【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「風向計: スマホアプリ、日中は起動時間短尺」から
2016/06/03
2016.5.31 日経産業新聞の記事「風向計: スマホアプリ、日中は起動時間短尺」から
コミュニケーション利用はエンターテイメント利用より優先されやすい
コラムの著者 奥 律哉氏(電通総研 メディアイノベーションラボ統括責任者)は、内閣府が3月「消費者動向調査」と調査会社インテージの「i-SSPモバイル」というデータを使って、スマホアプリのマーケティングについて考察している。
○スマートフォンの普及率が従来型携帯電話のそれを超えた
内閣府の調査からでたのは初めて、スマートフォンが二人以上の世帯で普及率の面でガラケーを超えたことである。ここにマーケティングを考える上でも、個人の手元に情報を届けるスマートフォンに注目が集まるのは自然である。
奥氏が紹介している調査会社のインテージの「i-SSPモバイル」というデータでは、
- 全国15~69歳の2015年7月の利用ログデータ
- 主なアプリ分野の1回あたりの利用時間(尺数)
- 対象はアンドロイドOSとiOS
を分析したものである。結果、1回あたりの利用時間を短い順でみると、
- インスタントメッセンジャー(1.2分)
- ショッピング(1.8分)
- 写真/ビデオ(1.9分)
- ソーシャルネットワーク(2.3分)
となっているという。つまり、ショッピングを除くと、コミュニケーションを目的とするアプリである。
一方長い順から見ると、
- 動画共有(8.3分)
- 動画配信(6.0分)
- ゲーム(5.3分)
- ブック/コミック(4.7分)
となっている。エンターテイメントを楽しむアプリが占めている。
これから、コミュニケーション利用はエンターテイメント利用より優先されやすいという点で、前者は相手のあることからタイミングが得れべないが、後者は自分でTPOを選べるという特徴を持つ。さらに、日中はコミュニケーションを優先し、短尺で、エンターテイメントは、長尺でSIMカードでは通信料金がかさむため自宅でのWifi 環境でじっくりと楽しむようだ。
この分析は今後消費者向けアプリや関連商品のマーケティングを考える上で参考になりそうだ。