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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:目標未達だったインバウンド」から

2022.9.21  日経産業新聞の記事「眼光紙背:目標未達だったインバウンド」から

客数よりも消費額(売上高)に目標を絞るべき

コラムの著者は、日本政府が2016年に策定した「明日の日本を支える観光ビジョン」に掲げた2020年の実績は旅行者数、消費高ともに、地方の延べ宿泊数も未達であるのに、2030年までに客数を2019年の2倍弱、消費額を3倍強にするという目標を懸念している。

○コロナ前でも客数は増えたが売上は上がっていなかった

 訪日観光(インバウンド)が本格的にコロナ禍の中、再開しようとしている。歓迎の脳裏には、インバウンド政策が成功したというイメージがあるという。しかし、2019年の実績を観光庁が分析した一覧表をみみると、日本政府の本格的な観光振興策に取り組む直前の2012年に比べ訪日旅行者数は3.8倍、消費額は4.4倍と一見、大成功に見える。

しかし、日本政府が2016年に策定した「明日の日本を支える観光ビジョン」に掲げた2020年の実績は旅行者数、消費高ともに、未達成であった。2020年はコロナ禍の最中であたので、2019年の実績の評価では、

  • 旅行者数:79%
  • 消費額:60%
  • 地方の延べ宿泊数:61%

とかなり低迷している。

目標の半分しか売れない店舗もあれば、企業なら店長や地区担当者は激しく責任を問われる事態である。客数は増えれたが稼ぎが伴わない。その客数もコロナ前に伸び率の鈍化が始まっていた。有名観光地の混雑、「爆買い」の沈静化、地方への誘導の失敗、ゆとり層の日本観光の忌避があるのがコロナ前の観光立国の実像であろう。

再開をめどに、従来の客数ではなく、消費額に絞って量より質を求めるべきではないかというのが、コラムの著者の主張である。

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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「新風シリコンバレー:大流行の『ピックルボール』」から

2022.9.20  日経産業新聞の記事「新風シリコンバレー:大流行の『ピックルボール』」から

テニス✖️卓球✖️バトミントン風で初心者にもすぐに始められる

 コラムの著者 小松原 威氏(WiLパートナー)は、スポーツの秋の到来で最近米国で流行している「ピックルボール」を紹介している。

○50年以上プレイしているマイクロソフト創業者のビル・ゲイツ氏

 小松原氏によれば、ピックルボールはテニスと卓球とバトミントンを混ぜたような競技で、ルールはテニスに近いという。バトミントンと同じ大きさのコートで、卓球のラケットより大きい板状のラケットを使い、穴の空いたプラスチック製のボールを対面で打ち合う。

米シリコンバレーでもテニスコートがピックルボールのコートに変わるほど流行しているという。このピックルボールは、1965年米ワシントン州のとある家庭で、暇を持て余した子どものために父親が考案したのが始まりとされているという。名前のピックルの由来は、その家庭の飼い犬の名前という話もある。

世界的に流行した新型コロナウイルスで、ピックルボールが相手と適度な距離を保ちながら運動することができることから大ブレークした。過去2年間の競技人口が4割増で全米500万人弱もの競技者がいるという。アメリカで最も急成長しているスポーツとも言える。さらにピックルボールを50年以上も楽しんでいるのがマイクロソフト創業者のビル・ゲイツ氏で、何でもピックルボールの考案者の一人と彼の父親が友人だった縁で、1960年代から庭の専用コートでプレイしたという。彼はその魅力を気軽に始めやすく、とにかく楽しいことが最大の魅力だという。SNSのインフルエンサーであり、起業家のゲイリー・ヴェイナチャック氏がピックルボールのプロチームのオーナーになったことで話題になった。

ピックルボールの流行を小松原氏は次のように分析している:

  • 空いているテニスコートなどをリユースして活用
  • コロナ禍でソーシャルディスタンスと運動不足の解消の両方を達成
  • 世代・家族・友人間でのコミュニケーション手段となりネットワーク効果もある
  • 気軽に始められる
  • 既存のスポーツであるテニスなどのルールに沿っているので覚えやすい
  • そして楽しい

ことだという。🎾🏏🏓🏸💰🏦👩👨🚘🚗📶🩺📈😷💻💡🏢🏠📖🎓⚡️🌏happy01🌏💡🔎🇺🇸


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:アニメの地域連携、作品愛欠かせず」から

2022.8.4  日経産業新聞の記事「眼光紙背:アニメの地域連携、作品愛欠かせず」から

制作側の地域への愛をもったコンテンツがヒットのカギ

コラムの著者によれば、アニメ「映画 ゆるキャン△」が7月1日の公開後、24日の時点で興行収入が8億3,000万円に達し好調だという。さて、そのヒットの背景は何か。

○実写ドラマや関連情報で「聖地巡礼」も発生

 コラムの著者によれば、アニメ「映画 ゆるキャン△」は、キャンプ好きな女子の日常を描いたマンガ原作のアニメで、意外な相乗効果があったという。

「ゆるキャン△」は2シーズン25話がテレビ放送され、同時期に実写ドラマも放送し多面展開された。女子高生5人の日常を描きながら、キャンプのノウハウや施設、道具を紹介。食欲をそそるキャンプ料理の数々も「飯テロ」と話題になったという。作品には主人公らが住む山梨県身延町を中心に、山梨・静岡・長野各県のキャンプ場や観光スポットが登場、ファンによる「聖地巡礼」現象も起こっている。

巡礼などによる関連イベントの経済効果は、約8500万円(山梨大学と山梨中央銀行経営コンサルティング調べ)で参加者1人あたりの消費額も16152円と一般旅行客を上回っている。身延町へのふるさと納税額もアニメ放送後の2017年度から急増し、20年度は2853万円に達したという。

実際はご当地アニメはそれほど成功例はないという。しかし、同作品がスタッフと主人公らと同様に冬季キャンプを体験したり、実感を得た上で制作したことが成功の鍵のようだ。やはし、「作品愛」がないと結果はついてこないようだ。🔥🍴⛺️⚡️💡🖼📖🎥📈🎒💴📞🚗🚀⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🗒🌏🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「SmartTimes:メタバースの可能性」から

2022.8.3   日経産業新聞の記事「SmartTimes:メタバースの可能性」から

メタバースの可能性現実を反映した鏡像空間と創作された仮想空間

コラムの著者 栄籐 稔氏(大阪大学教授)は、最近のバズワードとしてAIに代わってメタバースが上がってきているという。メタバースの可能性について解説している。

○個人、場所、時間による物理的制約を解放

 栄藤教授によれば、メタバースはSF作家のニール・スティーブンスン氏が1992年に生み出した言葉であると言う。

SF用語は映画「マトリックス」に機械と戦う仮想世界を表現し、3次元仮想空間でのソーシャルメディアであるセカンドライフを生み出した。

その後20年間で、

  • 無線を含むインターネットの高速化
  • AIによるコンテンツの自動生成
  • VRゴーグルの飛躍的進化

でマトリックスの世界が現実になろうとしている。

メタバースは現実を反映した鏡像空間と創作された仮想空間に分けられるという。前者は実在する都市や施設をデジタルで再現することからミラーワールドやデジタルツインと言われる。シンガポール政府はバーチャルシンガポールという国を丸ごと3次元データ化するプロジェクトを推進しており、渋滞予測、災害対応、施設開発などの都市設計を市民に可視化しているという。日本国内では国土交通省が3次元都市モデルの整備プロジェクトを進めている。このプロジェクトからはシミュレーションで教育、医療•介護、建設、流通、環境・エネルギーの産業分野に最適化実験などで応用される。

創作世界のメタバースも多くの可能性があると言う。オンラインゲームはその代表だが、アバターでの仮想会議での体験は数年前のレベル以上であり、娯楽の分野では大きな成長が期待できると言う。バーチャルタレントやデジタル芸人を育成支援している芸能事務所もある。もはや、個人、場所、時間による制約もなく、演技者にもなれる。📱🩺🏥👩👨🚘🚗📶🩺📈😷💻💡🏢🏠📖🎓⚡️🌏happy01🌏💡🔎🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「トレンド語り:若者はテレビを見るか、放送とネットが拮抗」から 

2022.6.29  日経産業新聞の記事「トレンド語り:若者はテレビを見るか、放送とネットが拮抗」から

放送とネットはボーダーレスとなり新制度や新ビジネスの生まれる

 コラムの著者 奥 律哉氏(電通総研フェロー)によれば、ビデオリサーチの「MCR/ex」の2021年12月、東京50キロメートル圏の調査で、年齢層の違いで映像視聴行動の違いを分析している。

◯デジタル・ネイティブとミドル・シニア層とは映像視聴行動も大きく異なる

 奥氏によれば、アフターコロナの生活の変化で動画情報の捉え方がミドル・シニアと若年層の生活での取り込み方の違いが、先の調査で見えてきたという。

若年層では日常生活にYouTubeやTickTokなどの共有サイトに動画を投稿することは普段となっているという。さらに仲間同士のコミュニケーションが動画を通じて行われていて、ゆるやかな共感をネットで行う。情報取得や発信スタイルに合わせて映像エンタテイメントへの向き合い方も変化しているという。手のひらにスマホがいつもあり、一人暮らしでテレビを持っていない人も多い。世帯主年齢階級別カラーテレビ普及率を見ると:

  • 29歳以下では約80%
  • 12歳から19歳では放送が46%、ネットが53%。
  • 20歳から34歳男性層では放送が48%、ネットが51%
  • 全年齢層では、放送が78%、ネットは21%で、放送経由の比率を上げているのはミドル・シニア層であることがわかる

若年層では、放送とネットがほぼ拮抗し、この年齢が10から20年経つとミドル層に移り、ますます放送とネットの境界は無くなっていくと思われる。その動向を先取りした制度や新たなビジネスモデルの構築がキーとなると奥氏は考えている。📺⛱👕👖👔📕🏠🥻👔💡🚕🥬🥕🍞🐱📶📺🦠😷🍲🍵🏢📶📺🏢💡⚡️🌏happy01📂🌍🇯🇵