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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「トレンド語り:音声経済の拡大、無線ヘッドホンが後押し」から 

2019.11.27 日経産業新聞の記事「トレンド語り:音声経済の拡大、無線ヘッドホンが後押し」から

音声メディアは古くて新しいメディア

 コラムの著者 岩崎 博論氏(博報堂 ディレクター)が、スマートフォンの普及、定額制のコンテンツ配信サービスの拡大で、米国ではスマートスピーカー、日本では無線ヘッドホンの普及で音声コンテンツの経済が広がってきているという。

◯ポッドキャストが後押し

 街のあちこちに無線ヘッドホンを見かけるようになり、家庭ではスマートスピーカーが普及してきているという。

最新の製品では、スマホとの優れた連携やノイズキャンセリングなどの機能を持つものも出てきている。耳の機能を拡張させる体験をする人も多い。

さらに音声デバイスの発展と共に、「聴く」メディアやコンテンツの消費が拡大している。音楽ストリーミングサービスを皮切りに、定額制音楽配信サービスの利用者の拡大が進んでいる。もともとは、アップルのiPodに関連付けられたポッドキャストが音楽プレーヤーやスマホで音声を聴くことの名称になってきている。

ポッドキャストの人気は、ニュースや英語教育だが、中には個人でコンテンツを配信する音声のユーチューバーも存在する。米国では、スマートスピーカーの普及でポッドキャストが広まったが、日本では長い通勤時間から無線ヘッドホンがその普及を広げると岩崎氏は予想している。🎶♬👂🔇🏢💻📺🏢💡⚡️💻🌏happy01📂🌍


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:ヤフーにニュース安売りの新聞社」から

2019.11.26  日経産業新聞の記事「眼光紙背:ヤフーにニュース安売りの新聞社」から

書籍「2050年のメディア」は新聞業界で波紋

 コラムの著者は、書籍「2050年のメディア」が新聞業界で話題になっている事情について述べている。

◯契約解消に動けない新聞社

 ヤフーが新聞社から記事を買う際に支払うコンテンツ料で一部大手と地方の新聞社との格差が10倍あり、さらに安いコンテンツ料でコンテンツ配信しているヤフーから露骨な見下した態度があるという。

新聞社は常識的に考えればヤフーと契約を結んで記事を提供しているわけだから不満があれば交渉したり、場合によっては記事を提供しなければ良いと言える。だが、月間150億ページビューを誇るヤフーへの記事提供をやめればコンテンツ料だけでなく自社サイトへの誘導も失うリスクがある。しかも、担当によれば初期の契約内容でコンテンツ料が安すぎたとの恨み節もあるという。逆に、交渉相手のヤフーの方が新聞社の実力を分析し新聞社を個別に口説き落とした。

そのヤフーがLINEと経営統合するという。海外のプラットフォーマーを意識してのことであるが、話題はスマホ決済ばかりでコンテンツ料のことは出てこない。新聞社は読者のエンゲージメントを高める方策を自ら見出すしか方法はなさそうである。🖥📰🗞🎓📖🏦💴📊🔎⚡️🌍happy01🌎🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「三浦俊彦の目:ことばと市場、自らのニーズ再認識」から

2019.11.22  日経産業新聞の記事「三浦俊彦の目:ことばと市場、自らのニーズ再認識」から

印象や情緒などの文化的価値を創造・伝達は難しい

 コラムの著者 三浦 俊彦教授(中央大学商学部)は、日本最大の消費者行動研究者の集まりである日本消費者行動研究学会の全国大会に参加してそこでの討議の内容について概説している。

◯文化的価値は消費者行動に影響を与えるのは事実

 三浦教授は、同研究学会の全国大会が先月下旬、神戸学院大学で開催され、統一論題「文化と消費者行動・マーケティング」の内容が興味深かったという。

  • 松井剛氏(一橋大学、マーケティング):ことばが市場(消費文化)を創造することをしめした。市場・消費者がもやもやした時代の雰囲気を、メディアなどが的確にことばにすることによって、消費者は自分のニーズを再認識し、そこに多くの企業が参入して市場が拡大。1つの文化を形成するという。事例:「癒し」、「草食男子」、「肉食女子」など。
  • 加賀野井秀一氏(中央大学、言語学):言語学者のソシュールの理論を紹介。ことばが語られないうちは、何一つ文明なものはない、という理論。
  • 米沢泉氏(甲南女子大学、女子学):ことばで市場を創造するということを実践。著書『「女子」の誕生』で現代に続く「女子」消費を先導。
  • 中西敦夫氏(文化学園大学、デザイナー):パリのKENZOでデザインを担当後、自分自身のブランドで20年近くパリで活躍。いかにファッションなど文化を創造するかを示した。デザイナーの才能と時代のインタラクションも重要で近年世界的に注目されている。

三浦教授によれば、イメージや情緒などの文化的価値を創造・伝達することは困難である。しかし、間違いなく文化的価値は消費者行動に影響を与えるといえるという。💻🏢⚡️📖🎓🔎🌏happy01🏨


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:『F1』の心つかむ対策を」から

2019.11.20  日経産業新聞の記事「眼光紙背:『F1』の心つかむ対策を」から

テレビ業界ではかつての視聴率のバロメーター

 コラムの著者は、F1(20から34歳までの女性層)がネット時代にもマーケティング的に重要なターゲットであることを説いている。

◯少子化で実行が減りテレビを見ないF1層の実像は

 F1と聞くとクルマ好きなら「フォーミュラ1」と答え、農業関係であれば専門用語で1代雑種という採種法をいう。テレビ業界では、20から34歳までの女性層をさす。

これまで、F1の視聴率の大小で若い世代の人気のバロメータとなっていたが、最近はそれを聞かなくなってきたという。要因は、F1の人口減少とテレビを見る習慣がなくネット中心だという。

ただ、F1は、その他の団塊世代などにくらべ塊としては小さいが、倫理的な消費やデジタルネイティブであることから共感の輪を広げ社会の主役になるだろう。かつてはF1は歳をとると保守的になったが、現在のF1は、ネットの進化と並走する形で歳をとっていくとの見方もあり、消費性向は変わらないとの指摘もあるという。それならばF1の実像を研究調査し、マーケティングとして将来の対策を考えるべきであろう。👩📺📶🎓📖🏦💴📊🔎⚡️🌍happy01🌎🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「関沢英彦の目:埋没価値の発掘、未来の浮力に注視」から 

2019.11.8  日経産業新聞の記事「「関沢英彦の目:埋没価値の発掘、未来の浮力に注視」から

これまでの埋没費用からの脱却

 コラムの著者 関沢 英彦氏(発想コンサルタント)は、事業のためにかかった費用のうち、途中放棄で失い回収できないコストを埋没費用というが、未来に対する今は見出せない埋没価値を発掘して新規事業の元にしてはどうかと提案している。

◯「過去の重力」よりも「未来の浮力」へ

  関沢氏は、未来の浮力の事例をいくつか紹介している。

  • 駅構内:個室ボックスが移動中の仕事場。診療所を作れば心身に不安になる人に救いになり、鉄道の人身事故を減らせる
  • 廃校:自然を生かして学区外の学童を受け入れ特認校として生き残れる
  • 東京国立近代美術館:所蔵作品を活用して社会人にワークショップを開催
  • コレド室町テラス:台湾の著名な書店は書籍販売以外に料理教室や雑貨店やイベントを開催
  • コードレスクリーナー:使用後、空気清浄機として
  • 光触媒技術:脱臭・除菌機能を持つ発光ダイオード電球

など、老朽インフラを修復しつつ、眠っていた埋没価値を発掘し再活用することも創造的な行為である。「過去の重力」よりも「未来の浮力」に目を向けることを勧めている。🌍happy01🌎🇯🇵💡