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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:アポロ11号を飛ばさせた男」から

2018.2.20  日経産業新聞の記事「眼光紙背:アポロ11号を飛ばさせた男」から

宇宙開発を支えるソフトウェアが今も民生として活用

 コラムの著者は、最初に月面着陸を成功させたアポロ11号をソフトウェアで支えた故リチャード・マクニール博士の業績について語っている。

◯NSAから委託を受けた有限要素法解析ソフトNASTRANの開発者

 コラムの著者は、故リチャード・マクニール博士のソフトは、宇宙開発での応用だけでなく、商用化構造解析ソフトとして多くの産業を下支えし。この「アポロ11号を飛ばせた男」は惜しくも1月18日に94歳で亡くなった。

NASTRANは、当時地球の6分の1の重力を織り込んだまま、4本足の月面着陸船が着陸でき、支えられるかをシミュレーションする基本となった強度計算を行ったという。その後このソフトは、同氏の興した会社から販売され、産業技術総合研究所の関口智嗣理事の評価によれば、「研究開発用ソフトを汎用・商用化した先駆者」という。日産自動車の久村春芳フェローによれば「エンジンやシャフトなどの設計でどれほどお世話になったことか」と感謝している。🚀🎓🏢🔍💡⚡️🌍happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:博士は経済成長に役立たない?」から

2018.2.19  日経産業新聞の記事「眼光紙背:博士は経済成長に役立たない?」から

日本の博士の2つの弱点

 コラムの著者は、高度人材が第4次産業革命には必要とされるが企業では採用できない現実と日本の高等教育の欠点が経済成長に結びつかないことを挙げている。

◯世界標準的な博士の処遇や教育内容を論議すべき時

 コラムの著者は、日本経済研究センターが1月下旬に公表した調査では、企業が博士を増やしても生産性の向上に結びついていないと分析しているという。第4次産業革命を生き残るためにも企業は高度人材の必要性が強調されるが、調査結果はこれを否定しているように見えるという。

自動車や機械産業の日本の主要企業からは、「思うような人材が確保できない」との声も多く、博士は有力な人材ではないということなのか。そこには日本の博士の2つの弱点があるという。

  • 日本の終身雇用の枠では、思い切った採用処遇を計れない;外資系の高処遇や起業を目指してしまう。
  • 日本の大学は、問題を自ら設定し、解決する能力を教育せず、研究室のテーマを真面目にこなす論文製造機に博士課程の学生を活用している。これでは先見性に乏しく、実践能力も低い

これらを、真剣に論議しなければ、日本の人材政策は頓挫する。🎓🏢🔍💡⚡️🌍happy01 


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoSalon:佐々木氏を悼む、仮説を現場で果敢に実証」から

2018.2.16  日経産業新聞の記事「TechnoSalon:佐々木氏を悼む、仮説を現場で果敢に実証」から

日本のIC産業、液晶テレビに貢献

 コラムの著者 志村 幸雄氏(技術評論家)は、「電卓の父」、「ロケット・ササキ」などの異名をもつ元シャープ副社長佐々木正氏の逝去を悼みその業績について語っている。

◯著書「はじめに仮説ありき」通り仮説から開発を実践

 102歳の逝去で驚いたように、100歳現役を自任しての佐々木正氏だったという。元神戸工業(現デンソーテン)でのちのノーベル物理学賞受賞者の江崎玲於奈氏らともに半導体研究に従事していた佐々木氏が早川電機(現シャープ)に転職し、国産初の電卓を開発した。

その後、アップル創業者のスティーブ・ジョブズ氏をして「まれなる目利き」と言わしめた佐々木氏は、電卓を企業ではなく個人をターゲットとするために個別半導体から集積回路、IC化に舵をきる。この仮説こそが、開発現場を奮い立たせ、実際にLSI化を成功させた。多くの半導体はメインフレームと当時の産業界は予測したが、佐々木氏は個人用の電卓がこれを支えるとして、説得したという。実際、日本の半導体事業の急成長は電卓需要に支えられた。

液晶表示に執念をもった佐々木氏は当時発明企業であった米RCAに掛け合ったが、表示速度が対応できない断られ、ならば自社開発だと技術陣を叱咤激励しながら、そのジンクスを破る。これを契機に液晶表示、液晶テレビで世界で先駆ける。しかし、すでに往時の力はなく低迷の極みにあることは、佐々木氏には悔しい思いがあっただろう。💡💻🎓🎹⚡️🔎🌍happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:『生みの親』って誰のもの」から

2018.2.16  日経産業新聞の記事「眼光紙背:『生みの親』って誰のもの」から

「生みの親」の希少性が高まっている?

 コラムの著者は、ソフトバンクのロボット開発会社が異例の通知を発表したことに関連して、「生みの親」とは何かについて触れている。

◯親は複数人が普通?

 コラムの著者は、今回の同社の通知;

  • 「林氏はペッパーの『父』『生みの親』等の呼称を用いるのは明らかな誤りであり、(中略)看過ごすことはできません」

といった内容で、1月23日に報道各社に配った不思議な通知文である。

話題の人、林要氏は、ソフトバンクの系列会社を」退社後に新たなベンチャーを興し、古巣のトヨタから出資を仰いだもので、この背景がこの通知にあるようだ。

日本でユニークな製造があった時代は生みの親が少なからずいた。1月31日に逝去されたシャープの元副社長佐々木正氏は「電卓の父」と言われたが、カシオ計算機がそれに異議を唱えたことはない。

どうやら「生みの親」は、都市伝説のように実体がないものかもしれない。実際は多くの関係者が協力して成功事例を作ったのだろう。🔍💡⚡️🌍happy01 


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「西川英彦の目:記述形式、商品アイデアに貢献」から

2018. 2.16  日経産業新聞の記事「西川英彦の目:記述形式、商品アイデアに貢献」から

商品開発への課題が書きながら自覚できる

コラムの著者 西川英彦氏(法政大学経営学部教授)は、一見無関係と思われる記述形式のシートと商品開発が、イノベーションを促すことを一般社団法人発明学会の「身近なヒント発明展の応募用紙」で証明している。

○応募展も商品化へのステップ

 発明学会は多くの発明や特許実績があることで有名である。さらに、発明展は21回目と長く継続されているという。

応募用紙の形式は以下の項目である;

  • 発明の名称
  • アイデアの説明図(または試作品の写真);見ただけでアイデアのポイントがわかるように書く。使用例の図も一緒に書くと効果的
  • アイデアのセールスポイントはどこか:
  • 改良した部分はどこか、新しい部分(構造、形状)はどこか
  • これを作る(使う)とどの部分が便利になると思うか、またどのように使って欲しいか
  • 協賛会社にぜひわかって欲しい点はどこか;丁寧な字でポイントを絞って短文で書く
  • わかる範囲で類似特許の「先願調査」
  • スーパー、デパート、ホームセンターなどの「市場調査」
  • 価格
  • 特許の出願の有無;「権利対策」

を順次書き、その中で課題や問題点に気付くという。応募展も入選した試作品の展示を参加者が見ることでステップを知ることにつながる。また、応募者の交流などに参加すると、新たなヒントや動機付けをもたらすという。🎓👕🔎⚡️🌍happy01