旅行

【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:不親切な自動改札機」から

2023.12.25  日経産業新聞の記事「眼光紙背:不親切な自動改札機」から

公益事業を聞かなくなって久しいからか

目の不自由な人が点字ブロックの示す方向に白杖で進んで改札機を通過しょうしているがうまくいかない。コラムの著者が見かけた光景である。改札機には黄色いテープを貼って閉鎖中の札がついていたという。コラムの著者は、声をかけて隣の改札機を案内したという。

○車内放送や駅の構内放送は掛け声だけ?

コラムの著者が調べた広辞苑によると「公益の利益に関係し、公衆の日常生活に不可欠の交通・電話・ガス・電気」などを「公益事業」と呼ぶという。今回の改札機のトラブルでコラムの著者は交通が公益事業という認識が有名無実になっているようで危惧している。

閉鎖した改札機には確かに目が見えれば閉鎖しているとわかる。しかし、そこに点字ブロックの変更もなしに、そのままにしておいての処置には、不親切としか言いようがない。目が不自由な人への配慮が中途半端で、点字ブロックを改修するなり、しなければ音声案内をすれば対応できる話である。そこまでコスト削減なのか。

また、車内放送や駅の構内放送では「お体の不自由なお客様にお声がけ、お手伝いをお願いします」と乗客に向けて繰り返している。鉄道利用者に協力を呼びかける前提は、鉄道会社自身が対応すべきことではないのか。やはり、公益事業という言葉が聞かれなくなって久しいからか、事業者自体も認識がないようだと、コラムの著者は苦言を呈している。🎟️🧑‍🦯🚃📉📈✈️🛫👝👦👧🧑‍🦯👩‍🦯⚡️👚👔🧤💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡happy01🌏💡🔎🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「小野譲司の目:ホテルの朝食、施設全体の満足度に直結」から 

2023.12.22   日経産業新聞の記事「小野譲司の目:ホテルの朝食、施設全体の満足度に直結」から

朝食はチェックアウト直前の宿泊の最終イベント

コラムの著者 小野 譲司氏(青山学院大学経営学部教授)は前回と同様サービス産業生産性協議会のJCSI調査を使って、「あなたは宿泊先の朝食を食べますか」という質問を複数回利用した人に尋ね調査した。その結果、朝食の利用頻度別にホテル全体の満足度を比べると朝食を利用する頻度が高いほど満足度が高い傾向が見られたという。

◯五感で感じる朝食は嬉しさや楽しさの感情を伴ない記憶に残る

小野教授は2023年サービス産業生産性協議会のJCSI調査で、

  • シティーホテル:33%が全く利用していない。頻繁に利用する12%
  • ビジネスホテル:17%が全く利用していない。頻繁に利用する43%

と逆転している。さらに利用頻度で調べると、朝食を利用する頻度が高いほどホテル全体の満足度が高い傾向が見られたという。ビジネスホテルで朝食を頻繁に食べる人の満足度は、料金が割高なシティーホテルの利用者と同じもしくは上回っている。

確かに旅行中の朝食は、その日の活力源を得る以上に意味があるようだ。

  • バイキング形式が多い:食べたいものが好きなだけ選べる特別な食体験である、
  • 外出して朝食を食べる習慣がない:ランチやディナーは外食するが、朝食にはその習慣がない
  • 地域色や季節感のあるメニューがある:朝食に力を入れている宿泊施設が多い
  • チェックアウト前の宿泊の最後のイベントである:最後の出来事は記憶に残りやすい。思い出しやすいため満足度に影響する。さらに、五感で感じる朝食は嬉しさや楽しさの感情を伴ない記憶に残る
  • 食は周囲の環境や誰といつ食べたかという状況、接客など料理以外の要素と合わさった複合的な経験である
  • SNSなどで食事の写真が多い:料理は社会的欲求を満足させる手段である

というように、宿泊と食事は、体験の計画段階から楽しみやワクワク感の体験で顧客満足度への影響が大きいという。🥣🥞🏩🏨☝️☎️🚌🛬🧳🛒🥢🍜🍔☕️🍣🍜🍺🍞🍽😷🦠📱💻📒🛒🎓💳⚡️🌍happy01💡🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:訪日消費は本当に好調か」から

2023.12.6  日経産業新聞の記事「眼光紙背:訪日消費は本当に好調か」から

キーとなるのはトレンドの変化

コラムの著者によれば、7〜9月のGDP統計をみるとインバウンド消費は名目、実質とも額面で前期比プラスであったが、季節調整をかけると両者ともナイナスに転じるという。このボリューム感も重要だが、中身であるトレンドの変化が、キーで、今後のインバウンド消費に関連する産業、例えばホテル業などは新設ラッシュを迎えているが危惧を抱くという。

○インバウンドに関する2つの統計情報

コラムの著者によれば、2つのインバウンド(訪日外国人)関係の統計情報が11月15日に公表された。

  • 10月の訪日客数:政府観光局が発表。新型コロナウイルス禍前の2019年を上回った。単月のコロナ禍超えは初で、前年同月比なら約5倍。
  • 7〜9月期の訪日消費総額:観光庁が発表。2012年比で17.7%増で、四半期では過去最高を記録。

と、強い数字ではあるが、一方で内閣府が同日発表した7〜9月期の国民総生産(GDP)速報値は前期比0.5%減(実質、季節調整値)と予想外に不調であったという。事前の予想では、インバウンド消費が押し上げ役になるはずが、逆の結果であった。訪日消費の報道も、「好調」と「一服感」が入り乱れているという。

確かにGDPは名目も実質も額面は前期比プラスであったが、季節調整を入れるとマイナスに転じる。夏の休暇で春よりも旅行する人が増え、動いたお金がは増えたが、付加価値を生む力や勢いは予想外れとなった。

問題はインバウンド消費の中身であるトレンドの変化で、額面よりも重要で、例えば、百貨店の売上が日本の製品ではなく、外国製の高級ブランドに移れば、日本の取り分はそれだけ薄くなる。またコロナ禍での旅行意欲も一巡したとの見方もある。さらに、米中の消費余力も危うさが出てきた。日本ではこれからホテルの建設ラッシュが控えているが、果たしてそれだけの需要があるのか先行きが怪しいという。✈️📉🛒👝👦👧🧑‍🦯👩‍🦯⚡️👚👔🧤💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡happy01🌏💡🔎🇯🇵🇨🇳🇺🇸


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「三浦俊彦の目:日本製品のイメージ、アジアではまだ高いが…」から

2023.12.8   日経産業新聞の記事「三浦俊彦の目:日本製品のイメージ、アジアではまだ高いが…」から

英語やグローバルスタンダードのどう向き合うかが日本の課題

コラムの著者 三浦 俊彦氏(中央大学商学部教授)は、タイとベトナムを訪れ、製品が作られた国のイメージが製品に及ぼす影響(原産国効果)の調査を行う目的で、現地の大学生が日本製品をどう思っているかをインタビューしたという。

◯アジアも日本の後追いではなく乗り越えている分野もある

三浦教授はタイではバンコクにあるチュラロンコン大学、ベトナムではハノイの国民経済大学でそれぞれ4人のグループ3組にインタビューした。

  • 日本製の乗り物:バンコクではトヨタの日本車のイメージ。ハノイでは12人が全員、日本製のバイクで通学し、日本に親近感を持っている。
  • 日本製の衣服や雑貨:バンコクではドン・キホーテ、ハノイではユニクロやMUJIが生活に溶け込んでいる
  • 日本のコンテンツ:上記の量販店でコラボレーションした製品で多くの作品名が有名。

といったように、日本製品の後追いのイメージがあるが、日本を超えているところも多い。日本は国内に大きな市場を持ち、GDPが稼げるため、海外へ目を向けなかったものが今となっては遅れをとっている。例えば、両国の大学生は英語での授業を受け、みな英語が上手である。また、配車サービスのグラブの普及が目覚ましいという。両国で多くの地点を移動するのにグラブは大変便利でスマホで簡単に呼び出し、すぐに乗れる。一方、日本ではライドシェアの論議がようやく始まったものの、既得権益の岩盤は厚い。

このようにアジアは日本の良いところを残しつつ、グローバル化を淡々と進めている。日本は、英語やグローバルなサービスにどう向き合うのかが問われている。🚗🏍️📱🏦💵👕🧼📖👚📰✏️🗒🍷💻🏢⚡️📖🎓🔎🌏happy01🇯🇵🇻🇳🇹🇭


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:ファンフレーションは日本の時代」から

2023.11.20  日経産業新聞の記事「眼光紙背:ファンフレーションは日本の時代」から

多品種少量、一品受注生産は日本のメーカーの得意なところ

消費者が家電製品や自動車などより旅行やコンサートなど無形のサービスに気前よくお金を使うことは、「モノ」から「コト」への移行と多くの議論で説明されてきたが、米小売業界ではFunflation (ファンフレーション)と呼ばれ、楽しみ(Fun)の価格上昇(inflation)が語源だという。コラムの著者が述べているのは、ファンフレーションは実は日本にとって有利だということである。

○「みせびらかし」から自己の価値観で購買行動へ

コラムの著者によれば、新型コロナウイルス禍で航空運賃、宿泊費などの旅行関連やコンサートチケットなどの価格高騰は原材料費や人件費の上昇だけでは説明がつかず、ファンフレーションが進んでいることを物語っているという。コロナ禍で抑制されていた消費の揺れ戻しや「コト」消費への移行だけでは説明がしきれないほど力があるという。

ファンフレーションの背景には、高級商品の購入と保有が「みせびらかし」にあるとする「ウェブレン効果」が先進国で薄れてきており、消費者が自らの価値観による購買行動に変化してきている。旅行やイベント、飲食は個人の嗜好による、つまり個人の価値観に依存する。

となればファンフレーションでのモノ消費のマーケティングは、商品をきめ細かくカスタマイズするか、限られた顧客層のみをターゲットにした商品を開発するしかない。極端に言えば、多品種少量、一品受注生産になる。このような生産が得意なところは日本のメーカーである。今は日本の得意技が生かせるときかもしれない。👦👧🧑‍🦯👩‍🦯⚡️👚👔🧤💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡happy01🌏💡🔎🇯🇵