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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「流行ウオッチング:カード決済にスマホ、国内普及占う少額利用」から

2013.5.22    日経産業新聞の記事「流行ウオッチング:カード決済にスマホ、国内普及占う少額利用」から

専用端末不要、スマホやタブレットで決済

コラムの著者 岩崎博論氏(博報堂ブランドデザイン ストラテジックプラニングディレクター)は米国で普及の兆しにある、決済サービス「スクエア」(▶参考)に注目、日本市場での展開について語る。

○スマートフォン、タブレット端末を使ったクレジットカード決済サービス「スクエア」

スマホに取り付けるカード読取器の形が真四角(英語でスクエア)。それをスマホやタブレットのイヤホンジャックに接続し、専用アプリに金額を入力。カードをスクエアの機器に通して、画面でサインをしてもらえば決済完了といった仕組みである。

話題になっているのは、創業者がSNSの雄であるツイッターの創業者の一人であること。狙いは、大手のクレジットカード会社が狙わない、所謂ロングテールにある、小規模店舗や個人に対する決済である。これまで決済端末の初期導入費が必要であったが、スクエアのサービスで不要となり、米国では決済端末をスクエアにおきかえる小売店も出てきたという。

○少額決済に商機あり

スクエアの昨年の決済総額は100億円を超え、ビジネスとしても成長し始めている。日米の競合として、

  • ペイパルヒア:ソフトバンクと米ペイパル
  • 楽天スマートペイ:楽天独自
  • スマートフォン決済:ベンチャーのコイニーとクレディセゾン

などがサービスを始めている。日米の比較でクレジットカードの普及が米国ほど進んでいないことや数百円の少額決済が日本では少ないといった現状がある。しかし、岩崎氏によるとSNSなどで小規模事業者の営業が容易になり、これらが少額決済を当り前としたクレジットカード決済が普及すると睨んでいる。日常生活に影響を与える日も近いかもしれない。phonetodollarhappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:新興国の物量から先進国の質へ」から

2013.5.21  日経産業新聞の記事「眼光紙背:新興国の物量から先進国の質へ」から

経済の潮目か?

コラムの著者は、中国、ブラジル、ロシアが軒並み低調な中、日本が46%、スイス22%、米国17%、英国14%と年初来株価が上がっていることから、BRICsから先進国への経済の軸が移動しているのではないかとみている。

○BRIC経済の隆盛時期と米国経済の危機の時期

コラムの著者が見るには、BRICsが好調な時代は、2000年のITバブル崩壊、2007年のサブプライムショック、2008年のリーマン・ショックの米国経済危機の交替の様相になっているという。

三大投資分野である、不動産、企業設備、公共投資で、中国がこのところ不良投資化となる中で、労働分配率は40%と異常に低くて、消費力が高まらず、減速、失速は免れない状況である。さらに、資源価格の下落で、経済的な地位も揺らいでいるという。

○世界の経済軸のシフト

先進国では生活の質の向上がその牽引力となっているという。教育、娯楽、医療などのサービス分野で需要と雇用拡大が続いている。こういった中でFRBは量的金融緩和に乗り出し、経済の長期成長軌道の敷設に成功しそうである。この延長線上での日銀の新次元の金融緩和も動きつつあり、デフレ脱却は、生活の質の向上を支える内需産業がどう受け持てるか、にかかっている。happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:『成長の熱狂』に潜む落とし穴」から

2013.5.20  日経産業新聞の記事「眼光紙背:『成長の熱狂』に潜む落とし穴」から

人件費と操業コストの低下で成長するモデルの危うさ

コラムの著者は、経済成長の最前線が中国から東南アジア、そして南アジアを動く中で、その熱狂の源泉が人件費と操業のコストダウンだけにある点に危機感を感じている。

○大災害の要因は

バングラディシュでビル倒壊事故が起こり千人以上がなくなるという痛ましい結果となった。ビルの屋上を増床に次ぐ増床で、ビル自体の強度の限界を超え、倒壊したという。倒れたビルは、一般的な用途ではなく、急激な経済成長に合わせた工場の生産能力の向上が狙いであるという。増産に応えなければ、隣国のライバルに商売が奪われかねないからだ。コスト削減が鍵を握り、安全性を度外視した建物や作業環境が出てくることになった。

考えてみれば、中国から始まった熱狂の多くは、人件費の安さと操業コストの安さをベースに成長してきたところにある。安全性の軽視や環境破壊、人権の無視といった課題がそこにあることを知っておかねばならない。happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoOnline:科学童話書、理科のおもしろさ伝える」から

2013.5.17   日経産業新聞の記事「TechnoOnline:科学童話書、理科のおもしろさ伝える」から

技術振興の基礎は子供のころの科学書

コラムの著者 藤嶋昭氏(東京理科大学長)が紹介しているのは、科学童話作家の第一人者かこさとし(加古里子)氏である。

○技術振興の基礎

理科離れが深刻だ。多くの識者が憂慮しているように、理科離れを抑えるために、子供のころから科学・技術に興味を持ち、理科の面白さを感じてもらうことが重要だと、藤嶋氏は語る。

資源の少ない日本では科学・技術の振興での発展が基本となる。幼児期から初等教育での理科はそういった振興の基礎と言える。

○かこさとし氏の作品

加古氏の「こどもの行事 しぜんと生活」など、子供たちに日本のしきたりとお祭りについて正しい知識を与える目的で出版されている:

  • 七夕をなぜ「タナバタ」と呼ぶのか
  • 11月の酉の市の意味は

などが問題提起である。同氏は東大工学部応用化学科出身で現在87歳である。今も世界の巨大構造物に関する科学童話書を編んでおられるという。

このような科学・技術への子供のころの関心がやがて大きく国内外に貢献する礎となることから童話とばかり言えない。bookhappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「市場トレンド私はこう読む:動くポスターや写真、スマホと連動販促に」から

2013.5.17  日経産業新聞の記事「市場トレンド私はこう読む:動くポスターや写真、スマホと連動販促に」から

身近になったスマホAR

コラムの著者 中村 泰子氏(ブームプランニング社長)は、ポスターや雑誌にスマホをかざすと動画が動き出すというAR(拡張現実)が身近になってきたことを語っている。

○紙と映像の融合

ポスターや雑誌にスマートフォンをかざすと、アプリによって画面の中で突然動きだし、しゃべりだす。そんな拡張現実(AR)を使った動画配信サービスがあるという。中村氏が紹介するダブルクス(バイオスインコーポレーション(東京・中央)が開発・配信)もその1つ。

無料のアプリをスマホにダウンロードし、予め登録された画像にスマホをかざすと、スマホの捉えたカメラ画像の様子が変わり、動画の再生が始まるという。画像がカメラから外れると再生は停止。再度画像を捉えると再生を行うという。画面をタップすると、特定サイトに誘導したり、指定した電話番号に発信することもできるという。

紙の媒体が動画に変身する面白さはインパクトが強く、個人や企業、店舗、自治体からもニーズがあるという。ストレスフリーのARの応用で新しい販売促進策として活用されそうだ。happy01