【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「高岡美佳の目:個食パスタソース」から
2014/02/16
2014.2.13 日経産業新聞の記事「高岡美佳の目:個食パスタソース」から
飽和した市場を再活性
コラムの著者 高岡美佳氏(立教大学経営学部教授)は、日本製粉が新市場の開拓に挑戦する個食パスタソースについて触れている。
○縮み傾向のパスタソース市場
2013年上半期の売上高は前年同期比7%減。市場の約半分を占めるレトルト商品の浮上が全体に影響を与えた。ソースも個食パスタソースが前年同期比で7%減少。とりわけ、ボロネーゼとカルボナーラの落ち込みが激しいという。要因は、消費者の時短ニーズと冷凍食品やコンビニに魅力的なパスタが投入されたことによる。
このような一見減少傾向で手の出しようのない市場に、日本製粉の開発チームは果敢に挑戦した。それは、個食パスタソース市場で全体の9割が占める洋風パスタソースを「和風パスタソース」で挑戦する。背景には、別業態である外食市場が、和をコンセプトとしたパスタ店が全国に存在し、洋風パスタ店でも和風パスタは定番になっている。開発チームの調査で、外食では和風テイストが継続あるいは拡大していることから、今後の個食パスタソースでも市場性があるとにらんだ。
新商品は、外食の和風パスタの組み合わせを参考に、食感やソースとの相性を考え、大きな具材を選択した。レンコンなどこれまでにパスタソースでは扱ったことのない根菜を利用。味や食感を損ねない商品開発を行い、主要な販売ルートからも引き合いが増えているという。
飽和した市場を視点を変えて別業態での展開と市場を参考にすることで再活性化を狙った事例である。
コメント