【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「いいモノ語り:植物由来の代替肉、食べてSDGs実感」から 

2021.12.1 日経産業新聞の記事「いいモノ語り:植物由来の代替肉、食べてSDGs実感」から

わかりやすいネーミング

 コラムの著者 岩永 嘉弘氏(日本ネーミング協会会長)が取り上げた商品は、ネクストミーツ社の「NEXT MEATS」で、SDGsムーブメントに参加している実感がわくという

○最初は米国のヴィーガン(完全菜食主義者)の対応からSDGsムーブメントで進化

 岩永氏が今回取り上げた食品は、SDGsムーブメントが実感しやすい食品である代替肉である。NEXT MEATSはそんな流れの最先端で、植物由来でプラントベースフードのネーミングであるという。ネーミングは「次の肉」で大豆などを原料としてお肉の味と食感を探りつつ、栄誉バランスを考え、研究開発したもので、社名も同じネクストミーツである。

もちろん、このネーミングで、NEXTカルビ、NEXT牛丼、NEXTメンチカツなど鶏肉や魚肉にも挑み、NEXTチキンやNEXTツナなども展開しているという。

植物由来の代替肉の歴史は、ヴィーガン対応であったが、SDGsムーブメントで、米国では、Beyond Meatと銘打って広く展開し、食品アレルギー対策として病院食に取り入れている医療機関もあるという。

肉だけでなく、卵にもこの流れがきており、キューピーが開発したHOBOTAMAは、植物由来のほぼスクランブルエッグのような商品である。今は業務用であるが、今後一般店頭でも並ぶだろう。🍖🍽👜🏯📗🖥👧👦🛌👧🏢🕛📈🏢💡⚡️🌍happy01🌳🇯🇵🇺🇸


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「横山斉理の目:総合型小売りの憂鬱、専門店と顧客共有」から 

2021.11.26  日経産業新聞の記事「横山斉理の目:総合型小売りの憂鬱、専門店と顧客共有」から

総合店と専門店、実は持ちつ持たれつ

 コラムの著者 横山 斉理氏(法政大学経営学部教授)は、食品の小売に対して品揃えの観点から顧客の購買行動について考察している。

○食料品の購入だけでも多くの選択肢

 横山教授によれば、小売店の品揃えは「幅」と「深さ」があるという。「幅」とは取り扱う商品カテゴリーの広さで、「深さ」は特定の商品カテゴリー内でのバリエーションの多さを指すという。今回は食料品について横山教授は考察している。

  • コンビニエンスストア:浅い品揃え
  • 各種専門店:狭くて深い品揃え
  • 食品スーパー:やや狭く深い品揃え
  • 総合スーパーマーケット:広い品揃え
  • ドラッグストア:浅い品揃え
  • 商店街の一般食料品店:やや狭く深い品揃え
  • ネット販売:広くて、浅い品揃えの場合もあり

といったように多くの選択肢が存在する。消費者はこれらを自分の好みなどで選択していく。全国スーパーマーケット協会「2021年版スーパーマーケット白書」によれば、リアルな店舗に限っても食料品の購買を1店舗だけに限っている人は6割弱で、残りの4割は複数店舗を買い回っている。コロナ禍で買い周りは減少傾向にあるが、多くの人が目的に応じて店を使い分けているという。

基本的にはスーパーで買うが、肉だけは専門店で、重いものはネット販売を利用し、珍しい食べ物は遠くからお取り寄せで購入するといった行動が今は可能である。総合型は不特定多数の顧客に満足してもらうために品揃えを広くせざるを得ない。だが、スペースに制約があるため専門店ほど深い品揃えはできず、特徴が出しにくい。そのため、「肉は抜群の美味しい」(専門店)、「お菓子は抜群に安い」(ドラッグストア)、「品揃えはイマイチだけど全体的にかなり安い」(ディスカウントストア)といった特徴を持つ店と顧客を共有しなければならない。ただ、専門店も特徴が出しにくい総合スーパーマーケットがあるだけに、自ら特徴が生かされている点で持ちつ持たれつであるのが現状である😷🛒🧺🦠🖋🔑🚕🚗🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🗒📕happy01🌏🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:環境問題の対応待ったなし」から

2021.11.18   日経産業新聞の記事「眼光紙背:環境問題の対応待ったなし」から

岸田政権には長期戦略とともに機動的対応が必要

 コラムの著者は、先のコラムに引き続き、COP26のでの日本政府の具体的な政策について述べている。

○脱化石燃料と海洋汚染対策の両面が早急

 コラムの著者は、前回のコラムに引き続き、イギリスで11月13日に閉幕した第26回国連気候変動枠組み条約締結国会議(COP26)で国連のグテレス事務局長が温暖化ガス排出抑制策の遅れに危機感を表明していると語っている。

未対策であれば、産業革命前より21世紀末の平均気温が2.7度も上昇する。化石燃料の使用をやめるか、人類が終わるかの選択だと強く訴えている。化石燃料の依存度が高い日本への批判が高まっている中で岸田文雄政権もこれを無視することはできない。

長期にわたる対策だけに積み重ねが重要だと言う。すでに巨大台風や豪雨、旱魃などが世界や日本各地で猛威を奮っている中で、日本近海では海水温の上昇による不漁や赤潮の被害が見られている。さらに、海洋プラスチック問題で海洋生物のみならず人類の生活も脅かしている。

まずは、化石燃料から再生可能エネルギーへシフトする具体的な展開であり、沖縄県の軽石問題と北海道の赤潮対策である。海洋汚染は国際協力が必須で主要国会議などを活用し、世界規模での対処が必要である。

岸田政権の経済政策でも、海洋国家日本の環境問題への対応が必要で、赤潮対策では科学技術を結集し、軽石除去などは予備費を使ってでも対処すべきであろう。💵💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🗒📕happy01🌏🇺🇸🇯🇵🇨🇳🇮🇳🇬🇧🇫🇷🇩🇪🇷🇺


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「SmartTimes:レトロマーケティング」から

2021.11.10   日経産業新聞の記事「SmartTimes:レトロマーケティング」から

過去の直接体験から疑似体験で裾野を広げる

コラムの伊藤 伸氏(東京農工大学教授)は、懐かしさから肯定的な感情やイメージを引き起こし、製品やサービスの購入に結びつける手法であるレトロマーケティングについて解説している。

○ 本丸は観光やイベント、対人サービス

 伊藤教授によれば、レトロマーケティングは過去にヒットした製品・サービスと絡めれば、新製品や新サービスよりも顧客の心を掴みやすいとという。日本での長期の消費低迷に貢献はするだろうが、直接的な体験のみでは、「昭和レトロ」や「平成レトロ」の裾野は広がらないという。

最近、「昭和レトロ」や「平成レトロ」が流行っているという。西武ゆうえんちやレトロカメラ、菓子、ゲーム機、映画など話題も多いという。伊藤教授も絶版になっていた乗用車の復活報道に人気が集まり、その懐かしさから直接体験を思い出すと言う。直接的体験には最も単純なレトロマーケティングの効果があるという。過去に繰り返された体験とその後の空白期間に依存するという研究報告もあるという。年齢が上がると懐かしさは強まり、乗用車の例では、メーカーは車種名の商標を維持しようとする。

ついで注目されるのは、直接的な体験がない過去にノスタルジーを感じる疑似体験に対するレトロマーケティングである。直接体験に限れば中高年が主役で、一方、疑似体験型は若年層も含む。若い消費者は各種メディアや親の世代から見聞きした知識を基に懐かしさを感じるものである。懐かしさの起源が直接体験から疑似体験に変われば、レトロマーケティングの対象となる潜在顧客は拡大することになる。疑似なので根拠は弱いが、ノスタルジーを感じる製品やサービスの消費に価値を見出すのは全く同じであろう。

さらにレトロマーケティングは国内のみではなく、海外にも広がっているという。特にコロナ禍で大きく落ち込んだ観光業やイベント関連、対人サービス業は本丸となる。海外にいるアニメや漫画の聖地巡礼の体験者など訪日観光客に沸いたのもレトロマーケティングの対象ともいえる。映画やアニメで日本の疑似体験している外国人も少なくない。さらにSNSでの顧客動向の分析で、個別に広告を提示することもでき、レトロマーケティングの効果は大きい。📖💼💴🩺👩👨🚘🚗📶🩺📈😷💻💡🏢🏠📖🎓⚡️🌏happy01🌏💡🔎🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「小野譲司の目:密度と混雑感の違い、客の心理とらえて対応」から 

2021.11.19  日経産業新聞の記事「小野譲司の目:密度と混雑感の違い、客の心理とらえて対応」から

密度は物理的な数値、混雑感は心理的な概念

 新型コロナウイルスの感染政策で緊急事態宣言が解除され、満員電車や街角で人手の多さを実感するようになってきたが、コラムの著者 小野 譲司氏(青山学院大学経営学部教授)は、混雑についてマーケティングの視点で考察している。

◯混雑感にはマーケティング的に長短がある

 小野教授は、密度では三密や人流といった店舗などの販売に影響を与えるが、実際は、混雑感という心理的な影響があると語っている。

混雑感で「混んでいる」と分かってしまうと、不快な感情を抱き、満足感やリピート率が低下するといった短所がある。混雑感は買い物のハードルとなり、最小限のモノしか買わなくなり、次の機会に延期する傾向にある。

一方で、混雑感の長所もあるという、多くの人が集うイベントやテーマパークでは、高い密度や混雑感は歓迎すべきことで、賑わいや臨場感が1つの価値となる。初めての来店で待ち行列の長さは店の人気や品質のバロメーターとなろう。

こうした混雑感の長短を知った上で、サービス事業者としてどうマネジメントするかが腕の見せ所となる。まず、混雑感には空間的な広がりと人の関係がある。圧迫感のある店舗や所狭しと陳列することに影響を受ける。もう一つは、同じ店舗や空間にいる人との距離感と人数に影響される。航空機に搭乗するときのブロック単位での誘導は、この影響をコントロールしている例である。さらに、事前予約やダイナミックプライシング(時間変動価格)のようなネットでの販売を考えると混雑感のコントロールは購買意欲に大いに影響を与えるものといえる。🏬🏪🍔☕️🍣🍜🍺🍞🍽😷🦠📱💻📒🛒🎓💳⚡️🌍happy01💡📶🇯🇵