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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「西川英彦の目:伝わらない企業発信、『我が社』ではなく『私』主語に」から

2022.6.24  日経産業新聞の記事「西川英彦の目:伝わらない企業発信、『我が社』ではなく『私』主語に」から

「中の人」の試行錯誤で個性を失わずブランド作り

 コラムの著者 西川 英彦氏(法政大学経営学部教授)は、前回に引き続き企業のコミュニケーションについて焦点を当て、今回はシャープの「中の人」の試行錯誤を紹介している。

◯傾聴からアクティブに

 西川教授によれば、デジタル社会になり、情報が氾濫することで、企業の発信は消費者にかえって伝わりにくくなっているという。企業がSNS上で顧客と友達のようになることが、その突破口であはあるがこれがかなり難しいという。

2011年5月の開始より毎日発信を続け、フォロワー数現在82万人のシャープの「中の人」こと、山本 隆博氏は毎日会社でのニュースリリースする話題がないことから苦労したという。

同氏は、「伝わらない時代は、誰が言うか、誰から伝わるかが全てで、その誰とは友達か好きな人だ」という。同氏は企業アカウントの中の人であっても、友達のように振る舞えないかと試行錯誤を重ねてきたと言う。具体的には以下のようなことをおこなってみたという。

  • 勇気を出してパーソナルな言葉を発信した
  • 顧客の投稿に反応した
  • タイムリーに顧客に情報を提供した
  • 経済的な便益を提供した
  • 困りごとの窓口になった

という。顧客のコメントには無反応という企業が多い中、顧客に寄り添う対応をしてきた。企業の中に「良い人や立派な人」がいると感じてもらうことが重要で、このような信頼で情報が伝わるという。さらにこのような活動が広告賞を受賞することにもつながった。

しかし、このような属人的な対応では企業での引き継ぎが課題となった。山本氏はこれに対して個性はありつつ、企業アカウントとしてのブランドができれば、ラジオ番組のパーソナリティーが変わっても人気を引き継ぐような感覚で進められるという。企業アカウントの発信の第一歩として主語を「我が社」から「私」に変えることだという。💡♬📱🍟🏥📷💻🍺🦠🎓🏢📈🔎⚡️🌍happy01📶👦👧💡🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「いいモノ語り:ainenne(あいねんね)、パパの安眠も手助け」から 

2022.6.22 日経産業新聞の記事「いいモノ語り:ainenne(あいねんね)、パパの安眠も手助け」から

育メンや育児に奮闘する若い夫婦への嬉しい味方

 コラムの著者 岩永 嘉弘氏(日本ネーミング協会会長)が取り上げるのは、国立成長医療研究センターの子どもの成長発達・生活習慣のビッグデータ分析を基にして開発した「ainenne(あいねんね)」という乳児用の睡眠指導ベットライトである。

○外見の優しいイメージ以上の性能

 岩永氏が想定する話は育メンや若い夫婦には深刻な問題だという。

「おいおい、ねんえして。パパは明日朝、早いんよ」。若い父は泣きそうな声を出す。泣きたいのはパパの方だと言わんばかりの夜中である。何で泣いているの?おあんかが空いているの?それともウンチ?

途方にくれている若い夫婦に、このainenneは一見、LED光が優しくともる補助ランプのようである。だがその性能は以下のようだという:

  • 赤ちゃんの泣き声を聞き分けて、何が不満なのか、何が欲しいかを教える
  • 眠りにおちやすい明るさに自動調整して静かな睡眠に誘ってくれる
  • 赤ちゃんの起床時間を予測して、朝になると朝日を模した光を提供する
  • AIがその泣き声から赤ちゃんの感情を予測する「泣き声診断アルゴリズム」で泣いている理由を知らせる

このように、赤ちゃんの眠りと起床をコントロールする優れものであるという。💤🛠🍖🍽👜🏯📗🖥👧👦🛌👧🏢🕛📈🏢💡⚡️🌍happy01🌳🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「SmartTimes:UXと人間中心設計」から

2022.6.15   日経産業新聞の記事「SmartTimes:UXと人間中心設計」から

UXで優勢だったスマートフォンがガラパゴス携帯を駆逐した

コラムの著者 石黒 不二代氏(ネットイヤーグループ取締役チーフエヴァンジェリスト)が語るのは、すべての企業がIT企業となる時代が到来し、そこにはUXと人間中心設計が基軸になると説いている。

○ 人間中心設計(HCD)に標準化や資格認定が行われている

 石黒氏によれば、UX(ユーザーエクスペリエンス)とは次のような内容である:

  • 利用者を捉え、
  • 行動や欲求に対しての課題を探り、
  • 課題を解決するための体験を可視化する。

この体験の設計者がUXデザイナーと呼んでいる。UXデザイナーの基本的な行動規範はデザイン「思考」で、、従来のデザインが起点ではなく、ビジネススキルのように誰でも必要なものとされる。全ての企業がIT企業になる時代では、UXデザイナーの重要性は増し、エンジニアとの接点もさらに重要となろう。全員がUXを学びながら、UXデザイナーは人間中心設計(HCD)をリードする職業となる。

このようなUXデザイナーのレベルアップを狙い、2005年に人間中心設計の業界団体「人間中心設計推進機構(hcdnet.org)」が設立され、全設計過程にUXを考慮することを目的として資格認定制度を提供している。人間中心設計・ユーザビリティー関連の実務経験も必要とされる。

もう一つは、国際標準化の動きで、ISOやJISが1999年から改訂作業をおこなっている。

UXがまだ理解されない頃に日本ではガラパゴス化した携帯電話が主流で、インターネットが使える電話として一世を風靡したが、間もなく、UXが優れているスマートフォンに市場を明け渡し駆逐された。ユーザーの望んだ機能や使い勝手がなき情報機器の開発が日本では長く続き、これが競争力の低下に拍車をかけた苦い経験がある。📱🩺🏥👩👨🚘🚗📶🩺📈😷💻💡🏢🏠📖🎓⚡️🌏happy01🌏💡🔎🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「横山斉理の目:SDGs時代の品切れ、求められる許容の姿勢」から 

2022.6.10  日経産業新聞の記事「横山斉理の目:SDGs時代の品切れ、求められる許容の姿勢」から

売れ残りと売り逃しを消費行動とは異なってみる必要あり

 コラムの著者 横山 斉理氏(法政大学経営学部教授)は、前回と同様小売業などの注目し、生産や流通の投機と延期の概念からSDGs時代の売り手の姿勢について考察している。

○売れ残りが環境負荷が大きいことで消費者の許容がどうなるか

 横山教授は、やや学術的であるが、延期と投機の概念を導入して、生産や流通の管理について考えている。生産や流通の意思決定を:

  • 「需要や注文から遠い時点で前もって行う」:投機
  • 「可能な限り需要・注文の時点に近づける」:延期

が考えられるという。トヨタのジャスト・イン・タイムやセブンイレブンの多頻度小口配送、ユニクロの製造小売ビジネスの革新性は、この枠組で説明できるという。

延期と投機はトレードオフの関係にあり、延期化すればするほど需要の不確実性に伴う費用を下げることができるが、生産や配送費は高くなる。そこで、企業は、この間のトレードオフをこれらの費用が最小になるポイントを探ることになる。

この延期と投機の前提にあるのは「無駄を省く」ことにある。企業にとっては売れ残りは無駄であるし、売り逃し(機会損失)も無駄だと考えられる。しかし、SDGs時代にこの両者を同一視することができなくなってきている。売れ残りは、いつでも売れる状態をキープするために環境負荷が大きい。だが売り逃しは、待てば手に入るという許容があれば、無駄をせず。環境負荷も小さくできる。消費者がこの許容をどこまでと考えるマーケティングも必要となってきている。😷🛒🧺🦠🖋🔑🚕🚗🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🗒📕happy01🌏


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「高岡美佳の目:ポケトークに字幕版、言葉の壁なくウェブ会議」から 

2022.5.27  日経産業新聞の記事「高岡美佳の目:ポケトークに字幕版、言葉の壁なくウェブ会議」から

ウェブ会議で瞬時に翻訳し字幕表示

 ポケトーク社の「ポケトーク字幕」をサブスクリプションで4月上旬から提供し始めたが、コラムの著者 高岡 美佳氏(立教大学経営学部教授)がそのマーケティングについて考察している。

◯コロナ禍で増えた海外とのコミュニケーションにも

 高岡教授が今回取り上げたソフトウェアは、ウェブ会議上で自分が話した言葉を指定した言語に瞬時に翻訳して画面に字幕として表示するものであるという。82言語に対応しており、最大3言語まで表示できる。料金はサブスクリプション(月額課金制)で2200円である。

高岡教授は、このソフトウェアの特徴を3つあげている:

  • 大半のウェブ会議システムで動作:Zoom、TeamsやGoogle Meet、webexで動作し、SkypeやLINEのチャットやコミュニケーションツールでも動作を確認しているという。
  • 翻訳動作が速くて正確:人間や機械の翻訳が入ると2倍の時間がかかる。当然会議も長引く。即翻訳で字幕に表示されるため会議時間にはあまり影響しない。正確性は、ポケトークのAI翻訳機(ハードウェア)での2017年の発売以来シリーズ累計90万台以上販売してきた実績があるという。
  • 字幕のため、発言者の声のトーンをそのまま伝えることができる:翻訳者を介さずに行うために翻訳でのトーンの違いがない。つまり利用者間に臨場感が損なわれない。

同社の「言葉の壁を無くす」というミッションでの成果として今後の展開を見たいところである。🚚☕️🍮🖥🍶😷🦠🏢🗒🏪🏢💡🔎⚡️happy01🌏🏡👝📦🇯🇵