映画

【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「WAVE:対話と体験の進化」から

2023.2.2   日経産業新聞の記事「WAVE:対話と体験の進化」から

「ホログラフィック通信」から「ハプティック通信」が加わる時代へ

コラムの著者 鹿島 毅氏(エリクソン北東アジア ネットワークエボリューション統括本部長)は、コミュニケーションやインタラクションの進化とコネクティビティーの貢献について考察している。

○「フラットな画面で会話していたこと」が信じられない時代へ

 鹿島氏によると、モバイルネットワークにおける通信速度は過去30年で数万倍以上に加速してきたという。それに伴ってモバイルデバイスでやりとりされるコンテンツもテキストメッセージ・音声から、より高品質な写真・音楽、動画へと次元を増やしながら、ユーザー体験をよりリッチにしてきた。

次の変化はリアルタイム性のある3D体験で、高速な5G通信が普及し、ARグラスが一般の消費者向けのモバイルデバイスになることである。このような「フォログラフィック」が実現することが望まれているという。

技術革新に伴って利用目的である「用途」や「応用」も進歩する。「ホログラフィック通信」は医療画像やテレプレゼンス、リモートコラボレーションといった応用や、リモート通信の既存の体験の向上などが進められる。

3D体験の中で空間の認識が改善されると、仮想現実と物理的現実の差異は次第になくなり、人間の感覚がデジタル変換されて完全没入型の体験ができるようになる。これによって我々のコミニュケーションが変わる。さらい2030年代になると体験は超低遅延によりアクションから応答までの時間が短くなり、遠隔世界や仮想世界と目の前の物理世界の差が縮まっていく。ARグラスによりコミュニケーションで、「フラットな画面で会話していたなんて信じられない」という時代が来るかもしれない。🩺😷📡🛰🏢🏥👩👨🚘🚗📶🩺📈😷💻💡🏢🏠📖🎓⚡️🌏happy01🌏💡🔎🇯🇵🇺🇸🇫🇷🇩🇪🇬🇧🇸🇪


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:サウジアラビア、アニメの有望市場に育つか」から

2023.1.20 日経産業新聞の記事「眼光紙背:サウジアラビア、アニメの有望市場に育つか」から

エンタメ産業の育成を進めアニメ文化の理解に深まる

コラムの著者によれば、サウジアラビアで日本のアニメが注目され、イベントやアニソンライブ、共同制作などが進み、エンターテイメント産業の育成やアニメ文化の理解を同国政府ぐるみで推進しているという。

○文化や宗教上の理由から厳しい表現規制が存在

コラムの著者によれば、2022年10月にはサウジアラビア王国政府主催の日本アニメのイベントが開催され、12月にはアニメソング(アニソン)を歌う日本のアーティスト11組が出演するライブイベントが開かれた。背景に中東には日本のアニメに親しんで育った世代も多く、市場としては有望である。

サウジアラビアの首都リアドに集まったアニメファンは、22年の人気アニメの主題歌を歌ったアーティストに熱狂する。これも同国政府主催のイベント、「リヤド・シーズン2022」の一環であるという。10月には「サウジアラビアエクスポ2022」を3年ぶりに開き、コスプレーヤーの男女が参加し、アニメキャラクターのコスチュームでの撮影などを楽しんでいたという。

宗教的には同国は厳格なイスラム教国家であるが、日本のアニメ制作会社とも連携を強化している。同国の王室系のマンガプロダクションズと東映アニメーションが共同でアニメ映画を制作するなど、資金の出し手としても関係している。

宗教上の理由で肌の露出や飲酒シーンなどの表現規制が厳しいが、産業育成には力を入れてる。日本側もどこまで「郷にいれば郷に従え」ができるかが試されている。💵💰📈🚗🚀⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋happy01🌏💡🔎🇯🇵🇸🇦


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:人気ドラマの裏に韓国・台湾映画」から

2023.1.10 日経産業新聞の記事「眼光紙背:人気ドラマの裏に韓国・台湾映画」から

映画・ドラマの対象となる現代文化は欧米からアジアへ

コラムの著者によれば2022年10月〜12月期のテレビドラマで話題となったのは、フジテレビの「Silent(サイレント)」であったという。若い脚本家による会話、音楽、画面の構成と演出が斬新で若年層を惹きつけたという。

○韓国や台湾の映画・ドラマの影響を受けている

 ドラマ「Silent」は高校時代に交際していたカップルが8年ぶりに再会。しかし、男性の聴力は失われていたという設定の恋愛ドラマである。若い脚本家による自然な会話、余白の多い画面、大袈裟でなく、無理な盛り上げのない音楽などによる演出といった斬新な手法で若年層を惹きつけたという。

同ドラマの監督 風間大樹氏がエンタテイメント情報サイトで語ったところによると、スタッフも一緒に見て感覚を共有した作品に影響を受けたという。その作品は韓国映画「はちどり」(2018年)であったという。

同作と「Silent」には設定やストーリーに共通性はないが、世界観の作り方に通じるものがあるという。雑多な日常を描きつつ、透明感がある。登場人物と世界との心の距離が静かに表現されているところだという。

韓国映画「はちどり」の監督 キム・ボラ氏が影響を与えた作品は、台湾のエドワード・ヤン監督「ヤンヤン 夏の思い出」と日本の是枝裕和監督「誰も知らない」だという。まさにアジア勢で互いの作品から学び合っている。これまでの映画で現代文化の対象が欧米であったことに対して今や、アジアへその対象が移っている。💵💰📈🚗🚀⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋happy01🌏💡🔎🇯🇵🇰🇷🇹🇼🇺🇸


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:円谷プロの栄枯盛衰」から

2022.11.30  日経産業新聞の記事「眼光紙背:円谷プロの栄枯盛衰」から

経営問題もあるがコンテンツの価値評価

コラムの著者によれば、2022年5月に公開された庵野秀明監督の特撮映画「シン・ウルトラマン」が興行収入40億円超の大ヒットになったという。だがウルトラマンシリーズの著作権をもつ円谷プロダクションの今はどうか。

○紆余曲折でパチンコ・パチスロのフィールズ傘下に

コラムの著者によれば、円谷プロダクションは、現在はパチンコ・パチスロなどの遊技機メーカーであるフィールズの子会社で円谷フィールズホールディングスと改名して持ち株会社に今年10月移行した。

同社は紆余曲折で今に至ったという:

  • 1963年:創業者の円谷英二氏は自分の名前を冠した制作会社を設立。英二氏の出身母体の東宝が筆頭株主であった。
  • 1968年:資金難に陥った同社を東宝が子会社化した。
  • 1992年:3代目社長円谷皐氏が東宝との資本関係を解消し独立。その後資金難で映像制作会社TYOやバンダイナムコグループの資本参加。最終的にフィールズ傘下となった。

幾度となく同社が経営難に陥った理由は何か。それは、高度な特殊撮影技術を駆使した作品は製作費がかさみ、制作すればするほど赤字が膨らんだという。アニメも同様だが、日本を代表するコンテンツを作る企業はなぜ経営難に陥るのか。たしかに経営者の技量もあるが、業界でのコンテンツへの価値評価が低いとの声もある。それが日本のコンテンツ産業の闇であるという📽🛸🏬📈🏢🚗🚀⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋happy01🌏💡🔎🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「SmartTimes:デジタルコンテンツのわな」から

2022.11.21   日経産業新聞の記事「SmartTimes:デジタルコンテンツのわな」から

コスパならぬタイムパフォーマンスを重視する視聴者

コラムの著者 栄籐 稔氏(大阪大学教授)は、我々視聴者、特に若年層はせっかちになり、コストパフォーマンスならぬタイムパフォーマンスをサービス提供者は意識して、公共性のあるバランスのとれたコンテンツを準備する仕組みがどんどん消えているという。

○フック(印象的な場面、言動)で視聴可否が決まる

 栄籐教授によると、インターネット上のストリーミングサービスによって楽曲や映像コンテンツが大きく変容しようとしているという。まずは提供時間の短縮化である。

これまでの楽曲は3分30秒が通常であった。これは古いレコードの最大記録時間が4分だったからだという。それが米国のポップスでは演奏時間が2分になろうとしているという。つまり、イントロの後に落ち着いた曲調のしんみりした歌詞が続きサビとなる構成が一般的であったが、今や、いきなりサビの部分から始まるという。

楽曲提供側からみればサビを先行させフック(印象的な場面、言動)を聴かせることで、繰り返して聴くことを促し、ストリーミングでは最初の数秒で再生可否が行われる中で選択されるように意図したものだという。同様な時間短縮がYouTubeで代表される動画共有サービスでも起こっている。

もう1つは、楽曲や動画の良いところ取りで要約コンテンツが元投稿者との利益配分や暗黙の了解で再投稿され、2次利用が急速に進んできたことである。これもコンテンツの変容であろう。

視聴者はせっかちになり、有限な時間をいかに有効に使うかというタイムパフォーマンスを最大にすることが目的になってきている。それを進めるのがパーソナライズ化である。さらに提供者のリコメンドや視聴履歴の分析でこの現象が助長されて、結果、面白いフックで始まり、心地良いフックでしめるコンテンツのみを視聴する生活になってしまう。栄籐教授はそういった視聴の価値に疑問を持っている。公共性のあるバランスのとれたコンテンツを準備する仕組みを消滅させるべきではないのかという。🎵🏢🏥👩👨🚘🚗📶🩺📈😷💻💡🏢🏠📖🎓⚡️🌏happy01🌏💡🔎🇯🇵