【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoOnline:日本のイノベーション効率、経済・経営学の活性化必要」から
2013/10/01
2013.9.27 日経産業新聞の記事「TechnoOnline:日本のイノベーション効率、経済・経営学の活性化必要」から
技術革新力・イノベーション効率を高めるには
コラムの著者 近藤正幸氏(横浜国立大学教授)の視点は、イノベーションを効率的にビジネスに結び付ける経済学・経営学の国際的な力も重要であることを示唆している。
○技術革新力・イノベーション効率の国際ランキング
世界知的所有権機構(WIPO)などの公表による日本の国際ランキングを見ると、同機構の7月の発表では、
- 技術革新力(22位/142カ国)(昨年比 3ポイント▲)
- イノベーション効率(112位/142カ国)(昨年比 24ポイント▼)
となっている。それぞれの指標は、
- 技術革新力:=イノベーション・インプット(14位)とイノベーション・アウトプット(33位)の合成
- イノベーション効率:=アウトプットの指標/インプットの指標
で求められている。
○ランキングを上げるためには
先ずは、科学技術関係でのインプット指標は、イノベーション実現のための研究者数、研究開発費の増加が考えられる。一方、アウトプット指標を上げるためには、インプットを増加させる道と効率を上げる方法がある。
企業活動では当たり前にインプットを抑制し、アウトプットを最大にする効率化が行われるが、国レベルのイノベーションでこの意図があるとは思えない。更に言えば、アプトプットを最大にするのは、自然科学系というよりも、経済学や経営学によるところが多い。
近藤教授が指摘するのは、自然科学系が毎年論文を執筆し、国内外の学会で発表することが当然と行われ、結果的にイノベーション力を高めているのに対し、日本の経済学・経営学の分野は必ずしもそうなっていないという。研究成果をもっと、オープンにしてイノベーション・アウトプットを高めないと、ここで国際的なイノベーション力が低下しかねない。