【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「西川英彦の目:アウトドア用品」から
2013/11/17
2013.11.14 日経産業新聞の記事「西川英彦の目:アウトドア用品」から
長く愛用される商品に過剰品質はない
コラムの著者 西川英彦氏(法政大学経営学部教授)は、アウトドア用品のスノーピーク(新潟県三条市)の過剰とも思える品質が新市場を開いている事例を紹介している。
○過剰品質が新市場を創造
一見反対の議論である。過剰品質は一般的にこれまで否定的に語られてきている。しかし、今回の事例であるアウトドア用品では、過剰とも思える品質の高さで成長を続けていることを示している。
とりあえずでキャンプを楽しむ程度であれば、ホームセンターやディスカウンターで、輸入品のテントを数千円で買うことができる。しかし、テント泊を繰り返し楽しむのであれば、暴風雨にあうこともあるかもしれない。スノーピークでは、数倍の価格はするが、耐久性を心配せずに利用でき、独自の永久保証も準備し、修理も行う。
また、テントを固定するペグも1本数千円であれば手頃であるが、地中の大きな石や草木の根などに阻まれ、刺さりにくいことまろう。同社のペグは、火入れした鉄をたたいたもので、鋭さは折り紙つきだという。
○長く愛されるものに過剰品質はない
こうした方針による同社の商品やサービスは優雅に快適なキャンプを楽しむ顧客層を取り込み、市場を切り開くことになった。ただの提案だけではなく、ユーザーの声を聴くため、キャンピングイベントにはユーザー同士が使用スタイルを共有し、新たなキャンプ市場を支え合う。そこに同社の社長を始め社員が交代で参加し、多様なキャンプスタイルを観察、潜在ニーズを掘り起こすのだという。
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