ゲーム

【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「流行を読む:どこでも動画日常に、映像作り学ぶ場増やして」から

2015.9.11   日経産業新聞の記事「流行を読む:どこでも動画日常に、映像作り学ぶ場増やして」から

識字率から識像率へ

コラムの著者 関沢 英彦氏(博報堂生活者アカデミー顧問・東京経済大学教授)は、世界最大手の動画配信企業ネットフリックスの上陸を機に、動画と日常生活の接近、さらに制作教育などについて語っている。

○携帯電話でのメディアの変遷

初期の携帯電話は、音声だけ、その後メールなどの文章、やがて、静止画像が見れるようになった。そしてスマートフォンでは、どこでも動画をみることができるようになった。

動く動画は、現実に近い体験をもたらしてくれる。現実の世界とは別に、ニュース、ドキュメンタリー、フィクションなど多様な映像の世界にどっぷりとつかれるようになった。通勤途上でも、電車という現実空間にいながら、こころは「映画館」、「ゲームセンター」というもうひとつの「自分空間」に存在する。

動画の効果は、現実に近いことや、見逃してしまいそうな瞬間を取り込むところにもある。こうした動画の力や映像の作り方について学校教育で学ぶ機会は乏しい。小職が務めるデジタルハリウッド大学では専門学校、大学、大学院とこの分野に教育を担っているが、まだまだ教育の普及といった点では、先進諸国には劣っている。

国語で文字を習い、美術で絵画を学ぶように、正課で映像作りを学ぶ時代に突入してきている。識字率から識像率へ時代は変わりつつある。slatebuildinghappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「高岡美佳の目:仮想通貨で体験施設、新しい遊び創造」から 

2015.7.30   日経産業新聞の記事「高岡美佳の目:仮想通貨で体験施設、新しい遊び創造」から

全力で遊びきってもらうことが目的

 子ども向けの仮想通貨を使った体験遊戯施設としてナムコがオープンした「キルメスタウン」(東急モールズデベロップメント、港北東急S.C.(横浜市都筑区))を17日に開場した。この施設のマーケティング戦略について、コラムの著者 高岡 美佳氏(立教大学経営学部教授)は語っている。

○200近い娯楽施設をもつナムコの新規事業

日本生産性本部の調査によると、2014年ゲームセンターなどの市場規模は4240億円と前年比4.3%減と2007年をピークに減少が止まっていない。この業界大手のナムコは既存のアミューズメント施設の活性化が課題となっている。

既存顧客にはさらに来訪を促し、新しい遊びや新しい価値を提供しなければならないと新規事業にも力が入る。今回は、先行する「キッザニア」とは異なり、仮想通貨を増やすことに焦点を当てるのではなく、子どもたちに全力で遊んでもらうことに価値を置いているという。むしろ、こどもだけでなく親子で楽しめる形態を重視した。

さて、ゲームとはことなる体験型娯楽の挑戦の結果が気になるところである。happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「デザインNOW:ペットボトル、玩具に変身」から

2015.4.21   日経産業新聞の記事「デザインNOW:ペットボトル、玩具に変身」から

プリコラージュのデザイン

コラムの著者 柏木 博氏(デザイン評論家)は、ペットボトルの蓋が同一規格になっていることに注目し、これを玩具にしてしまうという、古庄良匡氏(デザイナー)による商品からプリコラージュのデザインについて語っている。

○ペットボトルを玩具に

古庄氏がデザインした、ペットボトルの口に取り付ける木製のグリップ「TOY Grip」(たにてる工芸(石川県))を柏木氏はプリコラージュのデザインだという。プリコラージュとは、ありあわせのものを組み合わせて必要なものを作ってしまおうという発想で、フランスの文化人類学者 レヴィ=ストロースが提唱したものだという。TOY Gripは、ペットボトルがぶつけても衝撃を和らげるので家具などを傷つけることもない。また、軽量なので子供にも持ちやすく、赤、黒、白木と木のぬくもりとカラフルな玩具として親しみやすい。また、中に豆などを入れると、ガラガラやマラカスに変身する。

日常、廃棄してしまうものを全く違うものに転用するという発想が何よりも面白い。notehappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「ソーシャルNOW:ほんの数分、アプリ仕事で報酬」から

2015.2.10    日経産業新聞の記事「ソーシャルNOW:ほんの数分、アプリ仕事で報酬」から

ゲーム感覚で隙間時間労働

コラムの著者 広田 周作氏(電通コミュニケーション・プランナー)は、ある調査によると、1日平均122分、休日には207分にのぼる時間をスマホとの接触に当てていることから生まれた、隙間時間で報酬を得る「マイクロタスク型クラウドソーシング」について触れている。

○隙間時間の利用

数分の隙間時間も新しいビジネスチャンスとみて、ビジネス提供サービスを提供しているところが出てきた。スマホではSNSやゲームといった情報消費型であったが、数分の隙間時間で仕事ができるアプリを提供するものである。専門的には「マイクロタスク型クラウドソーシング」( 極小時間で仕事を分割した不特定多数で行う業務委託)というそうだが、内容は簡単なアンケートに答えたり、データの入力といったタスクに細分化し数分でも仕事を行い、報酬がもらえるものである。

米国では「spare5」が有名なアプリで、国内でもマイクロタスク型クラウドソーシングのサービスを実施している。子育てでなかなか外出できない主婦や専用のスキルをもった人が、隙間時間を上手に使って新しい価値を作る。企業側も煩雑な作業を多くの人たちの手を借りて円滑に進めるといったメリットがある。

これまでインターネットは、情報の通路であったが、電子商取引(EC)でものの取引ができ、さらにヒトという経営資源を扱うようになってきた。労働者側も拘束時間ではなく、ゲームのような感覚で隙間時間で働くといった多様性がでてくるという。従来の労働といった感覚がなくなるかもしれない。happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:フリーミアムの倫理」から

2015. 1.13  日経産業新聞の記事「眼光紙背:フリーミアムの倫理」から

のめり込ませるところに必要な高い倫理性

コラムの著者は、米国で確立されたビジネスモデルのようだが、実は日本でも昔からあるフリーミアムについて触れている。

○スマートフォンのオンラインゲームのビジネスモデル

ゲーム自体を始めるときは無料で開始。しかし、やり始めてのめり込み始めると、有料のアイテムなどが登場し、お金を使わせる。最初はフリー、後にプレミアム(割り増し)となるこのビジネスモデルは、フリーミアムと呼ばれて米国ではビジネスモデルとして確立しつつある。だが、この商法は、日本には昔からあったようである。最初は無料で渡し、それを使うのが習慣化したところで、代金をとっていく商法である。

ただ、ユーザーがはまりこむことを過度に煽っていくといった行為は慎まなければ、その企業の倫理性が問われる高度なモデルでもあるという。逆に簡単に止められると、フリーミアムの本来の目的が達成できない。このバランスが問われるところでもあるという。