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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:『非財務』と呼ぶべきか」から

2023.11.15  日経産業新聞の記事「眼光紙背:『非財務』と呼ぶべきか」から

未だ財務化されていない(プレ財務)と呼びたい

企業の将来のキャッシュフローを生み出す源泉は無形資産で非財務情報が今注目されているという。コラムの著者は、丸井グループのユニークな取り組みについて語っている。

○インパクトブックで示す環境・社会課題の解決の影響度

コラムの著者によれば、無形資産には従業員のスキルや能力などなどを示す「人的資本」も含まれ、2023年3月より決算報告の有価証券報告書に女性管理職比率など示すことが法的決まっているという。

ただ、法定の開示事項を示すといった消極的なものではなく、自社の独自の取り組みなどをアピールできるチャンスでもあるという。

マルイグループは人的資本を同社が発行する「インパクトブック」で具体化しているという。ここでいうインパクトは、環境・社会課題の解決で生まれる効果である。そこで同社は、

  • 環境問題や従業員・地域社会などを重視する
  • 同社の30年にわたる財務価値を示す
  • 最終的には、同社が生み出す価値が企業価値と等価になることを目指す

といった視点でインパクトブックを発行した。

ここでコラムの著者は、「非財務」という言葉を「プレ財務」と読み替えることで、職場の環境も影響を受けているという。👦👧🧑‍🦯👩‍🦯⚡️👚👔🧤💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡happy01🌏💡🔎🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「新風シリコンバレー:ライドシェアへの期待増」から

2023.12.5  日経産業新聞の記事「新風シリコンバレー:ライドシェアへの期待増」から

タクシー不足の解決の先にある各年齢層のニーズ

日本では深刻化するタクシー不足を背景にライドシェアの解禁をするか否かの議論が進んでいるが、すでにUberやLyftなどが広く普及している。コラムの著者 小松原 威氏(WiLパートナー)によれば、その普及とは異なった新しい動きがシリコンバレーにあるという。

◯米ビア・トランスポーテーション社の技術が展開

 小松原氏の事務所があるパロアルト市では3月からパロアルトリンクという新しいライドシェアサービスを開始したという。同市は、これまで通常の公共交通機関としてシャトルバスを運行していたがこれを廃止し、乗客がアプリから好きな時間に好きな場所で呼べるオンデマンド型の乗り合い送迎サービスを始めた。

パロアルト市で平日朝8時から夜6時まで市内のみで運行するテスラ製の乗り合い自動車である。運賃は1回の乗車で3.5ドルで学生、シニア、低所得者は1ドルである。

アプリは目的地を入力すると乗り合いサービスのみならず、電車とバスを組み合わせて最適な公共交通機関を提案してくれる。このシステムの裏方は米ビア・トランスポーテーション社で、世界中の地方自治体向けにビアのソフトウェアを提供することで、自治体自らのライドシェアサービスを立ち上げることができるという。日本でも同社のソフトを使い、長野県茅野市がビアと組んでライドシェアサービス「のらざあ」の運行を開始した。

公共によるライドシェアサービスが良いのは、児童や学生などを交通事故などに遭わない手段としても注目されている。送迎ばかりで時間が取られて困っている親たちにも安全を提要し、移動によるシニアの活力を考えることもできる。まさに各年齢層の移動に影響を与えるものとなっている。🚌🔍👚👔💬👩👦💵📶📈💻💡🏢🏠📖🎓⚡️🌏happy01🌏💡🔎🇺🇸🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「Smart Times:AIスタイリスト」から

2023.12.4 日経産業新聞の記事「Smart Times:AIスタイリスト」から

新世代のクリエーターとしてAIスタイリストも認知されるか

コラムの著者 栄籐 稔氏(大阪大学教授)は、SNSで友人がエジプトを旅している写真が目に留まった。だが、本人はエジプトに行っていない。その写真がきれいだったので友人に連絡を取ると、コロナ禍の影響でコロンビアの首都ボゴタに残り、AIを使ったクリエーションを行なっているという。

○AIを駆使してクリエーションの生産性を向上させ、実行前に予測やカスタマイズができる

栄籐教授によれば、友人は元々、世界を旅するイラストレーターであり、ビジュアルナラティブの専門家であるという。会議、書籍、商品の内容や学会の議論など複雑なアイデアと物語をイラストを駆使して視覚的に訴える能力があるという。最近は生成AIを駆使して料理、ジュエリー、ファッションを画像にして表現する仕事をしている。そこで栄籐教授は友人に今の職業を尋ねると、「AIスタイリスト」という答えが返ってきたという。

友人の体験はこうだ:

  • Midjourneyという言葉から画像を自動生成するサービスを用いて、知り合いのヘアスタイルをデザインした。
  • 美容院にいって、どういう髪型にするか悩む人に、さまざまな髪型、メイクの提案をした。
  • 今では食品画像サンプルを生成。その画像は、食品会社やレストランで、料理の本質を捉えた目に麗しい画像を生成している。

この話で、例えばレストランにおいて仕入れの関係でマグロ、サーモン、エビが、ハマチ、鯛、ホタテに変わったとすると、瞬時に提供できる料理の画像を出すことができる。さらに、画像と食材とレシピを関連付けてAIに学習させれば、柑橘系の素材かないとき、他の食材を用いた時の画像とレシピを瞬時にシェフは確認できる。このように生成AIで付加価値のある作業を考えることがポイントである。

多くウェブなどで画像生成AIを活用して対価を得る手法が紹介されている。特に注目すべきは、クリエーターが生産性を劇的に向上させる機会が増えている点である。例えば、

  • ゲームでの視覚資産
  • 映画やアニメーションのコンセプトアート
  • 建築や衣装のファッションデザイン

といった分野である。このクリエティブプロセスが生成AIによって加速される可能性を示す。

さらに、顧客提案だけでなく、実行あるいは実施前に結果を予測することがシミュレーションでき、顧客へのカスタマイズもすぐにできる。AIスタイリストが新世代のクリエーターとして多様な産業で価値を創出して職業としての地位が確立することを栄籐教授は想像している。💇‍♀️🖼️💬⚡️🏙️💡🏗🚚📈🏢⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「WAVE:現場の生成AI」から

2023.11.30  日経産業新聞の記事「WAVE:現場の生成AI」から

日本の世界市場での優位性を堅持するには社会課題に向き合う製品やサービスがキー

コラムの著者 大崎 真孝氏(米エヌビディア日本代表)によると、日本政府の支援もありAIを作るインフラ投資が整備されてきたという。さらに現場で学習し使える生成AIが今後伸びると予想している。それは現場でのエッジ(機器側)で使われる生成AIがソフトをさらに改善させ、飛躍的に機能や性能が向上させるからだという。つまり規模ではなく現場での課題解決が促進され、日本メーカーが得意とするハードウェアの優位性を押し上げるソフトウェア開発が可能となっていく。

◯これまでインフラ側で開発し処理していた生成AIが現場に降りてくる

 大崎氏によれば、エッジ向けの生成AIを駆使すると、例えば、

  • 現場でリアルタイムで学習することで、ロボットは次に取りうるタスクを自動的に計画実行する、
  • 小売店などでの接客ロボットがあらゆる会話に対応する、
  • 医療用画像診断装置で画像を再構成し、病変を診断支援する

といったことが現実となるという。日本はこれらの例のようにロボット大国で、産業用ロボットは世界のトップ5のうち3社が日本のメーカーである。そこにはモーターやアクチュエーターなどが圧倒的優位性で世界を席巻しているからで、これまで培った匠の技術の集大成が現在の地位を築いてきた。これらにさらに生成AIの頭脳を与えることで更なる進歩が可能であろう。逆に言えば、今この取り組みを日本メーカーを含め関係者が素早く行わないと、AIの関連企業からの新規参入が行われ、日本国内の産業用ロボットの座も危うくなる。

すでに規模の経済ではなく、社会課題の解決へのアイデアで新しい商品やサービスが成長している社会にいる。労働人口の減少の中で優位性を堅持するにもAIを駆使し、社会課題解決を支援する商品やサービスを生み続ける必要がある。💡🏗🚚📈🏢⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01🇯🇵🇺🇸


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「西川英彦の目:3つのソーダ割り、相乗効果で新市場を創出」から

2023.12.1  日経産業新聞の記事「西川英彦の目:3つのソーダ割り、相乗効果で新市場を創出」から

一見競合する「代替材」を三位一体で商品戦略を成功へ

コラムの著者 西川 英彦氏(法政大学経営学部教授)が紹介する商品はサントリーの国産ジン「翠(SUI)」の事例で、自社製品を軸に補完する商材を含めて、プロデュースする事例である。

◯自社製品で複数の「補完材」を準備して新市場を創出

西川教授によれば、補完材とは「食パンとバター」、「ゲーム機とソフト」など、互いに補完することで価値や需要を高める製品・サービスであるという。

今回のジンは市場規模が酒類全体のわずか0.2%で日本ではほとんど飲まれていないという。バーで飲むものといったイメージが強く、ジントニックなどカクテルで飲むものであった。

サントリーは2017年発売した高級ジン「六(ROKU)」を展開する中で、ジンのソーダ割りが和食の合う食中酒として需要があることを発見した。そこで、同社はハイボール、レモンサワーに並ぶ「第3のソーダ割り」として、居酒屋や自宅の食事に合う値ごろな価格の翠を2020年に発売した。日本の食卓で馴染みのあるゆず、緑茶、ショウガという3種の和素材を使用した爽快なジンを発表した。瓶で買うのはハードルが高いので、「翠ジンソーダ缶」を発売、瓶・缶・飲食店の三位一体戦略が完成し、互いに補完して相乗効果で新市場を創出した。🥫💻🫙💡🔧🛠️📱🍟🏥📷💻🍺🦠🎓🏢📈🔎⚡️🌍happy01📶👦👧💡🇯🇵