ビジネスへの応用

【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「SmartTimes:産業構造審議会の『新機軸』」から

2022.8.26   日経産業新聞の記事「SmartTimes:産業構造審議会の『新機軸』」から

5〜10年の中期的視野で「新機軸」を考える

コラムの著者 石黒 不二代氏(ネットイヤーグループ取締役チーフエヴァンジェリスト)が、経済産業省の産業構造審議会の委員として中期的な新機軸の議論について語っている。

○経済社会のシステムのOSの組み替えも

 石黒氏によれば、日本の産業の方向性を定めていくのが産業構造審議会であるという。同会では次年度における重点施策を決定するのみならず、少なくとも5〜10年のスパンで考える中期的な視点による新機軸を決めるという。

その実現は経済産業省だけが行うものではなく、官民共同で進め、日本経済の停滞状況を打開する狙いもある。新機軸は6つのミッションが設定され、その内デジタル社会では「デジタル田園都市構想」の実現や半導体への投資額などの目標が掲げられた。石黒氏はこの目標でのグランドデザインを示してほしいと要望を示したという。グランドデザインのように具体的な目指す姿を示すことは国民や産業界も理解しやすいとの意図だという。

例えば、

  • 5年後に世界でも有数のデータ量を持ち、それらを分析することにより多大な収益を生みだす新しいビジネスモデルで時価総額が世界で5本の指に入る企業を作り出す
  • 行政においては地方自治体を含めて全ての行政サービスが電子化される

といった目標である。

さらに同審議会では経済社会のOSを組み換えようとしているという。そのOSには岸田内閣が推進するスタートアップの育成などがある。そこでの課題として、石黒氏は以下を課題としている:

  • 米国に比べIPO時やIPO後の時価総額が小さ過ぎる。IPOのハードルが低く、上場時の資金調達額も低くなる。従って大きな成長をするための資金不足になる。
  • スタートアップの目標がIPOに偏り、他国に比べM&Aが少ない。よって大きな資源導入がないためスタートアップの規模が小さい。
  • 先端技術のテクノロジーカンパニーが少なすぎる。米国などでは研究期間が長い上に深い研究開発で成長が大きい。

さて、課題に対する施策と実践がどこまで進むのであろうか。⏳📱🩺🏥👩👨🚘🚗📶🩺📈😷💻💡🏢🏠📖🎓⚡️🌏happy01🌏💡🔎🇯🇵🇺🇸


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:日本的な『SDGs礼賛』」から

2022.8.26  日経産業新聞の記事「眼光紙背:日本的な『SDGs礼賛』」から

海外ではESGがSDGsよりも認知度が高い

コラムの著者によると、国内メディアでSDGsの言葉を目にしない日はないと思うが、世界的にはそれほど普及しておらず、ESG(環境・社会・ガバナンス)の方が知名度が圧倒的に高いという。

○株式投資をしない人が多く、国連の「お墨付き」のあるSDGsの方が認知度が高い日本

 コラムの著者によれば、経営コンサルティング会社ニューラルによると、SDGsよりもESGの言葉が知名度が高いという。

2015年SDGsが国際連合で採択された時を起点にこの2つのキーワードの検索数を調べると、日本は2018年ごろからSDGsが急増し、ESGは低位で横ばいであるという。米国、フランスでは2015年の段階からESGが一定の検索数を確保し、以後増加していることに対して、SDGsは低空飛行のままだという。新興国インドではSDGsはあまり検索されず、ESGが2018年から増加しているという。

ニューラルの社長によれば、投資やサステナビリティー(持続可能性)に対する関心の違いが出ているという。欧米では2008年のリーマン・ショックを機に利益至上主義への反省が芽生え、ESG投資によって企業経営者にサステナビリティーを意識させる圧力が強まったからだという。一方、日本はサステナビリティーへの関心が近年まで盛り上がらなかった。

日本国内では株式投資をしない人が多く、投資用語のESGよりも、国連の「お墨付き」のあるSDGsの方が受けいれやすかったからだとも言えるという。何にしてもESGでもSDGsでも方向性は同じで、地球市民的な視点と発想が必要なことは変わりがない。さて、SDGsによる日本企業の改革はどう進むのか。📞🚗🚀⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🗒🌏🇯🇵🇺🇸🇩🇪🇫🇷


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「高岡美佳の目:象印がスマート農業支援、農家守り、ごはん文化守る」から 

2022.8.26  日経産業新聞の記事「高岡美佳の目:象印がスマート農業支援、農家守り、ごはん文化守る」から

川上にある米づくりの現状を知って、課題解決に挑戦

コラムの著者 高岡 美佳氏(立教大学経営学部教授)は、象印マホービンの2013年からのごはん文化を盛り上げる運動「ライスマイルプロジェクト」の一環「ライスマイルNEXTプロジェクト」について同社の取り組みを紹介している。

◯「ごはん好きを増やす」からスマート農業に挑む「米農家を応援する」へ

 高岡教授の注目点はごはん好きを増やすというところからさらに川上の生産者、とりわけスマート米農家に注目している点である。日本の米作りを取り巻く環境は極めて厳しい。高齢化や後継者不足で農家の数が減り、管理する田んぼの面積は増える一方である。さらに米価格も低迷している。つまり、少人数で多くの田んぼを管理し生産性を高めて収穫する必要性に迫られている。

この課題に対して同社はAIやIoTを活用したスマート農業の支援である。2021年6月、スマート農業プラットフォームを手掛けるオプティムから「スマート農業と象印の組み合わせができないか」と持ちかけられ、「ごはんの川上にある米づくりの現状を知って、課題解決に一緒に取り組みたい」という同社の意思が契機となった。

スマート農業にはネガティブなイメージがあるという。大量生産・無機質でうまくなさそうなイメージである。そこでユーザー向けの生の情報を動画配信し、収穫した米は象印の直販サイトで「スマート米(オプティムの登録商標)」として売り出した。

同社は炊飯ジャーが経営の基幹商品であることから、日本の食卓からごはんが消えることは死活問題である。ごはんを軸にしたごはん文化がなくなることに等しく、川上の米農家も、その歴史や伝統、調理法、ごはんと合う副菜など全てが消滅することにつながる。つまり同社社員もごはん好きからごはん文化を守って行きたいという声が多かったという。🌾🍙👧👦📗🔉🚚☕️🍮🖥🍶😷🦠🏢🗒🏪🏢💡🔎⚡️happy01🌏🏡👝📦🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:『賢明な不服従』の大切さ」から

2022.8.19  日経産業新聞の記事「眼光紙背:『賢明な不服従』の大切さ」から

「建設的なノー」を発するフォロワーシップが組織の健全さを生む

このところの企業の不祥事で経営陣や幹部リーダー層が責任をとるが、コラムの著者の主張は、実際に不正に手を染めた現場、フォロワーにも改善の余地があるという。

○「賢明な不服従」や「建設的なノー」が組織社会学のフォロワーシップ研究で注目

 2021年の三菱電機の品質不正で社長が辞任に追い込まれた。2022年の最大の焦点は長年エンジンの性能偽装を続けてきた日野自動車で、トップの引責にとどまらず、経営危機にまで発展するかもしれないという。

このような企業の不祥事が絶えないのは、責任の所在から経営トップや幹部リーダーにあるが、実際に不正に手を染めた現場、つまりフォロワーの側にも改善が必要ではないかというのがコラムの著者の主張である。

近年、組織社会学の分野で注目されているのがフォロワーシップ研究であるという。上司の命令をひとまず受け入れ、それに従う受動的忠実性がフォロワーの所以である。だが、これでは組織的にも大きな問題である。

となれば、フォロワーが命令を受け入れた後の行動がキーとなる。命令が事実誤認に基づくものであったり、社会的正義や倫理に反するものであれば、それを拒み、あるいは代案を示すような「賢明な不服従」の精神が必要となる。

コラムの著者は、ここで盲導犬訓練の参考例を示している。普通の訓練を受けていない犬を盲導犬にするための訓練の第1ステップは、飼い主への徹底的な服従を教えることだという。だが、次の段階では、状況によっては指示に従わないことも必要だという。例えば、路面の凍結を飼い主がわからず「進め」を命じたとしよう。盲導犬が危険と判断して命令を拒否することもあるという。犬と人間は大きく違うが、考え方として「賢明な不服従」や「建設的なノー」の有用性は理解できる。これらの考えが組織の健全さを左右する鍵であることは変わらないだろう。📞🚗🚀⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🗒🌏🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「SmartTimes:萩でワーケーション維新」から

2022.8.22   日経産業新聞の記事「SmartTimes:萩でワーケーション維新」から

遊ぶように働き、働くように遊ぶのが21世紀型の仕事人

コラムの著者 久米 信行氏(iU情報経営イノベーション専門職大学教授)は、山口県萩市を訪れ、同地が明治維新の偉人を生んだ地であると同時にワーケーションの聖地だと感じたという。

○21世紀の仕事人に大切なのはワークプレース

 久米教授によれば、21世紀型の仕事人は「遊ぶように働き、働くように遊ぶ」のだという。日用品は多国籍企業の勝ち組に寡占され、特徴のない誰がやっても同じ仕事はAIやロボットに代替されるからだという。週休3日制時代、高付加価値でリピート消費されるのは「遊び」であるという。

遊びを知らない仕事オンリー人間やオンオフを分けすぎるスイッチ型人間では画期的な商品やサービスを生むことは難しいと久米教授は指摘している。さらに21世紀の仕事人に大切なのは働き場所であるという。日常を離れリセットしたり、半ば遊びながら新しい構想を練るワーケーションが定期的に必要だろう。

久米氏はその最適地で、聖地と感じるのは、明治維新の偉人を輩出した山口県萩市だという。松下村塾の跡地で、明治の激動を迎える人たちの志にふれたり、美しい街並みの古民家カフェでノマドワーカーにもなれる。自転車で回れるコンパクトな街並みは日々発見があるという。食も日本海の幸や萩むつみ豚や梶岡牛なども味わえる。自然もジオパークを形成しており、大自然のリズムを感じられるという。このような環境なら21世紀のワーケーション維新がおこることは自明だろう。⏳📱🩺🏥👩👨🚘🚗📶🩺📈😷💻💡🏢🏠📖🎓⚡️🌏happy01🌏💡🔎🇯🇵