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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:アニメ『初回拡大版』の効果は」から

2023.10.12  日経産業新聞の記事「眼光紙背:アニメ『初回拡大版』の効果は」から

従来の「3話切り」が「0話切り」や「1話切り」に

コラムの著者によれば、テレビドラマで初回を通常よりも長くする手法が定番だが、アニメでも同じ手法が使われることが増えているという。かつてのアニメファンは、オンエアのアニメを全てチェックして3話まで見て気に入った作品は続けて視聴し、そこまで気に入らない場合は視聴をやめた。「3話切り」と言われるスタイルである。

○3話まで食いつかせる古典手法では?!

コラムの著者によれば、物語の世界観に引き込むためには通常の3話くらいのボリュームが必要で、導入部を一気に見せて、視聴者を逃さずに次回以降の視聴に繋げる狙いがあるという。だが、初回拡大版での効果はあるのか。

拡大版が増えたのは今年の傾向で、

  • 【推しの子】の初回が一挙3話放送
  • 「鬼滅の刃 刀鍛冶の里編」の1話は50分
  • 「葬送のフリーレン」の初回が「金曜ロードショー」枠で放送
  • ライトノベルのアニメ化作「薬屋のひとりごと」の初回も3話一挙放送

となっており、何れの作品も制作側の意気込みが大きいという。

かつての3話切りの時代は、1クール30本程度で全作品の3話まで全てチェックできた。しかし、今年の10〜12月期に放送される予定のアニメは82本で3話切りを行うことは至難の業であるという。さらに、今や拡大しない1話や前評判だけで判断する1話切りや0話切りが浸透している。このような時代に、3話まで食いつかれれば後も継続してみてもらえるという制作側の視点は、果たして時代遅れではないだろうか。📺🌕🛰️🚀🚶‍♀️🚶🌳🚗📈📉🔍✏️📖💡💡👦👧🧑‍🦯👩‍🦯⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡happy01🌏💡🔎🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:『月9』ドラマが映す社会階層」から

2023.9.14  日経産業新聞の記事「眼光紙背:『月9』ドラマが映す社会階層」から

恋物語の背景に社会課題が

コラムの著者は、フジテレビの月曜9時「月9」の「真夏のシンデレラ」について恋愛物語としてではなく、登場人物の社会課題について触れている。

○地元志向ばかりでは社会階層の固定化が進む

コラムの著者によれば、「真夏のシンデレラ」は男女8人の恋物語であるという。物語は江ノ島界隈で、東京都内の新宿駅からは約1時間である。SNSではこの距離感がおかしいという。

女性の3人は江ノ島界隈の地元人で、主人公は家業の食堂運営を担い、クリーニング店勤務と駆け出しの美容師という設定。ともに地元圏で狭い。

男性5人のうち3人は高校からの同級生で、東京在住の建築士、医師、司法試験受験生である。出身は東京大学で、建築士は江ノ島近くに別荘を持っている。全く生まれも育ちも違う男女が夏の海で出会い物語が進行する。

東京組の男性らは気軽に江ノ島まで足を運ぶが、女性たちは東京を遠いところという感覚で、上京すれば迷子になってしまう。視聴者もこの描写にSNSなどで遠近感の差を投稿している。

このグループ間の距離感の差は、現代社会のリアルな面を示しているのではないか。若者が東京に憧れていた頃は心理的な距離は今よりも近く、進学や就職で上京する前から知識は豊富であった。逆に今は地元志向が強まり、地方都市や郊外の街から出たがらない。地元の大人たちは歓迎するが、実は社会階層の固定化の一因になっているのではないかとの指摘もある。人の行動範囲は人生の可能性に連動するからだという。ドラマの背景にこのような社会課題がちらちらと見える。🏪🚶‍♀️🚶🌳🚗📈📉🔍✏️📖💡💡👦👧🧑‍🦯👩‍🦯⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡happy01🌏💡🔎🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「Smart Times:本質を追い求めた起業家」から

2023.9.8  日経産業新聞の記事「Smart Times:本質を追い求めた起業家」から

自ら新しいマーケットを創造しお客様に喜んでもらうことが仕事の本質

コラムの著者 吉井 信隆氏(インターウォーズ社長)が紹介するアビクス元社長、熊﨑友久氏がこう答えたという。熊﨑氏はデジタルサイネージ(電子看板)の本質が「メディア」であることをいち早く気づき、デジタルプロモーション事業を生み出した。

○デジタルサイネージを「地域のメディア」へ

吉井氏によれば熊﨑氏は創業当初からハードウェアとコンテンツを融合させたデジタルプロモーション事業に挑戦し、デジタルサイネージを地域のメディアとして定着させた。日本では地下鉄銀座線の駅間で映像をLEDの明滅で流したのが、熊﨑氏のスタートアップ、アビックスであった。さらに渋谷スクランブル交差点前のQ-FRONTに大きな大型ポールビジョンを設置、さらにニュースや地域の特性に合ったコンテンツを放映して文化的価値を上げた。この独自のデジタルサイネージが奏功し2005年同社はJASDAQに上場を果たした。

上場時の熊﨑氏の仕事に対する発言があったという:

「仕事とは与えられたことだけではなく、自ら新しいマーケットを創造することであり、お客様に喜んでもらい笑顔にすることだ。最終的には『人や社会の課題解決』をすることが、働くことの本質だ。クリエイティブな仕事は、積極的に楽しみならが自ら創り出さねば生まれない」

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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:事前宣伝ゼロの『君たちはどう生きるか』」から

2023.8.18 日経産業新聞の記事「眼光紙背:事前宣伝ゼロの『君たちはどう生きるか』」から

先入観なしで作品を見てほしい

コラムの著者によれば、宮崎駿監督の最新アニメ映画「君たちはどう生きるか」が好調だという。公開から1ヶ月で観客動員数412万5000人、興行収入62億3500万円を突破し、前作の「風立ちぬ」(興行収入120億円)を超えるような勢いだという。

○委員会方式からの離脱

コラムの著者によれば、この映画が今までにない情報公開に慎重であったことや製作委員会方式を取らないなど新しい試みがなされていたという。

公開前の情報提供が著しく制限されていたことは、広告宣伝でも徹底していて、テレビの宣伝は一切なく、予告編すら制作されなかったという。公開後もその姿勢は変わらず、パンフレットも公開直後は販売しないという方針であった。

理由はいくつかあるだろうが、コラムの著者が推察する1つの理由は、まず監督が観客に「先入観なしに映画をみてほしい」という願いがあったのではないかという。著名な宮崎作品であれば公開前に情報が氾濫し、観客は先入観を持って映画に接する。まっさらな気持ちで鑑賞してほしいという、クリエイターにとっての1つの理想であろう。

もう1つ考えられるのは、製作委員会方式を使わなかったことである。広告代理店やテレビ局、映画会社でできる製作委員会方式をとって出資することでなければ、宣伝など事前の情報提供する必要もない。また出資社の「口出し」も排除できることから、制作上の自由度はかなり高くなる。実際、スタジオジブリはスポンサーに頼らなくても映画制作ができる財務であるという。

宮崎駿監督は作画にはタッチしないで、監督と脚本、絵コンテ執筆に徹したという。人材育成か創作時間を残りの人生に賭けたのかは真実はわからない。🎥🎞️🍿📈📉🔍✏️📖💡💡👦👧🧑‍🦯👩‍🦯⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡happy01🌏💡🔎🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「トレンド語り:若年層のタイパ視聴、目と耳が暇なのはいや」から 

2023.7.26  日経産業新聞の記事「トレンド語り:若年層のタイパ視聴、目と耳が暇なのはいや」から

動画や音楽までも倍速再生する彼らの行動

コラムの著者 奥 律哉氏(電通総合研究所フェロー)が注目するタイパ視聴、タイムパフォーマンス視聴の略で、時間あたりのパフォーマンスを上げ時間を有効に使いたい行動様式である。奥氏はその背景と特に男子大学生などの若年層の生活価値観について考察している。

◯可処分時間の中で大量の情報やコンテンツを効率的に消化する気持ちが背景に

 奥氏は、このように大量の情報を時間内にうまく捌くことや情報取得のニーズがさらに高まっていることが背景にあると考えている。詳細を知るために2022年8月の若者のメディア行動に関するオンライングループインタビューを実施した。参加者には日頃生活の中で大切にしていることを尋ね、それぞれのメディアの利用行動をインタビューした。奥氏は、結果の中からコラムでは男子大学生を取り上げた。

結果から浮かび上がったのは、男子大学生の生活価値観であったという。

つまり、以下のような詳細が見えたという:

  • 人から悪く思われたくない
  • 友人・知人から後れをとりたくない
  • 常に何かをしていないと不安
  • 失敗したくない
  • 日々の生活を楽しんで充実させたい

さらにメディアの利用に関しては:

  • 時間を有効に活用したい/無駄な時間を使いたくない
  • 自分で自分の時間をコントロールしたい

と可処分時間を自らがコントロールすることを望んでいることが確認できた。さらに「目と耳が暇なのは嫌である」ということも興味深い。動画や音楽までも倍速再生する彼らの行動は、生活全般にわたってタイパが基準になっているようだ。🎵🎧📕🍿📱💻📳🍂🥻👔💡🚕🥬🥕🍞🐱📶📺🦠😷🍲🍵🏢📶🏢💡⚡️🌏happy01📂🌍🇯🇵