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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoSalon:新幹線の新型車両、見えない床下、大きな進歩」から

2018.5.25  日経産業新聞の記事事業,「TechnoSalon:新幹線の新型車両、見えない床下、大きな進歩」から

床下の電力変換機器の小型化が多くのメリットを生む

コラムの著者 山﨑 弘郎氏(東京大学名誉教授)は、2020年ごろ量産予定という東海道・山陽新幹線の新型車両が外観は目立たないが、大きな技術の進歩があることについて触れている。

◯炭化ケイ素(SiC)デバイスが小型化を促進

 山﨑教授がいう新幹線の新型車両N700S(Sはスプリームで最高の意味)で、これまでの車両と外観は大きく変わらない。だが、大きな変化は、小型軽量化された電力変換機器で、床下にある。小型軽量化が可能になったのは、炭化ケイ素(SiC)製の電力変換デバイスを使ったことであるという。

このデバイスを使うことで、電力損失が減り、2分の1以下になったことで、冷却ファンが不要となった。電力変換に必要な大きなトランスはあるものの、変換機器が小型化したことにより、1車両ごとにトランスと変換装置をペアで床下に設置できることになり、これまでの車両編成の制約がなくなることになる。これは車両編成を12両や8両といった列車編成も可能となり、運用上のメリットが生まれる。消費電量も減り、軽量化で得られた余裕を、乗り心地の改善などに振り向けられる。また、非常時の制動の停止距離を短くでき安全性も向上できるという。🚆🚝🔨🔧🎓📖🔎⚡🌍happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:技術評価指標が医療の未来担う」から

2018.5.21  日経産業新聞の記事「眼光紙背:技術評価指標が医療の未来担う」から

患者はもちろん、それに関係する産業も左右する評価指標

コラムの著者が取り上げているのは、日本再生医療学会が人の皮膚の細胞をシート状にして製品として使用する場合の技術評価指標についてである。

○適正な基準レベルを

 同学会が詳細を詰め、厚生労働省が決定。今年の3月、各都道府県の衛生局宛に通達したという。

皮膚のシートは自分の皮膚、または移植しても拒否反応が起こらない第三者の皮膚を使った「製品」である。自動車の部品とどうように人の命を左右する。それだけに技術評価指標が重要になる。品質、有効性、安全性の3つの点で適正に技術を評価しなければならない。どれが欠けても深刻な問題を起こす。

ただ、基準が難しいければ良いというわけでもない。基準が高過ぎれば価格が高くなり末端の患者まで製品が引き届かないことになる。あくまでも「適正」も極めて重要なキーワードである。今回は、国、医療関係者、製造メーカーが緊密に連携し、落としどころを探った結果である。その意味で意義深い。患者の生命はもちろん、それに関係する産業の発展にも影響を及ぼすからである。💊👬🏢📊💡🔎⚡️🌍happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoSalon:完全自動運転の課題、サイバー防御が重要に」から

2018.5.18  日経産業新聞の記事事業,「TechnoSalon:完全自動運転の課題、サイバー防御が重要に」から

半自動でも運転手の疲労軽減や燃費向上、渋滞解消に役立つ

コラムの著者 円山 重直氏(八戸工業高等専門学校長)は、実際に半自動運転の自動車に乗ってみてその利点と将来の完全自動運転の課題について語っている。

◯コネクティッドカーでの自動化にはサイバー防御が重要

 無人で運行できる完全自動運転車の研究が進んでいるという。すでに航空機では早くから自動操縦が使われてきている。現代では、オートパイロットと呼ばれる航空機の自動操縦装置は旅客機には不可欠となっている。

自動車の場合は技術的な課題克服もあるが、法律面の課題ももあり、若干実現は先になりそうだと円山氏は語っている。完全自動運転に先立ち、半自動運転の搭載はかなり進んでいる。半自動運転の基本技術はソフトウェアとセンサーであるので、確立したシステムを多くの車種に適用できる。円山氏も半自動運転が可能な自家用車を購入し、高速道路で試してみたという。高速道路で速度を設定すると、前の車との車間距離を保ちながら車線のほぼ真ん中にハンドルを誘導してくれる。割り込みの車があれば自動的に減速し、車間距離を調整してくれるという。

長距離運転で半自動運転は疲れが大きく軽減されることが実感できたという。オートパイロットの役割の1つが操縦士の疲労軽減であることがうなづけるという。長距離を走るトラックやバスの運転手にとって大きな利点になるという。また、車間距離を一定に保つことから、燃費向上や渋滞の解消も期待できる。

今後、前後の車とインターネットで更新しながら最適運転する完全あるいは半自動車が出てくるだろう。すでにあるインターネット家電のように、インターネットに接続した自動運転車はハッキングされる可能性もあり、まさに走る凶器となる可能性もある。自動運転技術の進化と共に、そのシステムの妨害やハッキングに対する防御システムの構築も並行して行う必要がありそうだ。🎓🚘🚐🚒📖🔎⚡🌍happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:新グーグルニュースはメディアの敵か味方か」から

2018.5.18 日経産業新聞の記事「眼光紙背:新グーグルニュースはメディアの敵か味方か」から

読者をどこまで魅了するかがキー

コラムの著者が取り上げているのは、米グーグルが5月8日にニュース検索サービス「グーグルニュース」を全面的に刷新した背景について語っている。

○プラットフォーマーがフェイク(偽)ニュースの温床という批判に対する1つの回答

 刷新はこれまで、目立たなかった有料記事を前に表示し、別のサイトにあったニューススタンドなども集約して、バランスをとったことにある。これまでの玉石混交であった無料ニュースサイトに比べると使いやすい。

その背景に、米大統領選から続く「プラットフォーマーがフェイクニュースの温床」という批判に対する1つの回答を示したものである。

有料記事が埋もれずに読者との接点が増えることは、新聞社系などの有料ニュースサイトにとっては悪い話ではない。問題はメディア側のその先にある課題である。つまり、ユーザの課金継続の判断がシビアで、グーグル経由で課金した読者と強い信頼関係(エンゲージメント)がつくられるかにある。コンンテンツはもちろん、届け方の工夫も必要で、恋愛関係で言えば、顔や性格が良くても、マメでないと振られることに似ている。

読者とのエンゲージメントができないと、わざわざ有料である意味がないと、解約され無料ニュースサイトに流れてしまう。グーグルでは人工知能などを駆使して、サービスの満足度を上げていく。メディアが、グーグルニュースを契機に読者を強く引き込むものになるかどうかが敵味方の別れ目であろう。📱💻📰📊💡🔎⚡️🌍happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「西川英彦の目:先端技術と共創、目的と手段、考察大事」から

2018. 5.18  日経産業新聞の記事「西川英彦の目:先端技術と共創、目的と手段、考察大事」から

目的のために手段を考え、その手段のための手段と発想の連鎖が生まれる

コラムの著者 西川 英彦氏(法政大学経営学部教授)は、一見ハードルが高そうな先端技術をもつ組織との連携でも、目的と手段で発想のすれば連携ポイントが生まれる事例をJAXA(宇宙航空研究開発機構)で紹介している。

◯佐賀県の茶葉の製造に欠かせない人工衛星の撮影画像

 佐賀県の「衛星の恵み・うれしの茶」では、高品質の茶葉の製造に人工衛星の撮影画像が使われた。茶の甘みを決める成分をもつ茶木の選別に、画像から分析し、最適な摘採時期を特定できた。

JAXA以外に漁業情報サービスセンターのソフト「エビスくん」では、人工衛星による海水温や海上の風などのデータにより漁場を探査。多くの漁船が、このデータをつかっているという。

発想のポイントとして、西川教授は、宇宙服を例に取り上げている。

宇宙服は、

  • 呼吸ができる
  • 圧力を保つ
  • データをとる
  • 空気をつくる
  • 宇宙環境や観測データの利用

がでてくる。一般の企業ではどのポイントで共創するか想像しにくいかもしれないが、これらの機能を分解すれば共創するポイントが見えるという。

空気を作ることで考えると、「ファン」や「空気循環システム」などの製品や技術に分解される。これを繰り返すと、どこかで共創できることが見える。目的と手段の連鎖で考える発想と言える。🍵🎓💻🔎⚡️🌍happy01