映画

【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「Smart Times:韓流ブームに学ぶ」から

2023.11.6 日経産業新聞の記事「Smart Times:韓流ブームに学ぶ」から

ネットを利用したグローバル展開を前提としたコンテンツ作り

世界的な韓流ブームを背景に輸出増加に伴う経済効果は37兆ウォン(約4兆380億円)に上るという。コラムの著者 榊原 健太郎氏(サムライインキュベート代表取締役)は、好調の要因について語っている。

○動画配信サービスと連動

榊原氏によれば、韓国は自国のマーケットの規模が小さいが故にグローバル展開を前提としたコンテンツ制作を行なっているという。さらにコロナ禍でダメージを受けたエンターテイメント業界の中で、ダメージを逆手にとってYouTubeやオンライン公演、Netflixへのコンテンツ配信などで強化し、世界中からアクセスしやすく視聴が楽になったことから更に飛躍した。

韓国では社会的イシューとしてOne Source Multi Use (OSMU)戦略があるという。企画・製作段階からグローバル展開を意識し、最初から多額の投資を行う。またトレンドやプラットフォームの変化などにも瞬時に対応できることで、グローバル市場において現在の地位を確立した。さらに世界的に影響力のあるスポンサー企業やブランド、アーティストなどとコラボレーションして世界的にプロモーションを行うことが得意である。そうすることでコンテンツが再生産され、収益のみが増加していくビジネスモデルである。コンテンツを引っ張るアーティストも多国籍で対応し、ジュエリーやファッションブランドでハイブランドの複数パートナーシップを結んだり、アンバサダーを務める。

このようなエンターテイメント業界での世界戦略が奏功し、韓国では揺るぎない地位を築いた。🕺💃💬⚡️🏙️💡🏗🚚📈🏢⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01🇯🇵🇰🇷


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:アニメ『初回拡大版』の効果は」から

2023.10.12  日経産業新聞の記事「眼光紙背:アニメ『初回拡大版』の効果は」から

従来の「3話切り」が「0話切り」や「1話切り」に

コラムの著者によれば、テレビドラマで初回を通常よりも長くする手法が定番だが、アニメでも同じ手法が使われることが増えているという。かつてのアニメファンは、オンエアのアニメを全てチェックして3話まで見て気に入った作品は続けて視聴し、そこまで気に入らない場合は視聴をやめた。「3話切り」と言われるスタイルである。

○3話まで食いつかせる古典手法では?!

コラムの著者によれば、物語の世界観に引き込むためには通常の3話くらいのボリュームが必要で、導入部を一気に見せて、視聴者を逃さずに次回以降の視聴に繋げる狙いがあるという。だが、初回拡大版での効果はあるのか。

拡大版が増えたのは今年の傾向で、

  • 【推しの子】の初回が一挙3話放送
  • 「鬼滅の刃 刀鍛冶の里編」の1話は50分
  • 「葬送のフリーレン」の初回が「金曜ロードショー」枠で放送
  • ライトノベルのアニメ化作「薬屋のひとりごと」の初回も3話一挙放送

となっており、何れの作品も制作側の意気込みが大きいという。

かつての3話切りの時代は、1クール30本程度で全作品の3話まで全てチェックできた。しかし、今年の10〜12月期に放送される予定のアニメは82本で3話切りを行うことは至難の業であるという。さらに、今や拡大しない1話や前評判だけで判断する1話切りや0話切りが浸透している。このような時代に、3話まで食いつかれれば後も継続してみてもらえるという制作側の視点は、果たして時代遅れではないだろうか。📺🌕🛰️🚀🚶‍♀️🚶🌳🚗📈📉🔍✏️📖💡💡👦👧🧑‍🦯👩‍🦯⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡happy01🌏💡🔎🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:ターミネーターが問うAIの謎」から

2023.9.4  日経産業新聞の記事「眼光紙背:ターミネーターが問うAIの謎」から

開発者もわからない生成AIの厄介な思考回路

ジェームス・キャメロン監督のSF映画「ターミネーター」は未来から来た殺人ロボットが時代の曲折になる事件に関わるウェイトレスを追跡、さらに未来から来た怪しげな男が追跡をかわして命かながらの逃走劇が始まる。コラムの著者よれば、2024年で公開から40年になっている。

○AIが社会に与える影響を議論しなければならない

コラムの著者がこの映画を取り上げるのは世界観がいまのインターネットやAI、ロボットの時代を予見している点である。映画では、高度に発達したネットワークによって突然、機械が意思を持ち、人間を攻撃対象とみなした世界観である。

映画の公開当時はインターネットなど身の回りに存在しなかったが、1997年には爆発的にインターネットが進化した。作中の架空の巨大衛星インターネット企業、スカイネットは現代のIoTそのものであった。意思を持ったロボットはAIに他ならない。

今の所唯一、映画と異なるのはAIが人類を敵とみなすという設定である。ただ、課題なのは、そのAIも生成AIなどで使われている思考回路が開発者自身にも分かっていないという事実である。AIやロボットが社会と関わることについて映画以上に関心を持たねばならない。我々の未来が、映画の未来にある人類にとって残酷な未来であることを避けるために。🎞️🤖🚗📈📉🔍✏️📖💡💡👦👧🧑‍🦯👩‍🦯⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡happy01🌏💡🔎🇯🇵🇺🇸


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「トレンド語り:セーヌで『甘い生活』、夏の文化プレゼント」から 

2023.8.30  日経産業新聞の記事「トレンド語り:セーヌで『甘い生活』、夏の文化プレゼント」から

暑い夏を映画やアートに囲まれて涼しく過ごすパリ子たち

コラムの著者 竹原 あき子氏(工業デザイナー)が紹介しているのは2023年の夏、パリ市を中心にフランス各地で屋外映画鑑賞会が開催されたことである。納涼と文化の祭典で青空の下入場無料で多くの市民が楽しんだという。

◯ネットフリックスなど動画配信では味わえない価値

 竹原氏によれば、パリ市のセーヌ河畔では1960年代のイタリア映画の名作「甘い生活」を讃える映画祭が開催された。当時は今とは異なりイタリア映画は輝いていたという。チネチッタ撮影所で多くの名画が創られ、イタリアの西部劇、さらにローマはハリウッド映画の舞台となり、世界の観客に熱い思い出を残した。今年5日間、1960年〜70年代の珠玉作品と作品解説などのプログラムで観光客と市民を興奮させたという。

スクリーン上で動く俳優を眺めながらセーヌの風に吹かれるのが何よりもの醍醐味だという。動画配信では味わえない貴重な体験ができる映画鑑賞となった。この企画は観光客と市民への夏のプレゼントであった。🎁🎞️📱💻📳🍂🥻👔💡🚕🥬🥕🍞🐱📶📺🦠😷🍲🍵🏢📶🏢💡⚡️🌏happy01📂🌍🇫🇷


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:事前宣伝ゼロの『君たちはどう生きるか』」から

2023.8.18 日経産業新聞の記事「眼光紙背:事前宣伝ゼロの『君たちはどう生きるか』」から

先入観なしで作品を見てほしい

コラムの著者によれば、宮崎駿監督の最新アニメ映画「君たちはどう生きるか」が好調だという。公開から1ヶ月で観客動員数412万5000人、興行収入62億3500万円を突破し、前作の「風立ちぬ」(興行収入120億円)を超えるような勢いだという。

○委員会方式からの離脱

コラムの著者によれば、この映画が今までにない情報公開に慎重であったことや製作委員会方式を取らないなど新しい試みがなされていたという。

公開前の情報提供が著しく制限されていたことは、広告宣伝でも徹底していて、テレビの宣伝は一切なく、予告編すら制作されなかったという。公開後もその姿勢は変わらず、パンフレットも公開直後は販売しないという方針であった。

理由はいくつかあるだろうが、コラムの著者が推察する1つの理由は、まず監督が観客に「先入観なしに映画をみてほしい」という願いがあったのではないかという。著名な宮崎作品であれば公開前に情報が氾濫し、観客は先入観を持って映画に接する。まっさらな気持ちで鑑賞してほしいという、クリエイターにとっての1つの理想であろう。

もう1つ考えられるのは、製作委員会方式を使わなかったことである。広告代理店やテレビ局、映画会社でできる製作委員会方式をとって出資することでなければ、宣伝など事前の情報提供する必要もない。また出資社の「口出し」も排除できることから、制作上の自由度はかなり高くなる。実際、スタジオジブリはスポンサーに頼らなくても映画制作ができる財務であるという。

宮崎駿監督は作画にはタッチしないで、監督と脚本、絵コンテ執筆に徹したという。人材育成か創作時間を残りの人生に賭けたのかは真実はわからない。🎥🎞️🍿📈📉🔍✏️📖💡💡👦👧🧑‍🦯👩‍🦯⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡happy01🌏💡🔎🇯🇵