【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の「眼光紙背:原料炭高騰、鉄鋼業界追い打ち」から
2016/10/16
2016.10.12 日経産業新聞の記事「眼光紙背:原料炭高騰、鉄鋼業界追い打ち」から
製品だけを中国が揺さぶっているわけではない
コラムの著者は、資源の多くは供給過剰であるが、価格が低迷している温度差が中国経済に与える影響を鉄鋼業界を事例としてみている。
◯資源の多くは供給過剰で価格は低迷
ただし、こういった局面でも価格が急騰する資源はあるという。その事例が希少金属であるリチウムであるという。電気自動車の生産増加などで需要が急増している。問題は、製鋼材料の石炭である。
原料炭の価格もスポット市場では年初の3倍近くに急騰している。ただ、製品である鉄鋼製品の回復したわけではなく、リチウムなどの資源だけである。
この要因は、中国政府の石炭産業の過剰整理が主因である。ところが、悪天候などの影響で需給バランスが崩れ、いきなり供給が間に合わない。アジア地域の鉄鋼需要も持ち直しているが、中国の過剰供給は変わらず、先行した石炭産業の過剰整理の時期に対して鉄鋼産業が大幅に遅れ「原料高・製品安」を招いている。どうやら鉄鋼業界で強大化した中国が製品のみならず原材料市場も揺さぶっている。
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