダメージ対応システム」

を入れ総合力で勝負に出て、スキンケア分野での戦略、総合力での勝負と同じであるという。

他社も同様に新技術や処方を競い、まさに暑い夏がきそうだというcamerahappy01