時事問題

【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「Smart Times:未来を創る企業内起業家」から

2024.3.15  日経産業新聞の記事「Smart Times:未来を創る企業内起業家」から

シリコンバレーのまねではなく日本独自のインキュベーションを追求

コラムの著者 吉井 信隆氏(インターウォーズ社長)は6年の経験を振り返り、日本経済が起業家精神に富んだVBが活性化させてきたが、シリコンバレーとは異なり、そのエコシステムが企業内に存在し、挑戦を志す社員の情熱が新しい価値を想像してきたことから、企業内起業とスタートアップへの投資を組み合わせたハイブリッド型のインキュベーションを提案し実践している。

○豊田自動織機からトヨタ自動車が生まれたようにイントレプレナーが日本企業では経済活性化のキー

吉井氏によれば、米シリコンバレーでは年間40兆円を超える大規模な投資や優秀な人材の流動性、IPOに限らない多様なエグジット(出口)戦略によるエコシステムが整っている。さらに、起業することは国民に高く評価される。

一方、日本ではVCからスタートアップへの投資額が約1兆円に留まっており、出口戦略はIPOが主流で、投資額も小さくスタートアップの成長を妨げる要因にもなっているという。日本企業では、豊田自動織機からトヨタ自動車が生まれたようにイントレプレナーが社内の経営資源を活用して新しい産業につながる産業を立ち上げた事例が多いという。企業内起業の最大の利点は、資金、人材、ブランド、技術など自社内の経営資源を活用できる点にある。

しかし、障害も多い。既存事業の論理を優先する組織文化が不確実な新規事業への挑戦を阻むことが多い。吉井氏によれば企業内起業が成功するキーは、起業家精神を持つイントレプレナーの選定と、この情熱を最大限に活かす組織の構築にあるという。起業の成功要素を予め明らかにし、不確実性を管理する技術や知識、組織の障壁を回避する能力が成功の分岐点になるという。🏙️💬⚡️🏙️💡🏗🚚📈🏢⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「WAVE:IT人材獲得するには」から

2024.2.29  日経産業新聞の記事「WAVE:IT人材獲得するには」から

公式テックブログに思わぬ効用

少子高齢化、新型コロナウイルス禍後のDX推進、先進ICT技術の需要拡大といった背景によってIT人材の不足が深刻化している。コラムの著者 加治佐 康代氏(ビデオリサーチ取締役)は、自社の事例を通じて、その対応と組織として考えるべき要諦について語っている。

◯非IT人材でもDXリテラシーの標準化が必要

 加治佐氏によれば、ビッグデータ、IoT、AIによるサービス開発に必要な高度な専門知識やスキルを持つ人材は、今後さらに需要が拡大していくと予想している。

不足する人材に対して企業側も活躍できる適切な環境が不可欠で、新しい技術が次々と生まれる中で継続的にスキルアップするには計画的な育成や配置といったソフト面も不可欠である。先端IT人材から選ばれる企業になるためにも事業や組織人事の改革が急務であると加治佐氏は指摘している。

加治佐氏の会社でもデータとシステムを扱う会社であることから先端IT人材の採用、確保、育成は課題で、資格取得支援や人材教育を充実させている。なかでも自社のオウンドメディアとして公式テックブログは、自社技術の情報発信と外部エンジニアとの交流、そして社内においてもITスキルの再認識ができたという。さらに非人材においても、今やビジネスパーソンとして常識的な知識としてDXリテラシーの標準化も必要であると感じたという。

先端IT人材から選ばれた企業になることは、デジタル時代を生き抜く企業となることである。🧠📺📱📉📈💡🏗🚚📈🏢⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「関沢英彦の目:日本が変わるには、想像力と論理力の好循環を」から

2024.3.15 日経産業新聞の記事「関沢英彦の目:日本が変わるには、想像力と論理力の好循環を」から

思考は論理力と想像力の循環である

 コラムの著者 関沢 英彦氏(発想コンサルタント)によれば、日本では論理力は教育でも重視するが、想像力はビジネスの世界ではデザイン思考やアート思考といって導入が進むが、教育現場では数少ない。さらに日本では想像力を抑制する3つの「主義」が課題だという。

◯前例主義、延長主義と外面主義が想像力を抑制

関沢氏はコラムを通じて想像力の重要性を重視してきた。日本ではアニメなど世界的に活況を呈していて想像力が満ち溢れてるように思えるが現実の生活では想像力は軽視されていると関沢氏は指摘している。

想像力とは、目の前に無い、物事を思い描く力で、論理力は筋道をつけて要素を矛盾なく組み立てる力である。論理力が弱いと何事も先に進めない。だが、想像力が働かない社会では独自のイノベーションが起こらない。つまり、論理力と想像力は補完的である。思い浮かべたイメージを論理で詰める。次に、細部を想像して具体案を論理づける。思考とは、この両者の循環である。

これまで教育ではもっぱら論理力を重視してきた。最近はプログラミング教育が必修となり、デジタル技術を使いこなす論理力を学んでいる。想像力の重要性も各教科で理解されているが、ビジネスシーンでのデザイン思考やアート思考が重視されるほどではなく教育も少ないという。その障害となっているのが、日本の3つの「前例主義、延長主義と外面主義」であるという。

  • 前例主義:科学技術・社会デザイン・商品開発では想像力を阻むもの。「前例がないから」の一言で想像的な計画を退ける。
  • 延長主義:災害や安全保障などの危機を予測する際に過去の延長線上で考え、そこから外れることを想定しない。
  • 外面主義:他者の「外面」だけみて「内面」を想像しない。相手の好意に気づかないと恋愛も始まらない。逆に嫌悪に鈍感であればストーカーだと誤解される。ハラスメントも相手の感情や苦悩への想像力が乏しいからである。

「前例」を突破する想像力、「延長」から外れる想像力、「外面」だけにとらわれない想像力によって論理力は活性化する。💬📖🖋🏫🎩📕👩✋⛑🕠💪🏃‍♀️📺📶💺💻🏠👧👩😷🦠❤️🌍happy01🌎🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:就活も『タイムパフォーマンス(タイパ)』志向?」から

2024.3.13  日経産業新聞の記事「眼光紙背:就活も『タイムパフォーマンス(タイパ)』志向?」から

就活早期化の雰囲気にのまれていないか

2025年春に卒業する大学生向けの採用広報が3月から解禁となった。コラムの著者が指摘するのは、完全に売り手市場となったことから、企業は前のめりの姿勢であり、学生側はタイパを意識した行動となっているという。さて、それで大学生の適切なキャリア選択になっているのだろうか。

○逆にじっくりと時間をかけた面接をする会社の定着率は高くなっている

コラムの筆者によれば、タイパの影響はエントリーシート(ES)を作成する際に生成AIを活用することだという。リクルートが今春卒の大学生を対象に調査したところ、

  • 就職活動で生成AIを使った大学生:14.5%
  • 叩き台ではなく、AIから得た回答をそのまま利用:3割近く

となっているという。この状況は大学生がESを数十社に送っている大学生も多いからだという。たしかに面接に漕ぎ着く際の手間を考えると全く理解できないことはない。ESの受け取る企業の人事担当は生成AIを使ったものはわかるという。

また、インターンシップ(就業体験)でもタイパを意識した行動を窺うことができるという。5日間以上の長期のインターンシッププログラムへの参加者は少数派であり、半日や1日の仕事体験会が圧倒的な人気を集めている。これも、大学生側が出来るだけ多くのみたいだけにタイパの影響を受けている。就職活動の早期化傾向で焦ってタイパを考えて動いているようでもある。とすれば、せっかく内定を早期に得ても、自分に合った会社かどうか悩む大学生も多いという。

ある企業では採用試験面接を1対1で約1時間かけて行い、4回繰り返すという。面接時の質問は、幼い頃の性格などをインタビューし、人物像を把握するのだという。ここまでで適性が異なっていると希望職種のの変更を打診するのだという。この時、人事の多くは指摘するのは大学生がこの時点で本当にやりたいことがわかっていないことだという。このような丁寧な面接で同社の社員の定着率は年々上昇している。意外とタイパの悪い方が近道のようだ。💥💡🏫📕👝👦👧🧑‍🦯👩‍🦯⚡️👚👔🧤💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡happy01🌏💡🔎🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「Smart Times:5年戦略などに意味はない」から

2024.3.6  日経産業新聞の記事「Smart Times:5年戦略などに意味はない」から

戦略はその基になる仮定事項が明記されていて初めて意味がある

コラムの著者 スティーブン・ブライスタイン氏(レランザ社長)が説くのは企業戦略の意味とそれが有効な仮定事項がセットになっており、それが仮定とは異なって間違った場合の選択すべき対応策があることだという。となれば5年間に仮定事項が変わらないような現代の社会・経済の状況ではないことから、ブライスタイン氏は5年戦略の意味があるのかと指摘している。

○最も脆い戦略は将来への道を説くようななもの

ブライスタイン氏によれば、例えば通信会社の戦略であれば、

  • 技術の選択肢、オプション
  • 通信の選択肢、オプション
  • ビジネスが必要としている経営資源(人材、物資、資金、情報)
  • 消費者行動の変化

といったことによる仮定に基づく必要があるという。これらのどれをとっても5年以内にすっかり様変わりしている可能性は否めない。そこで、経営陣がこの3年間の単なる行動計画ではなく、仮定事項を明確にした「真の」3年計画であれば、その仮定はかなりの多様で曖昧である計画ということになる。残念のことにブライスタイン氏が読んだ戦略関連の資料にこのような仮定事項が含まれておらず、そのことを質問しても、明確な回答が返ってくることは皆無であるという。その代わり、相手の経営者は自分の戦略の正当性や具体策のリストの説明に終始するだけだという。

しかし、本当に必要で大切なことは、戦略の正当化ではなく、その戦略が間違えているかもしれない理由を羅列して明記し、仮定通りにならない場合の選択肢と対応策があることだという。最も脆い戦略は、近い未来への道を説くようなもので、すぐに仮定事項が現実に合わなくなり意味がないものだという。

計画書に出てくるリストアップされた予定にそった行動をするだけなら、どこのトップマネジメントでもできる。先を見た時に以前計画した道とは明らかに異なった場合でも、計画の前提にある仮定事項からいくつかの選択肢を選んで対応策を立てるマネージャーがもっとも企業に重要で優秀であるといえる。すでに5年計画があるなら今すぐ、仮定事項を討議して修正すべきかもしれない。🏙️💬⚡️🏙️💡🏗🚚📈🏢⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01🇯🇵