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【ヒット商品のネタ出しの会】日本経済新聞の記事「社説:中国発AIの波及と実力を見極めたい」から

2025.1.31  日本経済新聞の記事「社説:中国発AIの波及と実力を見極めたい」から

コストを抑制し高性能なAIとの発表だが競争原理の変化と権利侵害の疑惑も

社説によれば、中国の金融業界出身の梁文鋒氏が2023年に設立したスタートアップ、ディープシークが米中で話題になっているという。同社は、1月20日に最新のAI基盤モデルを発表、先行する米オープンAIに匹敵する性能を実現したと主張している。さらに開発コストを抑え、高性能な半導体を使わずに機能向上を行なってると報じている。コラムは渦中のディープシークについて分析している。

○コスト低減は同社のみならず多くの関心を集めている。

社説によれば、中国のAI開発企業、ディープシークがICT業界や株式市場で波紋を広げているという。コストを低減し、性能は高い生成AIを開発したと発表し、開発競争の前提が大きく変わるとして、注目されている。

コスト削減はこれまで高価な最先端半導体を大量に使い、多くのデータを読み込ませ機械学習させるのが一般的であった。だが、資金力が限られ、最新の半導体の利用に制限がある中国のスタートアップが技術を高めたとあると、これまでの前提が崩れることになり、AI向け半導体大手の米エヌビディアの株価が急落した。

ディープシークに対しては米オープンAIの技術を不正に利用し、情報保護の体制も不備があるといった指摘が出ている。注目すべきはコスト削減をしたという技術である。ディープシークの発表では、誰でも自由に使えるオープンソースの基盤モデルを活用することにより、研究開発費を抑制したとしている。こうした取り組みは生成AIの課題である電力使用量の抑制にもつながる。コスト削減の技術は同社に限らず、今後多くの企業が挑戦してくる領域でもある。

中国に対する向き合い方も再考の余地がある。ディープシークの動きが、中国への最先端半導体の供給を制限することで開発の遅延をおこすことにはならなかったことを意味する。日米は、中国への技術封じ込めの戦略を安全保障の面からも再考しなければならない。✒️📕📗💻💬⚡️🏙️💡🏗🚚📈🏢⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌏 happy01🇯🇵🇺🇸🇨🇳


【ヒット商品のネタ出しの会】 日本経済新聞の記事「私見卓見:学術会議は国際連携を強化せよ」から

2025.1.29  日本経済新聞の記事「私見卓見:学術会議は国際連携を強化せよ」から

他の国際ネットワークのインナーサークルに入り科学と政治、社会とのイニシアティブを

コラムの著者 有本 建男氏(国際学術会議フェロー・政策研究大学院大学客員教授)は、日本学術会議が4年にわたる議論を経て法人化の方向性が決まったが、将来の活動として国際的な学術ネットワークと連携してイニシアティブをとるべきと提言している。

◯日本学術会議が福島原子力発電所事故後の「科学者の行動規範」を改訂して世界から注目

有本氏によれば、ここ数年、国際学術会議、政府科学樹源国際ネットワーク、国際科学フォーラムなどの科学技術学術政策の様々な国際ネットワークは、政治、軍事、国際経済、科学技術が大きく変動する中で、研究開発や政策策定の方法、科学技術外交、研究セキュリティー、AIなどの技術の推進、温暖化対策などの議論を行なっているという。

だが、この議論に日本学術会議は取り残されているのではないかと危惧している。例えば、日本学術会議が福島原子力発電所事故後の「科学者の行動規範」を改訂して世界から注目されたこともある。さらに行動規範のアップデートを時代に合わせて改訂していかねばならない。この作業プロセスの中に地域を含めた多様な関係者で、科学者の在り方、科学と政治と社会のコミュニケーション、科学的助言の方法を開発・実践していく必要があろう。

日本の念願として科学技術の向上とエネルギー・食料・市場確保のためにも、国際ネットワークの強化、国際頭脳の循環が必須事項である。少なくとも日本学術会議も国際ネットワークのインナーサークルに参加して、共創を推し進め、プログラム作成に貢献すべきだと有本氏は提唱している。🧪👦👶🏫💬👩🤝👨💡🐡⛰️🌾🏣❤️👦👧💰📓🗺️🚢🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01🇯🇵


【ヒット商品のネタ出しの会】 日本経済新聞の記事「FINANCIAL TIMES:沈黙するリベラル派」から

2025.1.29  日本経済新聞の記事「FINANCIAL TIMES:沈黙するリベラル派」から

勝てる候補を選ばなかった民主党がトランプ氏が危険であるという評価をかえって疑わせた

コラムの著者 ジャナン・ガネッシュ氏(FINANCIAL TIMES インターナショナル・ポリティクス・コメンテーター)は、米新トランプ政権後のリベラル派の動きについて考察し、今回の選挙戦の敗因について民主党の候補者選びなどについて言及している。

○米大統領選挙後のカリフォルニア州のムードが変わった

ガネッシュ氏によれば、同州のウエストハリウッド地区の街角に落書きされるトランプ大統領批判ですら、数が減り、手緩くなったという。8年前は「レジスタンス(抵抗運動)」の象徴がこの有り様になった。リベラル派は諦め、話題に飽き、自業自得だと考えるようになったという。時折、ドナルド・トランプ氏が規制緩和を推し進める中で経済がどうなるのか好奇心で見ているといった行動だという。つまり、リベラル派はみんな肩をすくめている。ただ、ガネッシュ氏は、リベラル派に度を越した落ち込みはいけないという。選挙結果を受け止めるリベラル派の健全な態度は良いが、トランプ政権2期目が大して悪いものにはなるまいと期待しているように感じられる。それは、ガネッシュ氏が避けたいところであるという。

デモや政治運動を通して民主党が得られるものがないはすでにわかっている。自己満足が悪だとすれば、卑屈な自己不信も同様だという。24年の米大統領選挙からリベラル派が学んだ、あるいは学ぶべきだった教訓は、「無駄な候補を選ばない」という点に尽きるという。勝てる候補を選ばなかったことが、ドナルド・トランプ氏が危険だという評価を疑う大袈裟な事態にまで発展してしまったように見える。🐘📺💬👦👧📈💰📓🗺️🚢🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01🇺🇸


【ヒット商品のネタ出しの会】 日本経済新聞の記事「私見卓見:大学無償化、所得連動型奨学金で」から

2025.1.22  日本経済新聞の記事「私見卓見:大学無償化、所得連動型奨学金で」から

卒業後に所得に応じて返済する所得連動型奨学金

コラムの著者 山内 康一氏(シンクタンク研究員法政大学人間環境学部兼任講師)は、大学の無償化は重要な問題だが、高所得者家庭の子どもほど利益を受けやすいという逆進性もあるため、子どもたちすべてが大学教育を受けられる環境を整えるために、所得連動型奨学金を提唱している。大学在学中で無償化、卒業後所得に応じて返済するものである。

◯全面的な大学無償化よりも国家財政への負担は少ない

山内氏は、提案している所得連動型奨学金は授業料に加え、希望者には生活費も支給する。親の所得を基準にしないで希望者全員を対象とし、卒業後の所得が一定額を超えるまで返済する必要はなく、一定額を超えると返済義務が生じるというものである。

マイナンバーで所得捕捉が容易になれば保証人も不要となり、困窮している人に返済を強いることもない。借金不安で進学を諦める人も多いため無利子として、返済が終わらなくても卒業後40年で借金を帳消しとするならなら良い。

確かに利子補給や借金帳消しには一定の国家財政の負担を生じる。だが全面的な大学無償化より大幅に財政への負担が少ない。住民税非課税世帯向け給付金奨学金の一部も削減でき、それも財源の一部に充当できる。教育資金の贈与特例は富裕層ほど有利な税制で世代を超えた格差の固定化を招く。この特例を廃止して税収増を財源の一部に充てる。

英国ではすでに所得連動型奨学金を導入し、所得階層間の進学格差の縮小、大学進学率の向上、学生1人あたりの大学予算の増額につながったという。大学が授業料を値上げしても、将来返済できる見込みがあると学生が考えれば、進学を躊躇うことも少なくなると山内氏は考えている。👦👶🏫💬👩🤝👨💡🐡⛰️🌾🏣❤️👦👧💰📓🗺️🚢🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01🇯🇵


【ヒット商品のネタ出しの会】 日本経済新聞の記事「生成AIが問う『声の権利』、無断動画が横行、俳優ら懸念、不競法で保護の議論も」から

2025.1.27  日本経済新聞の記事「生成AIが問う『声の権利』、無断動画が横行、俳優ら懸念、不競法で保護の議論も」から

「AIカバー」動画投稿があふれている

コラムの著者 瀬川奈都子氏、渋谷高弘氏(日本経済新聞社 編集委員)によれば、生成AIの普及で、人声の権利を保護するために議論が活発になってきているという。AIに無断で学習された声が意図していない利用が行われたり、仕事を奪ったりすることで声優などが懸念していることがきっかけとなっている。権利保護とイノベーションを両立させることの模索が始まっているという。

○声の保護に関する法改正は海外が先行

コラムの著者らによれば、生成AIの発展で急増した動きを、俳優らは懸念をしているという。2024年11月、日本俳優連合など3団体が以下のルールを求めて記者会見を行ったという:

  • 生成AI音声を吹き替えで使わない
  • AIに声を学習させる際には本人の許可をとる

現状、日本国内の法律で声の保護を目的としたものはない。また裁判所の判例もほとんどない。

一方、東京地方裁判所の中島基至判事が、知財訴訟の担当から論文で「人声権」という法的概念を展開している。人声権は人格権に由来する権利だという。さらに、現行法の解釈だけにとどまらず、事業者間の公正な競争の確保が目的の不正競争防止法の改正が現実的だとする動きもある。

ただ、不正競争防止法の改正によっても同法の罰則規定があり、イノベーションを阻害するとも考えられる。海外では、エンターテイメント産業が盛んな米国や韓国で立法が日本よりも先行している。この縛りとイノベーションの位置付けが重要で議論すべきところとなろう。🎤🏢🔥🌳🎓💡♪💬📻⚡️🏙️💡🏗🚚📈🏢⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01🇺🇸🇯🇵