利用例

【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「新風シリコンバレー:ペット同伴出勤の効用」から

2023.3.28  日経産業新聞の記事「新風シリコンバレー:ペット同伴出勤の効用」から

高度な技術を持つ人材を得るための一手段

コラムの著者 ロッシェル・カップ氏(ジャパン・インターカルチュラル・コンサルティング社長)によれば、シリコンバレーにある企業で従業員が犬を連れて勤務することを許可しているところが多いという。その背景を探る。

 ○適切なポリシーの設定と共有が事前に必要

 カップ氏によれば、ペット同伴出勤はシリコンバレー、西海岸ののんびりしたオフィスの雰囲気の一部であり、高度な技術を持つ人材を獲得するために提供される「特典」の1つと考えられているという。

ペット可のオフィスはその組織の企業文化がカジュアルで受け入れやすく、従業員重視であることを示しているという。また、大手ハイテク企業やスタートアップで一般的な深夜残業や週末出勤への対抗策にもなるという。

アフターコロナ時代に人々がオフィスに戻る時、ペット同伴がどうなるかが注目されている。つまりコロナ禍で孤立した従業員が多くのペットを飼い、あるいはこれまで以上にペットと対峙する時間があったために親密になり離れがたくなる。従業員のペット同伴出勤が許可されていれば、良い気分で職場復帰できる。また、犬を職場に入れた企業は、同僚との信頼関係や協調性が高まり、ストレスも低下したという調査結果もあり、ビジネス上大きな影響を与えることもわかってきた。

米Googleでは、企業行動規範にも犬について重要なものとして扱われているという:「Googleの犬の友人への愛情は私たちの企業文化の不可欠な一面です」と書かれ、オフィスには指定されたドッグスペースが設置されている。有名なGoogleキャンパスでは無料のグルメカフェにも犬用のおやつが準備されている。

その他多くのシリコンバレーの企業が、ペットを飼うことを奨励し、多くの金銭的な支援や保険、ペットを迎えたり、死亡後の有給休暇などを考慮しているところもある。

もちろん、職場に犬を連れていくと、犬嫌いやアレルギー、鳴き声などの問題もあるが、多くの企業が導入前に慎重に検討して適切なポリシーを設けて社内で共有しているという。🐕🐶👩👨🚘🚗📶🩺📈😷💻💡🏢🏠📖🎓⚡️🌏happy01🌏💡🔎🇯🇵🇺🇸


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「関沢英彦の目:対話型AI、問い方、問われる時代に」から 

2023.3.24  日経産業新聞の記事「関沢英彦の目:対話型AI、問い方、問われる時代に」から

人間はAIに対して質問を重ね、その回答に新しいテーマを発見すること

 コラムの著者 関沢 英彦氏(発想コンサルタント)によれば、前回のコラムでも話題のChatGPTに対する人側の考えについて考察している。

◯「答えの氾濫が」が起こり「問いの衰退」が進む

 今までは図書館で調べたことを手元で検索できる時代であった。そして生成(対話)AIの登場で、専門家集団に相談できるのと似た環境が手に入った。関沢氏によれば、世の中の「答えの量」は対話型AIの出現で一気に増大している。これに対応する「問いの量」も増えた。しかし、利用者の大方は、ともかくも聞いてみようという姿勢ではないだろうか。

この対話型AIが普及すると、「答えの氾濫」が起こり、「問いの衰退」が起こるのではないかという。もちろん、「問いの立て方」が斬新でないと、答えは常識の範囲にとどまる。

関沢氏が大学院で教鞭をとった経験から、

  • 問題設定が曖昧な大学院生は、最後まで論文の構成に悩む。
  • ありきたりな問いで出発した論文は、苦労の末、先行研究のまとめとなってしまうことが多い。
  • 問いの立て方に独創性があれば完成した論文は高い質となる

という。AIが繰り返し出してくる答えは今後、技術の進歩とともに改善されるだろう。だが、人間が新しい問いをどこまで出せるのか?

このような対話型AIでも、人間の問いを磨いていく相談相手として役立つだろうと関沢氏は示唆している。人間側は、質問を重ねながら、AIの答えに新しいテーマを発見することだろう。💭💬📖🖋🏫🎩📕👩✋⛑🕠💪🏃‍♀️📺📶💺💻🏠👧👩😷🦠❤️🌍happy01🌎🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「SmartTimes:生成AIの破壊力」から

2023.3.22  日経産業新聞の記事「SmartTimes:生成AIの破壊力」から

今後は道具として使いこなす指示力と採用するかの判断力が必要

コラムの著者  栄籐 稔氏(大阪大学教授)は、ChatGPTで話題になっている生成AIについて、その本質と留意すべき点について語っている。

○今の生成AIは人間のレベルにはない

 栄籐教授によれば、自らが関わったLINE社で2年前に生成AIに出会い、その後実用化段階になったことで話題になっているという。

さらに、栄籐教授は自ら実験的に次のようなことを行なって生成AIの実力を説明している:

  • 以下の文をコンピュータに入力してみる:

「200文字の報道発表文章を書いてください。キーワードはタイムマシン、未来旅行、競馬の予想、宝くじが当たる」

  • すると、コンピュータは生成AIによって次のような文章は返してきた。

「タイムマシン開発社は未来旅行による競馬の予想技術を開発しました。これにより、将来的に競馬のレース結果を知ることができ、宝くじにも当たる可能性があります。これは、タイムトラベル技術の進化により、科学的に可能になったものです。今後も、さらに多くの分野にタイムトラベル技術を活用し、人々の生活を豊かにすることを目指します」

栄籐教授は、自分の書きたい空想記事をコンピューターが自動生成してきたと語っている。

では、その仕組みはどうなのか。

  • まず人間がインターネット上にある「有用な」文章を大量に「うまく」選んでコンピューターに入れ、文字の順序を学習させる。つまり、これは、文書を自動生成するプログラムを作ることを意味する。
  • できたプログラムをさらに人間との会話に適した文章を生成するように訓練する。つまり、訓練によってプログラムが人間の論理的思考を模倣するようになる。

だが、現時点の生成AIは過去の記録された文章を学習して確率的に発生する文言の連鎖を表層的に学習しているに過ぎない。だから、明日の天気もわからないし、突然の事故発生で対応して出動できる消防士にもなれない。

しかし、過去のデータを使って道具として有用なことは多いという。例えば、プログラミング、仕様書や報告書の作成、翻訳、音声書き起こしが生成AIで劇的に効率化されるという。文書には各社の内規や独特の言い回しがあるが、それをコンピューターが学習すれば、多くの定型的な文書の作成は簡単なコンピューターへの指示で自動化できる。

そこで生成AIに対して人間側が必要なものが、道具として使いこなす指示力と生成AIの著作を採用するか否かという判断力が求められる。宿題を誰がやったかの真贋判定よりも、当人のコンピューター以上の文章が書ける能力が問われるだろうと栄籐教授は示唆している。📓♨️💡🏗🚚📈🏢⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:ヒットするアニメの方程式」から

2023.3.20  日経産業新聞の記事「眼光紙背:ヒットするアニメの方程式」から

「製作委員会方式」から「タイアップ方式」の出資方式の変化も影響

コラムの著者が取り上げているのが、2022年10〜12月に放送されたアニメ「ぼっち・ざ・ろっく!」の大ヒットの仕方について考察している。

○「けいおん!」に似てはいるが本格的な動画制作が特徴

 コラムの著者によれば、「ぼっち」は原作漫画の知名度は低く、女子高生の日常系バンドもので大ヒット作「けいおん!」と似ていることもあって、事前の期待値は低かったという。

しかし、実情は、尻上がりに人気が出てヒットチャートの上位を占めるようになったという。

「けいおん!」と似ているのはテーマだけでなく、主人公が作品中に演奏する楽器が品薄になり、劇中曲がヒットチャートの上位を占めるなど「売れ方」も似ているという。「けいおん!」と同様に原作が4コマ漫画なために間を繋ぐオリジナルシーンを制作しなければならない。そこにも「原作愛」があるコンテンツで、好評である。

違いは、「けいおん!」では演奏シーンが比較的少なかったが、「ぼっち」ではモーションキャプチャーなどを駆使してプロフェッショナルの演奏家の動きを取り込み、動画を手書きした。「初ステージで緊張して息が合わない」演奏も音楽的表現で演奏体験者から納得のいくコンテンツ作りが行われているという。

これまで、「ぼっち」はこれまでの「製作委員会方式」ではなく、「鬼滅の刃」の成功もある制作会社が出版社と組んで裁量権や制作費を持つ「タイアップ方式」で今回の成功に導いたという。📺📉📈👦👧🧑‍🦯👩‍🦯⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋happy01🌏💡🔎🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「SmartTimes:ホテル業界の構造改革」から

2023.3.17  日経産業新聞の記事「SmartTimes:ホテル業界の構造改革」から

ホテル業界は抜本的な構造改革なしで立ちいかない状況

コラムの著者  柴田 励司氏(インディゴブルー会長)は、自ら社会人最初に入ったホテル業界の現状と構想改革の必要性について語っている。

○改革の軸は人件費を抑制するのではなく報酬をいかに多く払えるかの視点

 柴田氏によれば、総務省の労働力調査によると、2019年からの3年間で宿泊産業に従事する人が22.7%も減っているという。このような状況で全国旅行割の延長、円安、インバウンド解禁となり、ホテルや旅館は未曾有の人手不足となっている。つまり、需要はあるが人手不足で機会損失しており、対応ができない。採用も進まず、コロナ下での経営維持のための借入金の負担もある。このままでは抜本的な改革なしに立ち行かない状況である。

柴田氏は社会人をホテルの現場から始めたという。業界の知人も多いし、大手や中堅のイベントなどでも講演や講義を行なってきたという。改革の目標は、この業界の従事者の報酬を上げる発想である。これまでは人件費抑制ばかりであったが、いかに企業で付加価値を生み、報酬を多く払えるようになるかという構想改革である。大手や中堅ホテルでは、企画次第で何でもできる。宴会場をこれまでの使途だけでなく、デジタル技術を使ったアミューズメント会場、新しい商品やサービスの体験会場、コンパクトでかつスマートシティーの実験場など新しい価値創造の挑戦が可能であろう。

柴田氏はさらにホテル業界の構造改革を推進する際に不可欠なものは、既成概念の「人物像」の破壊であるという。ホテルの現場では「ゲストのリクエストにお応えする」ことが叩き込まれる。つまり、ゲストの希望ありきの考え方である。この受け身的な行動・思考パターンを破壊する。新しい価値創造は待ちの姿勢では生まれてこないという。また、ゲストに対して誰が対応しても同等のサービス品質を提供するという画一的な動き方も変えなねばならない。個性を出す対応で良いである。🥢🐟♨️💡🏗🚚📈🏢⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01🇯🇵