映画

【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:ハリウッド、中国は敵じゃない」から

2016. 1.19   日経産業新聞の記事「眼光紙背:ハリウッド、中国は敵じゃない」から

映画の筋もカネ次第?

コラムの著者は、映画は時代を映す鏡の1つとして米ハリウッド映画での中国の描き方に注目している。

○娯楽作品で大衆の求める悪役は特徴的

かつての「007」シリーズでは、悪役は米ソ冷戦時代を背景に『ロシアより愛をこめて』が示すようにソ連を憎むべき敵として描いた。それ以降、メディア王、麻薬王、石油王の娘、北朝鮮の将軍の息子などを敵役に取り上げてきた。

今の経済状況や地勢的なリスクを考えると、米国の視点によるハリウッド映画で中国は、最大の経済的脅威であり、軍事的な緊張もあるにも関わらず、せいぜい脇役どまりの敵役としか描かれていない。

ハリウッドが中国に好意的なのは配給先として中国の市場の大きさに加え、中国から巨大な資金が流入しているからだという。映画「ミッション・インポッシブル」シリーズの最新作には中国のネット企業アリババが出資している。このままいけば中国礼賛のハリウッド映画も現れるかもしれない。pchappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:悪いことをするとTV見せますよ」から

2016. 1.8   日経産業新聞の記事「眼光紙背:悪いことをするとTV見せますよ」から

リアルタイム番組しかなかった時代から真逆に

コラムの著者は、米国の駐在日本人に聞いた言葉が、昔の叱咤の真逆になっていることについて触れている。

○録画もオンデマンドもなかった時代

かつては、母親に「悪いことをすると、テレビ見せませんよ」と叱られた読者もあるだろう。当時は、お楽しみの番組は、次の放映までおあずけ。

ところが、米国の駐在日本人家族に聞くと、子供が言うことを聞かないと「そんなことをしているとテレビを見せますよ」というそうだ。その意味は、Netflixなどのネット経由の動画配信サービスが普及する米国では、「好きな時に好きな場所で好きな端末で」視聴するスタイルが定着しているという。番組の途中のCMはなく、トイレに行く時は一時停止すればよい。

それにひきかえリアルタイムの放送の視聴は、不自由だという。自由なネット動画環境に慣れた子供達には、放送の動画は耐えられないくらい不自由なことなのでそうだ。こうなると、スポーツ観戦でリアルタイムで見る程度の用途しか放送のテレビ番組は付加価値はないのかもしれない。pchappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「流行を読む;会員制ワインクラブ、映画専門チャンネルが参入」から

2015.12.18  日経産業新聞の記事「流行を読む;会員制ワインクラブ、映画専門チャンネルが参入」から

名画にインスパイアされたワイン、レシピ

コラムの著者 竹内 道氏(アークメディア社長)は、米国で人気になっている会員制ワインクラブについて語っている

○変わり種の参入者

今年10月から会員制のワインクラブをタイムワーナー系のクラシック映画専門チャンネル、ターナー・クラシック・ムービーズ(TCM)が参入したという。変わり種の参入者のようだが、TCMのファン層は、60から70年前の映画を創意工夫して編成、若者から壮年層まで広く名画ファンに親しまれている。そのTCMがワインを取り扱いのは、名画にインスパイアされたワイン専門家が、ワインと映画の組み合わせ提案企画を行っている。

会員には、3ヶ月ごとに世界中のワインメーカーから選ばれた合計12本の赤白ワインが届けられる。加入後初回限定の3本のワインが入会記念としてもつくという。(初回は79.99ドル、3ヶ月ごとに12本のワインで、一回の価格は149.95ドル)送付されるワインとともに、そのワインにあう名画、ワインの情報、おすすめの料理レシピまで送られる。また、特に気に入ったワインについてネットで知らせると、以後好みにあったワインを選んで送ってくれるという。

映画とワインという全く異種の商材をうまくペアリングして提供するこのビジネスモデルも興味深い。pchappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoOnline:画像センサー時代、ソニーの着眼、支えた執念」から

2015.11.24   日経産業新聞の記事「TechnoOnline:画像センサー時代、ソニーの着眼、支えた執念」から

早期の着眼を執念で結実

コラムの著者 志村 幸雄氏(技術評論家)は、画像センサーの世界一のソニーが東芝大分工場の同製品の生産工場を買収とのことで、同社の電荷結合素子(CCD)について触れ、その着眼について語っている

◯米ベル研による発明を早期に着眼

同社の後に社長となる岩間和夫氏は米ベル研のCCD発明者であるウィラード・ボイル氏(ノーベル物理学賞を後に受賞)にあい、その動作原理を受け、すぐに動いたのは米ベル研ではなく、ソニーの岩間氏だったと志村氏は語る。次なる同社の技術革新は、CCDカメラに代表される画像エレクトロニクスであった。1973年にはどこよりも早くCCDプロジェクトを発足、イーストマンコダックを仮想敵として開発を開始した。しかし、画像欠陥が生じるという課題解決を民生用では差別化要因として挑戦したために多大な時間を要したという。この間多くの資金難などを乗り越え、1985年民生用初のカメラ一体型VTRを発売した。今は撮像素子の主流は処理速度の速いCMOSイメージセンサーに移ったが、CCDで培った技術蓄積は同社の事業の原動力になっている。camerahappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「ソーシャルNOW:個人の嗜好つかむ配信」から

2015.10.6  日経産業新聞の記事「ソーシャルNOW:個人の嗜好つかむ配信」から

動画元年の背景にビッグデータによるリアルタイム「編成」

コ ラムの著者 広田 周作氏(電通コミュニケーション・プランナー)は、最近米国から上陸した動画配信大手、ネットフリックスやアマゾンプライム・ビデオなどを取り上げ、その番組「編成」がこれまでの人手ではなく、視聴ログのビッグデータを解析したリアルタイム編成となることについて語っている。

○独自文化をもつ日本にもデータ解析を適用

コンテンツの質の高さや使いやすいインターフェイスが重視されるが、海外勢は、これに膨大に集まる視聴ログに基づく番組編成である。既存の放送局は専門の人材が視聴率データや自らの経験に基づいて人的行うものであった。これをデータ分析のアルゴリズムに置き換え、ユーザ一人一人の嗜好に合わせたコンテンツ配信を最適なタイミングで、リアルタイムに可能にする。AIを使えば、より精度はあがり、一気に離脱率を下げる可能性もある。秒単位でのチューニングも施せる。これは、人的な資源や無駄なコンテンツの購入を抑え、投資リスクを抑える。コンテンツ配信の最適化はどこか製造業の効率化に似てくるかもしれない。slatemusicsoccerhappy01