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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「SmartTimes:UXと人間中心設計」から

2022.6.15   日経産業新聞の記事「SmartTimes:UXと人間中心設計」から

UXで優勢だったスマートフォンがガラパゴス携帯を駆逐した

コラムの著者 石黒 不二代氏(ネットイヤーグループ取締役チーフエヴァンジェリスト)が語るのは、すべての企業がIT企業となる時代が到来し、そこにはUXと人間中心設計が基軸になると説いている。

○ 人間中心設計(HCD)に標準化や資格認定が行われている

 石黒氏によれば、UX(ユーザーエクスペリエンス)とは次のような内容である:

  • 利用者を捉え、
  • 行動や欲求に対しての課題を探り、
  • 課題を解決するための体験を可視化する。

この体験の設計者がUXデザイナーと呼んでいる。UXデザイナーの基本的な行動規範はデザイン「思考」で、、従来のデザインが起点ではなく、ビジネススキルのように誰でも必要なものとされる。全ての企業がIT企業になる時代では、UXデザイナーの重要性は増し、エンジニアとの接点もさらに重要となろう。全員がUXを学びながら、UXデザイナーは人間中心設計(HCD)をリードする職業となる。

このようなUXデザイナーのレベルアップを狙い、2005年に人間中心設計の業界団体「人間中心設計推進機構(hcdnet.org)」が設立され、全設計過程にUXを考慮することを目的として資格認定制度を提供している。人間中心設計・ユーザビリティー関連の実務経験も必要とされる。

もう一つは、国際標準化の動きで、ISOやJISが1999年から改訂作業をおこなっている。

UXがまだ理解されない頃に日本ではガラパゴス化した携帯電話が主流で、インターネットが使える電話として一世を風靡したが、間もなく、UXが優れているスマートフォンに市場を明け渡し駆逐された。ユーザーの望んだ機能や使い勝手がなき情報機器の開発が日本では長く続き、これが競争力の低下に拍車をかけた苦い経験がある。📱🩺🏥👩👨🚘🚗📶🩺📈😷💻💡🏢🏠📖🎓⚡️🌏happy01🌏💡🔎🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「横山斉理の目:SDGs時代の品切れ、求められる許容の姿勢」から 

2022.6.10  日経産業新聞の記事「横山斉理の目:SDGs時代の品切れ、求められる許容の姿勢」から

売れ残りと売り逃しを消費行動とは異なってみる必要あり

 コラムの著者 横山 斉理氏(法政大学経営学部教授)は、前回と同様小売業などの注目し、生産や流通の投機と延期の概念からSDGs時代の売り手の姿勢について考察している。

○売れ残りが環境負荷が大きいことで消費者の許容がどうなるか

 横山教授は、やや学術的であるが、延期と投機の概念を導入して、生産や流通の管理について考えている。生産や流通の意思決定を:

  • 「需要や注文から遠い時点で前もって行う」:投機
  • 「可能な限り需要・注文の時点に近づける」:延期

が考えられるという。トヨタのジャスト・イン・タイムやセブンイレブンの多頻度小口配送、ユニクロの製造小売ビジネスの革新性は、この枠組で説明できるという。

延期と投機はトレードオフの関係にあり、延期化すればするほど需要の不確実性に伴う費用を下げることができるが、生産や配送費は高くなる。そこで、企業は、この間のトレードオフをこれらの費用が最小になるポイントを探ることになる。

この延期と投機の前提にあるのは「無駄を省く」ことにある。企業にとっては売れ残りは無駄であるし、売り逃し(機会損失)も無駄だと考えられる。しかし、SDGs時代にこの両者を同一視することができなくなってきている。売れ残りは、いつでも売れる状態をキープするために環境負荷が大きい。だが売り逃しは、待てば手に入るという許容があれば、無駄をせず。環境負荷も小さくできる。消費者がこの許容をどこまでと考えるマーケティングも必要となってきている。😷🛒🧺🦠🖋🔑🚕🚗🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🗒📕happy01🌏


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「高岡美佳の目:ポケトークに字幕版、言葉の壁なくウェブ会議」から 

2022.5.27  日経産業新聞の記事「高岡美佳の目:ポケトークに字幕版、言葉の壁なくウェブ会議」から

ウェブ会議で瞬時に翻訳し字幕表示

 ポケトーク社の「ポケトーク字幕」をサブスクリプションで4月上旬から提供し始めたが、コラムの著者 高岡 美佳氏(立教大学経営学部教授)がそのマーケティングについて考察している。

◯コロナ禍で増えた海外とのコミュニケーションにも

 高岡教授が今回取り上げたソフトウェアは、ウェブ会議上で自分が話した言葉を指定した言語に瞬時に翻訳して画面に字幕として表示するものであるという。82言語に対応しており、最大3言語まで表示できる。料金はサブスクリプション(月額課金制)で2200円である。

高岡教授は、このソフトウェアの特徴を3つあげている:

  • 大半のウェブ会議システムで動作:Zoom、TeamsやGoogle Meet、webexで動作し、SkypeやLINEのチャットやコミュニケーションツールでも動作を確認しているという。
  • 翻訳動作が速くて正確:人間や機械の翻訳が入ると2倍の時間がかかる。当然会議も長引く。即翻訳で字幕に表示されるため会議時間にはあまり影響しない。正確性は、ポケトークのAI翻訳機(ハードウェア)での2017年の発売以来シリーズ累計90万台以上販売してきた実績があるという。
  • 字幕のため、発言者の声のトーンをそのまま伝えることができる:翻訳者を介さずに行うために翻訳でのトーンの違いがない。つまり利用者間に臨場感が損なわれない。

同社の「言葉の壁を無くす」というミッションでの成果として今後の展開を見たいところである。🚚☕️🍮🖥🍶😷🦠🏢🗒🏪🏢💡🔎⚡️happy01🌏🏡👝📦🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「新風シリコンバレー:東欧のエンジニア大国」から

2022.5.31  日経産業新聞の記事「新風シリコンバレー:東欧のエンジニア大国」から

ウクライナは東欧の優秀なエンジニア輩出国

 コラムの著者 フィル・ウィックハム氏(SOZOベンチャーズ創業者)は、VCの立場から欧州でも近年共同投資のチャンスも増えてきた矢先にロシアのウクライナ侵攻が起こったという。

○注目の英文文書作成支援ツールが出した「グラミー」もウクライナ製

 ウィックハム氏によれば、最近注目されている「グラミー」社は人工知能と自然言語処理を使って英語のコミュニケーションを改善する英文文書作成支援ツールを提供しているという。グラミーは、文書のスペリングや文法だけでなく、文意を汲み取り適切な単語や組み立て、トーンや表現も直してくれる優れものである。

このツールの信頼性と便利さは圧倒的だあると言う。米カリフォルニア州の高等学校で採用されただけでなく、小中学校でも使用を薦めているという。Zoomのようの当たり前のツールになりつつある。2009年創業し、2015年に現在のモデルとなる製品をリリースした。それ以来、現在3000万ユーザーに毎日使われているという。この分野では世界最大級である。このグラミーはウクライナ人の創業チームが創ったグローバルプロダクトであるという。このようにウクライナは東欧屈指のエンジニア輩出国で、侵攻によって多くが被害を受けたが同社は事前にウクライナ国外に並行システムを運営して有事に備えたという。🔧💰🏦👩👨🚘🚗📶🩺📈😷💻💡🏢🏠📖🎓⚡️🌏happy01🌏💡🔎🇺🇸🇺🇦


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoSalon:モノづくり革命は『加算的』手法で」から

2022.5.25   日経産業新聞の記事「TechnoSalon:モノづくり革命は『加算的』手法で」から

生産手法の大変革は減算的から加算的手法への移行

 コラムの著者 山﨑弘郎氏(東京大学名誉教授)によれば、これまでの減算的生産手法から加算的線算手法に変え、限られた資源やエネルギーを有効活用していくことが不可欠になると断言している。

◯鋳造、射出成型、そして3Dプリンタなどが加算的生産手法

 山﨑教授によれば、モノづくりの過程での加工前後に質量がどう変化するかに着目すると、切削加工のように質量が減る場合(減算的加工)と、機能部分が付け加わる場合(加算的加工)に区分できると言う。

3次元構造を持つ製造では、源算加工が多いとされる。設計通りの機能を発現するのに必要な部分を残し、不要な原材料部分は打ち抜きや開孔切削などの加工で除去する。すなわち、廃棄するかリサイクルすることになり、原材料の無駄や運搬コスト、エネルギー消費を起こす。ネジやナット、歯車、軸受など源算加工で生産される。デジタル社会を支える電子回路基板の生産にもエッチング処理など源算加工が行われる。最近は、印刷技術の発達で、トランジスタやIC、抵抗などの電子部品を基板上に物理的に固定し、電気的に接続して電子回路やシステムを形成する。さらに液晶ディスプレイなどでは、薄膜トランジスタなどの制御素子や電極をガラス板上で作り上げていく加算的加工が行われ、従来とは異なった源算加工からの移行がはじまった。

加算的手法の特徴は機能発現に必要な部分だけを付加するために無駄が少なくなる。これは、原材料の製品への供給形態が大きく変わることを意味している。金属を鋳型に流し込む鋳造、樹脂を加工する射出成型などの加算的手法がすでに使われている。機能を発揮する部分を正確に配置し、目的の機能を実現する技術が鍵を握るといえる。

特に重要なのは印刷技術、とりわけ3Dプリンターが実現した積層型手法はモノづくりの現場に革命的な変化をもたらすだろうと山﨑教授は予想している。加算的手法は原材料の供給のみならず設計手法も変わり、原材料の利用率が大幅に上がり、加工後の処理負担も減る。さらに資源やエネルギー問題への施策としても有用であろう。🌍🤖💻🧠🍞🎓✏️🏙🌾🍓😅🏃‍♀️🏠😷🦠❄️🍅📖🔎⚡🌍happy01🗻🇯🇵