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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「市場トレンド私はこう読む:『同好会消費』」から

2011.4.22 日経産業新聞の記事「市場トレンド私はこう読む:『同好会消費』」から

ウォール仲間やホール仲間がポスト3.11消費

コラムの著者博報堂生活総合研究所エクゼクティブフェロー・東京経済大学教授関沢英彦氏は、最近展覧会や音楽ホールが盛況だという。しかも、仲間同士の会だ。

展覧会では、絵具や写真、カメラや印画紙、講師への謝礼や画廊の賃借料を考えると結構大きな同好会消費があるという。ジャズやロック、クラシックの演奏会も然り。展覧会の「ウォール仲間」では、壁の展示が抽選で決めるほど、熾烈な戦いだそうだ。とはいっても気心の知れた仲間での競争。いがみ合ってというよりは楽しく譲りあってのことだ。

個人でもなく、家族でない。仲間との創造的な付き合いの中で生まれる消費。以前から私が提唱する第三時間、第三空間と通じる。

ポスト3.11は、関沢氏が曰く、「仲間」がキーワード。第三時間や空間も仲間が核であるところが同じであり、市場トレンドかもしれない。


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の特集記事「ものづくり現場発:京都を行く③」から

2011.4.22 日経産業新聞の特集記事「ものづくり現場発:京都を行く③」から

京友禅で培った技術がセンサー不要のヒーターを生む創業80年の企業

コラムでは、友禅染の型印刷から始まった企業が、常に大手が取り上げない3つの事業を推進することで創業80年を迎えるキョーテックの紹介を行っている。

前回のコラムでも取り上げてたように、今日の企業は毎日が温故知新。友禅染は第二次世界大戦で生産が止まり、戦後スクリーン印刷に進出すれば、人件費の勝負へ。最終的には洋服の仕事は海外メーカーに奪われ、内装材の図案や、電子回路の印刷などを手掛けて切り抜けてきた。

同社は危機感が強いためだろう。新製品開発への投資は、全社員の一割が携わるという。

今回のヒーター。通常ならセンサーを入れるところを材料に適温となる抵抗体材料をいれコストメリットを出した。山椒は小粒だがピリリと辛い。京都にはそんな企業が多い。


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「会議を変える勘所③:アイデア生む適切な人数」より

2011.4.21 日経産業新聞の記事「会議を変える勘所③:アイデア生む適切な人数」から

「1・2・4・全員」が基本の人数!

コラムは、前回に引き続いてアイデアをうまく引き出す会議で使えるテクニックを紹介している。コラムのっ著者 日本会議力向上委員会主宰博報堂の宮井弘之氏によると、会議の促進要因は次の3つがあると指摘:

  • ①パーソナリティ(参加者個々人の特徴)
  • ②プロセス(会議の仕切り方やプログラム)
  • ③グループサイズ(何人あつまるか)

さて、主催者がコントロールできるのは、実は③だけで、①は非常に困難。②は相当の訓練が必要となる。

そこでグループサイズだが、これも、

  • (ア)召集人数の視点:何人集めるか
  • (イ)対話人数の視点:何人組で話をするか

に分けられ、成果であるアイデアの質や量に関わるのは、(イ)だけだ。これがコラムで言うグループサイズで、基本として、以下の①~④の段階で進行する:

  • ①1人:個人で考え、メモを作る時間
  • ②2人組:メモを基にして、お互いに議論を深める時間
  • ③4人組:2人組を2つ合わせて、議論の内容を共有し、意見交換をする時間
  • ④全員:特筆すべき意見の発表や記録を残す時間

①は個人の意見やアイデアを出しやすくする。②は、お互いの議論の中で新規の着想が出て来やすくする。聞くと話すを効果的に繰り返すことで議論の質が高まる。③は②の隣同志をくっつけて、お互いの組みで意見交換を行い、④では変わった意見やアイデア、特筆すべき意見を記録して残し、会議の成果に位置付ける。

全員で最初から討議するよりも、グループサイズを考慮し進行する方が時間的に効果的な討議ができる。happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「人を動かす図解力⑧」から

2011.4.20 日経産業新聞の記事「人を動かす図解力⑧」から

相手に伝える目的を忘れずに、ビジュアルは統一感を

コラムでは、プレゼンや交渉の目的を忘れて、図の見栄えに凝る危険性について言及している。これを避けるために、先ず行うべきは、目的の確認だ。

自分の伝えたいことを意図した通りに相手に届け、相手の頭の中に自分と同じイメージを示せることである。

そこで、5W1Hやホウ・レン・ソウなどまるで新人研修のようだが、これもビジネスコミニュケーションのキホンと思って、資料の作成の前に、ぶれてはいけないポイントを書き出すことを勧めてる。

<分かりやすい資料作成のためのチップス>

【目的がぶれないように気をつける】

・シートに記入し指針を決める:

(例)①目的/一番伝えたいことは何か?

②5W1H(いつ、誰に、どこで、何を、なぜ、どのように)

【ビジュアルの工夫で統一感を出す】

・決めたレイアウトでページを統一する

(例)タイトルは大きめに簡潔なメッセージで上段に(同じフォントやサイズで)

グラフの下に解説。

図は右側に解説。

資料内での表示ルールが統一されていることは、確認場所が分かりやすく、相手にも理解されやすい。

また、1つのページには2つ以上のメッセージを入れないことも混乱を避けるために必要なこと。

図のきれいさよりも伝えたいのは、前回のポイントを示したように、流れなのか、内容なのかといった「切れ」を作ることも重要であろう!


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「哲学で拓くBIZテク⑪:レヴィナスに学ぶ『対人関係術』」から

2011.4.19 日経産業新聞の記事「哲学で拓くBIZテク⑪:レヴィナスに学ぶ『対人関係術』」から

人間関係を良好にするには常に他者を他者として意識すること

コラムの話題は、リトアニア生まれのユダヤ系フランス哲学者、エマニュエル・レヴィナス(▶ 参考)の「他者」に対する思索である。

レヴィナスは「私」よりも「他者」を中心に物事を考えることを提唱してきた。人間は何でも所有したがる。それでも他者だけ所有してはいけないし、本来所有できないものだ。レヴィナスはこの事実を『全体性と無限』という主著で論じている。無限とは、永遠に所有できない他者の存在を指す。人間関係がうまくいかないのは、他者を自分のものであるかのように所有しようとするからだと説く。従って、常に他者を他者として意識する必要があるという。レヴィナスは、そのために「顔」を意識することを薦める。確かに顔を覚えていないというのは、その人を認識していないということだ。

レヴィナスはさらに、自他との「倫理」を説く。これまで倫理と言うと、自他とは対等で対称。つまり、お互い様が前提。ところがレヴィナスによると、顔に象徴される他者に対して無限の責任を負うというのが「倫理」だと説く。いわゆる顔を立てることだ。大事なのは他者の気持ちを推し量り、言い方に注意したり、何らかのフォローをすることが、非対称性の倫理だ。

常に他者への責任を意識することで対人関係を円滑にしようというのがコラム主旨である。人事異動が多い時期。これからの対人関係のキホンはレヴィナスの倫理にあるかもしれない。happy01