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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:大村氏受賞、喜べぬ日本の創薬事情」から

2015. 10.21 日経産業新聞の記事「眼光紙背:大村氏受賞、喜べぬ日本の創薬事情」から

最先端創薬で出遅れ感のある日本

コ ラムの著者は、大村智氏のノーベル生理学・医学賞の栄誉の説明にある創薬の日本での位置付けについて触れている。

○自然界探索では進んでいるが創薬過程には出遅れ

大村氏の受賞理由は熱帯病の治療薬の開発である。土壌中の微生物が作り出す物質の中から風土病(河川盲目症)の治療に効果の見込める候補を発見したことである。この分野では、高コルステロール血症治療薬や免疫抑制剤の候補物質の探索も日本の得意分野である。

しかし、創薬は他の過程があり、その分野が出遅れている。大村氏の場合は、実用化に向け米製薬会社メルクと共同研究契約で成就した結果である。同社の元研究者も今回同様に共同受賞する。

遺伝解析をつかった最先端創薬では、特に日本の出遅れ感は目立つという。その意味で今回の受賞は手放しで喜べないという。創薬の地力をあげる施策が必要だ。wheelchairhappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoOnline:アウフヘーベンする、高い視点・広い視野で解決」から

2015.10.20   日経産業新聞の記事「TechnoOnline:アウフヘーベンする、高い視点・広い視野で解決」から

矛盾も1つ高いレベルに昇れば統一見解が見える

コラムの著者 和田 昭允氏(東京大学名誉教授)は、自らの研究者への道を振り返り、学生時代に大きな影響を受けたヘーゲルの「アウフヘーベンする」という概念について説いている。

◯死語となったアウフヘーベン(止揚)することの重要性

和田教授は、敗戦の翌年に旧制高等学校に入学した。同級生は当時のエリート集団であった海軍兵学校や陸軍士官学校から来た猛者たちで、年少で飛び級で入学した和田教授は、いろんな影響を同級生から受け人生の貴重な一時代であったという。

そんな中で、人間関係や研究上で大いに助けになったのが、ヘーゲルの「アウフヘーベンする」という概念だという。日本語訳は止揚だが、すでに死語になっているようだという。

廃棄・否定と保存・高揚という意味を組み合わせたドイツ語で、矛盾する考えや相違する意見も、1つ高いレベルに昇れば統一見解がみえてきて、合意・解決できるということである。

あるテーゼ(正命題)とアンチテーゼ(反対命題)から、それらを本質的に統合したジンテーゼ(合命題)がアウフヘーベンされる、と表現される。

大事なポイントは、古いものが単純に否定されるものではなく、新しいものが現れる時には古いものが完全に棄てられるものではなく、古いものが持っている良い要素が新しい高いレベルにまで保たれることである。所謂、建設的な思考スタイルであるという。

お互いに足を引っ張るのではなく、アウフヘーベンして、協力体制で問題解決を図ることも重要である。upimpacthappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:ウーバーの正しい使い方」から

2015. 10.20 日経産業新聞の記事「眼光紙背:ウーバーの正しい使い方」から

日米で走行環境が異なるところにビジネスチャンス

コ ラムの著者は、米国で体験したウーバーの配車サービスを日本で使う場合について考察している。

○普及には規制緩和とシニア向けの簡単操作の予約端末が必要

シリコンバレーでウーバーの配車サービスを使ったという、コラムの著者。日本のタクシーを手を上げて止めるように、5分から8分で到着し料金も3分の2程度で便利だという。

ただ、これが日本だと意外に面倒だという。つまり、手をあげればタクシーが止まる環境だとスマホ操作の方が面倒だという。

一方、むしろ商機があるのは、都会ではなく「いなか」であるという。地方でも買い物や病院通いには車が不可欠。しかし、高齢化で視力も反射能力も衰えた人が、ハンドルを握ったり、握らせるのも考えものだという。家族にも毎回頼むのも気がひける。

そこでウーバー型の配車サービスである。数千円の出費で手軽に外出でき、ウーバーでバイトすれば小遣い稼ぎにもなる。大げさに言えば、富の世代間移動に一役かうことになる。いなかにはもともとタクシーがすくないのでカニばることも少ない。

ただ、現状では素人では営業用車両を運転できないし、シニアにスマホ操作は難しい。規制緩和と簡単操作の予約機が必要かもしれない。carhappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「パッケージNOW:スイカ包装、折り紙でエコ」から

2015.10.20   日経産業新聞の記事「パッケージNOW:スイカ包装、折り紙でエコ」から

フランスの子供の遊び、折り紙がヒント

コラムの筆者 竹原あき子氏(工業デザイナー)は、前回に続いてフランスの食品パッケージで、スイカの包装について語っている。

○日本の発想も使えそう

折り紙の応用の包装であるという。折り紙というと、日本のお家芸で、宇宙探査機のパネルや折りたたみ地図で有名な「ミウラ折り」(三浦公亮東大名誉教授の考案)と思いがちだが、フランスでも子供の遊びとして折り紙が10年以上経っているという。

今回のスイカは日本のものとはちがって横長。そこで、これをくるっと包んで、しかも、植物の編んだ籠の模様が印刷してあり、利用が終わると折りたためる折り紙の応用のパッケージである。

20年かかって小型で種無し、バイオ栽培でスイカを生産してきたブーケ(Bouquet)社のもの。エコ農業に特化し、新鮮で健康に配慮した果物と野菜を栽培している。

ここらでミウラ折りが世界の研究者を魅了したように、日本の伝統文化を見直す機会かもと、竹原氏は示唆している。presenthappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:看板より、うまいおにぎり」から

2015. 10.19 日経産業新聞の記事「眼光紙背:看板より、うまいおにぎり」から

サークルKとサンクスの統合

コ ラムの著者は、2001年から経営統合しても未だにもたついているこの両者について、その親会社のユニーグループHDもファミマとの経営統合でさらに複雑で統合後の成長性が問われていると語っている。

○統合後5年以内の国内売上高5兆円以上という計画

この事業計画では現在よりも30%を上積む意欲的な数字で成長性を強調している。国内店舗数は2万店以上で、店の増加がないのに売上高が急伸するというものである。

実現には相当なスポード感と大胆な経営改革がないと絵餅になる。それにもかかわらず、統合後の看板について未だに「一本化を軸に協議」と煮え切らないという。

これでは加盟店を差し置いて、看板にこだわり、売れ筋の商品開発など遅れるだろう。看板や餅よりも稼ぎ頭になるおいしいおにぎりの開発がどう進むかが、キーもしれないという。riceball24hourshappy01