Previous month:
2014年8 月
Next month:
2014年10 月

2014年9 月

【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:排ガス規制は『育成策』?」から

2014. 9.24  日経産業新聞の記事「眼光紙背:排ガス規制は『育成策』?」から

ゼロエミッション車(ZEV)でも稼ぐテスラ

コラムの著者は、自動車メーカーのビジネスモデル以外にも収入源をもつ米テスラ・モーターズについて触れている。

○大手に負けない、どうに入ったEVメーカー

米国でこれまでの高級車とは違う路線でファミリーカー市場にも参入した米テスラ・モーターズ。ここにきて、ベンチャー企業のイメージを払拭するかのような堂に入った立ち振る舞いを同社幹部が示している。これからが自動車メーカーとしての真価が問われるところであるが、米政府の政策を利用したZEVでのビジネスも見逃せない。

米国には『排出権』に似たクレジットの販売収入が存在する。これも同社の大きな収益源だという。例えば、ZEV規制を始めているカリフォルニア州では、排ガスゼロのEVしか売っていないテスラ・モーターズは、ガソリン車の比率が大きい既存の自動車メーカーよりもクレジットが貯まりやすい。そこで、排ガス規制が中々達成できないメーカーなどからOEM供給の要望が多いという。見方によっては、ZEV規制は新興産業の育成策にも見えるが、競争原理を歪めていると、批判が高まり議論が進んでいるという。

日本車と戦えるメーカーを育成したい米国。だが、市場の競争原理とどう折り合うかも課題である。rvcarcarhappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「探査計:肌の温度と化粧品」から

2014.9.22   日経産業新聞の記事「探査計:肌の温度と化粧品」から

四季変化する肌温度と美容法の関係

コ ラムの著者 山下 尚文氏(根来ステージトータルマーケティングプランニング社長)は、資生堂の新美容法の提案に注目している。

○冷房の冷えと暖房のほてり対策

肌の温度の変化で肌の美しさはどう変わるのか。化粧品業界では肌の温度と化粧品の関係について気になっているものの美容法まで変えるところにまではいかなかったと山下氏は語る。しかし、資生堂が「美肌を作るためのポイントは皮ふ温度!」という新美容法を提案し始めた。

皮ふ温度は気温の影響を受け、額から頬にかけて変化する。表皮の細胞の活性には皮ふ温度が大きく影響している:

  • 36℃~37℃:バリア機能が促進
  • 17℃以下、43℃以上:痛みが発生、光老化の促進となる
  • 皮ふ内の酵素がいろんな働きをする:
    • 老化
    • 色素沈着
    • 新陳代謝
    • 酵素は温度の変化でその活性を変化させる。機能の低下は老化につながるという。

資生堂は新美容法に基づき、5月から化粧品専門店専用ブランド『ベネフィーク』から新しいスキンケア化粧品を投入。クレンジングと美容液による「温⇒冷⇒温」という温度変化を肌に与えることで血管や血流、リンパの循環を促して新陳代謝を高め、「肌が自ら美しくなる力をよび覚ます」という。これまでの成分競争とは一線を画し始めた。皮ふ温度は化粧品のみならずヘアケア商品にも取り込み始めている。次世代化粧品の枠組みが出来上がりつつある。rougehappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:成長阻むインフラの限界」から

2014. 9.22  日経産業新聞の記事「眼光紙背:成長阻むインフラの限界」から

最大のネックは流通、交通インフラ

コラムの著者は、安定長期政権のおかげでGDPが10年で約3倍に飛躍したトルコの商都イスタンブールを取り上げ、そのネックとなっているのが、インフラの整備にあることを指摘している。

○アジアと欧州のかけ橋が追い付かず

成長が速く、整備が追い付いていないのが現状だという。日清食品やダイキン工業など日本企業の多くも進出しているが、存在感が増すにつれて、急成長に追い付かないインフラストラクチャーの弱さである。中でも、交通渋滞は慢性的であり、ビジネス・ハブとして成長するにはこのネックを解消しなければ、縮小してしまう。イスタンブールはボスポラス海峡を挟んでアジア側と欧州側の分断される構造的な問題がさらに複雑化に拍車をかけるという。

海峡の下を通る地下鉄も昨年開通し、3番目の海峡横断橋も建設を開始したが、年率2割という増える乗用車の数には応じきれていない。インフラの限界が成長を阻みそうだ。rvcarcarhappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「流行を読む:ココナツオイル、美容・健康効果で女性人気」から

2014.9.19   日経産業新聞の記事「流行を読む:ココナツオイル、美容・健康効果で女性人気」から

入荷が追い付かないスーパーも

コラムの著者 粟飯原 理咲氏(アイランド代表取締役)は、海外のトップモデルが愛用していることから人気を呼んだココナツオイルについてそのトレンドを説明している。

○ココナツオイルの特徴

ココナツオイルはココヤシの種子からとれる油で、東南アジアでは古くから食用をはじめ美容や医療など幅広く使われているという。特に加熱処理しないで抽出した「ヴァージン・ココナツオイル」は中性脂肪として蓄積されにくいという「中鎖脂肪酸、抗酸化作用のあるビタミンEを豊富に含んだ自然食品で、美容と健康に良いオイルとして注目されている。

横浜のあるスーパーでは、健康や美容に関心の高い女性に支持され、ランキングは常に高く、入荷が追い付かないほどだという。さらに、なじみの少ない油を料理本やレシピ本が相次いで発刊されて、気軽に少量から初めて、徐々に慣れた段階で、菓子でのバター代わりに使われたりしている。また、ココナツオイルを軸にした料理教室も常に人気があるようである。思ったより癖がなく、おいしいとのことで、美容や健康志向にはまったようだ。cakehappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「三浦俊彦の目:イスラム圏取り込み、ハラル認証対応重要に」から

2014.9.18   日経産業新聞の記事「三浦俊彦の目:イスラム圏取り込み、ハラル認証対応重要に」から

ハラル認証を先進国への道と考えるマレーシア

コ ラムの著者 三浦俊彦教授(中央大学商学部)は、イスラム教の戒律に沿ったことを証明する「ハラル(合法)認証」について調査を行うためにマレーシアを訪れた。

○イスラム教国にはハラル認証制度がある

イスラム教では豚とアルコールはハラム(非合法)で厳格に守られている。ただ、最終商品にこれらを素材としたものが含まれていないとは限らない。そこで、こういった認証制度がイスラム教国にある。

マレーシアは世界で政府によるハラル認証を唯一行っている国で国家戦略として推進している。その背景に、中所得国の罠がある。一人当たりのGDPが1万ドルの中所得国で経済成長を進める前に発展が進まなくなるという罠があるという。1980年代の韓国とメキシコの例のように、韓国は電子立国として発展、一方メキシコは伸び悩んだ。低賃金労働力で1万ドルは行くものの、そこから先の牽引力がないと、成長が止まってしまうという。

 マレーシア政府はそこで「ハラル・ハブ」構想での国家戦略を推進した。世界人口16億人以上のイスラム教の信者を相手に世界標準を考えるものだ。政府によるハラル認証体制を整え、厳格な基準で信頼を得たという。日本企業もイスラム教国への商品を考えるときハラル認証が重要となってくる。happy01