利用例

【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「新風シリコンバレー:イノベーションと教育」から

2023.12.19  日経産業新聞の記事「新風シリコンバレー:イノベーションと教育」から

イノベーションは教育と資本の交差点

コラムの著者 フィル・ウィックハム氏(SOZOベンチャーズ創業者)によれば、自社の年1回の総会で、シリコンバレーと日本からの参加者の前でイノベーションと教育プラットフォームのハブになると主張したと言う。

◯日本が世界におけるイノベーションの中心都市の1つになる

 ウィックハム氏は、自社が、日本が世界での「イノベーションの中心都市」になると確信しているという。そのために自社の位置付けをイノベーションの教育プラットフォームのハブになることだという。

イノベーションは教育と資本の交差点で、資本は、金融、人材、知識といったリソースである。そこに教育という概念を入れることでイノベーションを加速できる。このハブには日米の教育機関、省庁や団体が展開しているプログラムなどを組み込みことを考えている。具体的には以下のポイントである:

  • シリコンバレーや世界のエキスパートから直接の声を届ける
  • 選別する力を身につける
  • シリコンバレーのスタートアップと日本のトップ企業を結びつける

これらはウィックハム氏によれば商習慣や考え方の理解はもちろんのこと、さらにお互いの知識や経験を共有し増やしていく交差点を充実させることであるという。ここに日本が、世界におけるイノベーションの中心都市の1つになるキーがあるという。🚌🔍👚👔💬👩👦💵📶📈💻💡🏢🏠📖🎓⚡️🌏happy01🌏💡🔎🇺🇸🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:ユーグレナの大勝負」から

2023.12.13  日経産業新聞の記事「眼光紙背:ユーグレナの大勝負」から

「桶狭間」を超え「関ヶ原」へ

コラムの著者によれば、新卒採用で大学生の売り手市場が続いて、内定数を予定通り確保するのに苦労している企業が多い中、エントリー約1700人から4人が入社、倍率400倍の企業があるという。藻の一種であるミドリムシから食品やバイオ燃料を製造するユーグレナが高倍率の企業である。

○ミドルムシの大量培養を成功させた時が「桶狭間」

2012年12月にユーグレナが旧東証マザーズ(現在、プライムに上場)に上場する前後の時期に、コラムの著者は、社長である出雲充氏を取材していたという。

世界で初めてミドリムシの大量培養に成功した同社であったが、上場の10年前に出雲氏は起業、メガバンクを辞めた際は実現できるかどうかは分からなかったという。

その後上場の1年後、コラムの著者は出雲社長に「関ヶ原に勝ちましたね」と言うと少し笑って「まだ桶狭間ですよ」と返されたという。その「関ヶ原」が近づいているという。

それは同社がマレーシアの国営石油会社と提携し、同国の再生航空燃料(SAF)などに使えるバイオ燃料の商用プラントを作る計画だという。投資規模は推定10億ドル(約1460億円)でユーグレナは30%の出資を目指し、年内に最終決定を予定している。年内連結売上高にほぼ匹敵する約400億円が必要となる。まさに「関ヶ原」級の大勝負である。

今回の勝負は負けられない。400倍の倍率に応える若者のためにも。📉📈✈️🛫👝👦👧🧑‍🦯👩‍🦯⚡️👚👔🧤💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡happy01🌏💡🔎🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:『三方わろし』の経営」から

2023.12.19  日経産業新聞の記事「眼光紙背:『三方わろし』の経営」から

そこには反面教師の存在が

コラムの著者によれば関西企業による関西経済連合会がこの秋、「売り手よし。買い手よし。世間よし。」のいわゆる「三方よし」経営を推奨する提言を発表して話題となったという。

○これまで日本で株主偏重の経営など存在したのかという揶揄も

この揶揄の裏にはむしろ、株主軽視の実態があるのではと突っ込まれたという。「三方よし」自体は企業の理想の姿の1つであってこれに意義を唱える人は少ないだろう。

だが、「三方よし」の実現はかなり厳しく、ややもすると「三方わろし」に陥ってしまう。コラムの著者は、その反面教師が関西電力ではないかと示唆している。今は関西経済連合会の会長職には直接関与していないが過去、多くの会長を輩出してきた経緯がある。

だが、同社も「やらかし」てしまった。2020年8月の調査報告書が出された役員報酬の闇補填事件である。原発再稼働の遅れなどから電気料金の値下げや復配、賞与の復活など遅らせたはずなのに、役員報酬の減額分が密かに補填されていたという。社員のボーナスはゼロ、株主配当もゼロ、消費者は高い電気料金のままで「三方わろし」に陥った。📉🛒👝👦👧🧑‍🦯👩‍🦯⚡️👚👔🧤💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡happy01🌏💡🔎🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「高岡美佳の目:人流をリアルタイム計測、スマート都市の重要データ」から 

2023.12.15  日経産業新聞の記事「高岡美佳の目:人流をリアルタイム計測、スマート都市の重要データ」から

1カ所で留まっている人の検出に苦労

コラムの著者 高岡 美佳氏(立教大学経営学部教授)が紹介しているのは、前回と同様に企業間の共同開発で、日建設計とデンソーウェーブが共同開発した「3D-LiAR」を使って人流をリアルタイムで計測するシステムである。高岡教授はそのマーケティングについて考察している。

◯約3年の開発期間

 高岡教授によれば、人流のリアルタイム計測は、スマートシティーでは中核のデータで、イベントの開催やオフィス・商業店舗の誘致、災害時の避難誘導、建物の維持管理をより適切に行えるようになるという。

これまで時間帯別の人流データや混雑状況はカメラや赤外線センサー、ビーコンでも把握できる。しかし、次のような問題があった:

  • プライバシーの保護
  • 誤計測
  • 計測機器も持たない人は測れない

これらの問題を最新の3D-LiDARなら解決できる。LiDARはレーザー光を照射して対象までの距離や形を計測する技術で、自動運転車などにも応用されている。

両社は、上記とは別の問題を抱えていた。デンソーウェーブが現時刻と前時刻の点群の差分により移動体を抽出する技術を持っている。この技術で人流データを作ろうとしたが、1カ所に留まっている人は差分でデータが消えてしまう。この問題を日建設計が建築・都市空間の特性から得た気付きを組み合わせて、処理アルゴリズムを改善してデータの消失問題は解決した。さらに位置情報の検出も精度を上げ、個人情報を取得しなくてもリアルタイムに計測できるシステムが実現した。

現在は試作を重ね、幅広いニーズやユースケースを確認してサービス化を推進しようとしている。🏙️🛒👧👦📗🔉🚚☕️🍮🖥🍶😷🦠🏢🗒🏪🏢💡🔎⚡️happy01🌏🏡👝📦🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「新風シリコンバレー:動き始めたAIファースト」から

2023.12.12  日経産業新聞の記事「新風シリコンバレー:動き始めたAIファースト」から

日本企業の暗黙知から形式知への転換が優先事項

ChatGPTなどの生成AIが発表され、世界的に利用が進み始めている。コラムの著者 校條 浩氏(米NSVウルフ・キャピタル マネージングパートナー)によれば、最初は業務効率化や改良に広く使われるが、やがて既存事業のプロセスをそのものを置き換えるようなイノベーションが期待されている。一方で、日本企業の暗黙知のままでは国際競争力は低下し、新規のイノベーションが起こりにくいため、校條氏は、AIファーストを暗黙知から形式知であるデータへの転換を優先して日本企業は進めるべきだと説いている。

◯データ化した後AIを活用

 校條氏によれば、これまで日本企業ではAIは仕事を奪うといった漠然とした負のイメージがあったが、ChatGPTなどの生成AIの普及でDXへの大きな圧力が現場に働いていることから、事業をDX(変革)することに本格的に乗り出そうとしている。

しかし、企業経営の原点から見直しがDXの基本で、そのためには日本が世界に誇る組織の暗黙知を形式知に転換しなればならないという。校條氏は以前から「AIファースト」として、形式知であるデータを大量に処理して新しい知の再結合も促すためにAIを使うべきだと主張してきた。

米国シリコンバレーのテック企業は、すでに1998年、スティーブ・ジョブス氏がアップルに復帰した頃から、スタートアップの取り組みの半数はAIファーストのサービスであったという。さらに昨年の生成AIの実用化で弾みがつき、既存業務の改善(how)から新しい業務体型を作ること(what)に進化しているという。欧米企業では経営に関わるあらゆる事項を形式知であるデータ化している。そしてデータを加工、構造化してAIが使えるようにすることが最重要の経営課題となっている。日本企業の周回遅れを取り戻すには、形式知・データ化を優先して進めねばならないだろう。🚌🔍👚👔💬👩👦💵📶📈💻💡🏢🏠📖🎓⚡️🌏happy01🌏💡🔎🇺🇸🇯🇵