【ヒット商品】ネタ出しの会 日本経済新聞の記事「<サイエンスNextViews>玄海町の核ごみ処分地調査、『科学的地図』、意義示せ」から

2024.5.19  日本経済新聞の記事「<サイエンスNextViews>玄海町の核ごみ処分地調査、『科学的地図』、意義示せ」から

大都市圏の電力消費者こそ核のごみの処理に当事者意識を持ち議論を進めるべき

コラムの著者 矢野 寿彦氏(日本経済新聞編集委員)によれば、日本政府が2017年、高レベル放射性廃棄物の処分地の適性を示した「科学的特性マップ」で「好ましくない」とされた玄海町なのに、経済産業省が「核のごみ」の最終処分場の選定に文献調査を行うことに賛同した同町を推した行動が矛盾しているという。

○科学的特性マップで好ましくないとされた玄海町がなぜ手を挙げる

矢野氏によれば、地元団体の請願に端を発した玄海町であるが、文献調査の論議が町議会で本格化して1か月という非常に短期間に決定した。しかも、「科学的特性マップ」で「好ましくない」とされた玄海町であるにも関わらずである。

しかも経済産業大臣と同町長が阿吽の呼吸で進めた感があるという。核のごみは地層処分という方式で、地下300メートルより深部に埋めて人間社会から遮断するというもの。だが日本全国で、この穴埋めに適切かどうかわからないことから、専門家が「科学的特性マップ」を作成した。

同町長は、最終処分場を何としても設置したいわけではなく、日本の他の場所で、適地がみつかればと呼水であったという。しかし、この文献調査の受け入れで同町は、最大20億円の交付金が支給されるという。やはり経済産業省は、先の「科学的特性マップ」と「調査申し入れ」の齟齬を明確に説明すべきだと、矢野氏は指摘している。

考えれば普通ゴミの処分ルールは消費したものが行う。では「核のごみ」は例外なのか。大量に原子力発電所の電力を消費する大都市の消費者が、当事者意識を持って、最終処分について考えるべきだとも指摘している。⚡️📕✈️👝🚗✒️📕🧑‍⚖️👩👨💬📻⚡️🏙️💡🏗🚚📈🏢⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日本経済新聞の記事「春秋:森鴎外と『国際博物館の日』」から

2024.5.18  日本経済新聞の記事「春秋:森鴎外と『国際博物館の日』」から

お飾りのトップではなかった森鴎外

コラムの著者によれば、森鴎外はいわゆるお飾りのトップではなく、立派に帝室博物館総長兼図書頭(東京国立博物館)の任務を全うし、総長時代に雑然とした展示で「高等物置」と揶揄された博物館を大きく改革したという。

○「高等物置」と揶揄された博物館を改革

コラムの著者によれば、森鴎外総長は、展示法を時代順の分かりやすいものに変更した。また、当時の現代美術に当たるイギリス人美術家の版画の寄贈などを受け入れ、コレクションも充実していった。研究成果が公開されるようになると、森鴎外総長は自ら所蔵図書の解説を書いていったという。「全て、鴎外がいたことで可能となった」と研究者の田良島哲氏は語っている。

先日の5月18日は「国際博物館の日」。社会におけるミュージアム(博物館、美術館)の役割を伝えようと国際博物館会議が決定したという。各地の関連したイベントが開催された。前述の田良島哲氏によると、森鴎外総長は、当時の貧困家庭のための「特殊小学校」の児童を入館無料にしたという。米騒動で社会と経済に不安があった当時、博物館も無関心ではいられないためか、今もその意思は変わらない。🏢📕✈️👝🚗✒️📕🧑‍⚖️👩👨💬📻⚡️🏙️💡🏗🚚📈🏢⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日本経済新聞の記事「あすへの話題:アニメイテド・ペルソナ」から

2024.5.16  日本経済新聞の記事「あすへの話題:アニメイテド・ペルソナ」から

「今ここに誰かがありありといる」という感覚

コラムの著者 森岡 正博氏(哲学者)は、東日本大震災後、被災した人がテレビで取り上げられていて、津波で家族が行方不明になったと聞いた。「こうやって浜辺に出て風に吹かれていると、自分の家族がいまそばにいるとありありと感じることがある」と語ったという。

○現代科学の前では「錯覚」と受け取られるかもしれない

森岡氏によれば、行方が分からなくなった家族に対する愛情や思いが引き起こしたのだろうと思ったという。確かに現代の科学の前では、この話は「錯覚」でしかないのかもしれない。

だが森岡氏は、近代科学の「錯覚」という考えに必ずしも縛られる必要はないという。いなくなって会えない家族がいま風の中にありありといるという。この感覚は「錯覚」として否定されるべきものではないという。つまり、「このような家族の存在や気配を感じるのは、本当に何かがそこに現れている」という可能性も否定できないからである。

我々は、目の前に生きた人間の体がなくても、「ああ、いま誰かがここにありあるといる」という強烈な感覚を持つことがある。亡くなった親や子どもが自分のそばにいると感じる体験は、世界中で報告されている。ただ、霊魂や宗教でいう実体がそこに来るといった感覚ではないという。

このような体験を森岡氏は「アニメイテド・ペルソナ」と呼びでいてこれを説明しようとしてきた。だが、森岡氏には目の前にありありと迫ってくる紛れも無い他人の「こころ」であると感じるしかないという。👶💬⚡️🏙️💡🏗🚚📈🏢⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日本経済新聞の記事「池上彰の大岡山通信、若者たちへ(357):新入生諸君へ、良い問いを立て、考えよう」から

2024.5.15  日本経済新聞の記事「池上彰の大岡山通信、若者たちへ(357):新入生諸君へ、良い問いを立て、考えよう」から

大学入試では求められる答えを忖度する力が制した

池上 彰氏(東京工業大学教授)は拠点である東京工業大学大岡山キャンパスで新入生向けの講演を行ったが、それを全国の大学新入生に向けてのメッセージとして本コラムでその内容を述べている。

○「知っているという学び」と「考え抜いて習得した学び」は全く異なる

池上教授によれば、大学入試では、求められる答えを正解として、いち早くそれを察知する力、いわば忖度する力を鍛えた人が受験競争に打ち勝つ手段でもあったという。では、大学生活もそれで良いのかというのが池上教授の指摘しているところである。

最も避けたいのが、これまで通り「受験科目でなければ勉強しなくて良い」「本なんか読まなくていい」といった思い出は大学生活で学びを深めることはできないことである。大学を出て社会人となったときは忖度の力よりも、正解がない世界で自分がどうあるべきかを深く、粘り強く考えることが求められるという。大学生活で、この自分で質問を設定し、自分で考えて課題を解決する力を鍛えることだと、池上教授は指摘している。

よく、新入生から「専攻科目は社会に出て役立ちますか」と質問を受けることがあるという。そんな時は「学部で学び、教員や仲間と議論し、考え抜いた経験が『考える力』を鍛えてくれる。この力が社会に出てから役立つ」と答えているという。

世の中はICTを始め多くの科学技術が普及してきている。しかし、あくまでも技術は道具であって、効率よく学べたように思えるが、実は自分で考えることを鍛えることになならない。つまり、「知っているという学び」と「考え抜いて習得した学び」は全く異なり、後者を大学生活で実践すべきと繰り返して池上教授は説明している。⁉️💬🍣🐟✈️👝🚗✒️📕🧑‍⚖️👩👨💬📻⚡️🏙️💡🏗🚚📈🏢⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日本経済新聞の記事「あすへの話題:抗菌剤とワクチン」から

2024.5.15  日本経済新聞の記事「あすへの話題:抗菌剤とワクチン」から

疫病は歴史を左右してきた

コラムの著者 松本 光弘氏(元警察庁長官)が語るのは、医薬と疫病が盾と矛の関係で進展してきた歴史である。さらにその歴史も疫病と薬との鬩ぎ合いあることも考察している。

○疫病との戦いの武器は医薬品

松本氏によると薬はもともと天然成分のみであった。現代は高度な科学技術の結晶であるという。疫病が歴史を変えることも多くある。例えば新大陸では西欧人が病原体を持ち込まなければ、征服の歴史は始まらなかったかもしれない。逆に梅毒のように逆ルートで広がった歴史もある。

世界初の合成抗菌薬はドイツでドイツのパウル・エールリヒ氏と日本の秦佐八郎氏が合成した有機ヒ素化合物で、スピロヘータ感染症の特効薬である梅毒薬サルバルサンである。当時、三共商店(第一三共の前身)は、高峰譲吉氏が創薬した消化酵素(しょうかこうそ)という物質を利用した胃腸薬「タカヂアスターゼ」を販売していた。三共商店はこのサルバルサンを輸入した。その後第1次世界大戦でサルバルサンの輸入が途絶え、旧第一製薬や三共商店が相次いで国産化に成功したという。

その後、画期的な抗生物質が発見され、梅毒にも効果があった。抗生物質は細菌同士の戦いでの化学兵器である。こうしてペニシリンを始め多くの新薬が登場した。第2次世界大戦で連合軍の勝利に貢献したのも抗生物質であるとも言われている。

一方、ここに細胞でさえないウイルスが登場する。これには抗生物質が効かない。第2次世界大戦後、電子顕微鏡の登場までウイルスを見ることも不可能であった。ウイルスに対抗する武器として誕生したのがワクチンである。

ただ、武器には矛と盾の競争が存在することと同様に抗生物質は耐性菌を生み、ワクチンはウイルスの変異で作り替えなばならない。パンデミックも少なくとも数十年に一度発生発生してきた。製薬会社は膨大な研究開発費を投じて成功確率が非常に低い創薬事業に挑戦することになる。こうしてワクチン開発は採算が合わない事業とされてきた。今後ICTやAI、ロボティクスによって創薬にもさらに採算性を考慮した開発が進むことになる。🧪💊👩‍⚖️🧑‍⚖️🎓🏙️📃🏙️💬⚡️🏙️💡🏗🚚📈🏢⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01🇯🇵🇩🇪