時事問題

【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:就活も『タイムパフォーマンス(タイパ)』志向?」から

2024.3.13  日経産業新聞の記事「眼光紙背:就活も『タイムパフォーマンス(タイパ)』志向?」から

就活早期化の雰囲気にのまれていないか

2025年春に卒業する大学生向けの採用広報が3月から解禁となった。コラムの著者が指摘するのは、完全に売り手市場となったことから、企業は前のめりの姿勢であり、学生側はタイパを意識した行動となっているという。さて、それで大学生の適切なキャリア選択になっているのだろうか。

○逆にじっくりと時間をかけた面接をする会社の定着率は高くなっている

コラムの筆者によれば、タイパの影響はエントリーシート(ES)を作成する際に生成AIを活用することだという。リクルートが今春卒の大学生を対象に調査したところ、

  • 就職活動で生成AIを使った大学生:14.5%
  • 叩き台ではなく、AIから得た回答をそのまま利用:3割近く

となっているという。この状況は大学生がESを数十社に送っている大学生も多いからだという。たしかに面接に漕ぎ着く際の手間を考えると全く理解できないことはない。ESの受け取る企業の人事担当は生成AIを使ったものはわかるという。

また、インターンシップ(就業体験)でもタイパを意識した行動を窺うことができるという。5日間以上の長期のインターンシッププログラムへの参加者は少数派であり、半日や1日の仕事体験会が圧倒的な人気を集めている。これも、大学生側が出来るだけ多くのみたいだけにタイパの影響を受けている。就職活動の早期化傾向で焦ってタイパを考えて動いているようでもある。とすれば、せっかく内定を早期に得ても、自分に合った会社かどうか悩む大学生も多いという。

ある企業では採用試験面接を1対1で約1時間かけて行い、4回繰り返すという。面接時の質問は、幼い頃の性格などをインタビューし、人物像を把握するのだという。ここまでで適性が異なっていると希望職種のの変更を打診するのだという。この時、人事の多くは指摘するのは大学生がこの時点で本当にやりたいことがわかっていないことだという。このような丁寧な面接で同社の社員の定着率は年々上昇している。意外とタイパの悪い方が近道のようだ。💥💡🏫📕👝👦👧🧑‍🦯👩‍🦯⚡️👚👔🧤💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡happy01🌏💡🔎🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「Smart Times:5年戦略などに意味はない」から

2024.3.6  日経産業新聞の記事「Smart Times:5年戦略などに意味はない」から

戦略はその基になる仮定事項が明記されていて初めて意味がある

コラムの著者 スティーブン・ブライスタイン氏(レランザ社長)が説くのは企業戦略の意味とそれが有効な仮定事項がセットになっており、それが仮定とは異なって間違った場合の選択すべき対応策があることだという。となれば5年間に仮定事項が変わらないような現代の社会・経済の状況ではないことから、ブライスタイン氏は5年戦略の意味があるのかと指摘している。

○最も脆い戦略は将来への道を説くようななもの

ブライスタイン氏によれば、例えば通信会社の戦略であれば、

  • 技術の選択肢、オプション
  • 通信の選択肢、オプション
  • ビジネスが必要としている経営資源(人材、物資、資金、情報)
  • 消費者行動の変化

といったことによる仮定に基づく必要があるという。これらのどれをとっても5年以内にすっかり様変わりしている可能性は否めない。そこで、経営陣がこの3年間の単なる行動計画ではなく、仮定事項を明確にした「真の」3年計画であれば、その仮定はかなりの多様で曖昧である計画ということになる。残念のことにブライスタイン氏が読んだ戦略関連の資料にこのような仮定事項が含まれておらず、そのことを質問しても、明確な回答が返ってくることは皆無であるという。その代わり、相手の経営者は自分の戦略の正当性や具体策のリストの説明に終始するだけだという。

しかし、本当に必要で大切なことは、戦略の正当化ではなく、その戦略が間違えているかもしれない理由を羅列して明記し、仮定通りにならない場合の選択肢と対応策があることだという。最も脆い戦略は、近い未来への道を説くようなもので、すぐに仮定事項が現実に合わなくなり意味がないものだという。

計画書に出てくるリストアップされた予定にそった行動をするだけなら、どこのトップマネジメントでもできる。先を見た時に以前計画した道とは明らかに異なった場合でも、計画の前提にある仮定事項からいくつかの選択肢を選んで対応策を立てるマネージャーがもっとも企業に重要で優秀であるといえる。すでに5年計画があるなら今すぐ、仮定事項を討議して修正すべきかもしれない。🏙️💬⚡️🏙️💡🏗🚚📈🏢⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:社内の『誤った常識』なくそう」から

2024.2.27  日経産業新聞の記事「眼光紙背:社内の『誤った常識』なくそう」から

社会は進化し、常識も変化する

コラムの著者が最近のテレビ番組でお気に入りがあるという。昭和年代のおじさんが令和にタイムスリップする物語で、バスの中や会議室で喫煙しても昭和では問題にならなかったが、喫煙制限が当然の令和に戸惑ってしまう。コンプライアンスが厳しくなりパワハラは令和に許されない。だが悪いことだけではなく、社会常識の変化に柔軟に対応してきたおじさんは、自分の意見をはっきり言えない令和の現代人を前に、自分が思ったことを堂々と述べて周りの共感を呼ぶという。

○投資家との対話も社会の変化への対応をチェック

昭和を生きたコラムの筆者は懐かしがっているが、昭和の社会の未熟さの反省もあるという。社会は時と共に進化し、常識も激しく変化する。喫煙問題のように昭和の常識が令和では非常識になることもある。ただ、新たに生まれた常識を鵜呑みにして本当に良いものかを考える必要もあろう。

テレビ番組のこのおじさんが共感を生んだ、もっと対話をして、お互いを理解することは、逆に令和では新しく常識にすべきかもしれない。金融庁や東京証券取引所が企業に投資家との対話を求めているように、確かに利益は両者にとって重要だが、投資家はESGを意識し、利益を稼ぐ方法が社会の変化にそぐわっていないかをチェックしている。対話を通じて経営者がこれをしっかり認識することも令和の常識になっている。💥💡🏫📕👝👦👧🧑‍🦯👩‍🦯⚡️👚👔🧤💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡happy01🌏💡🔎🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:型にはめる教育はもう限界」から

2024.3.5 日経産業新聞の記事「眼光紙背:型にはめる教育はもう限界」から

人的資本経営以前に日本の教育のあり方を見直す必要あり

コラムの著者によると、渋谷教育学園の田村哲夫学園長が「型にはめる教育はもう限界」と語ったという。同学園の幕張中学高校、渋谷中学高校は全国有数の進学校であるが、大事にしているのは受験教育よりも教養を是とした「自調自考」教育であるという。つまり、自ら社会課題を探り、選んだテーマをもとに研究し、論文をまとめるといった考え方である。自律型人材に育てることで、多くの地方自治体から誘致が相次ぐという。その背景とは。

○渋谷教育学園の「自調自考」教育

明治以降、日本の学校教育は、暗記重視の教育が主流で、企業では従順な人材が好まれ、定年まで真面目に働くことが美徳とされた。しかし、現代は大転職時代。キャリア自律を求められながら、自分の適職探しができないという。田村学園長によれば、「幼い頃から、これはダメ、あれはダメと押さえつけられ、自分で考えて行動する習慣を身につけてこなかったため」と分析している。そこで同学園の「自調自考」である。

「三つ子の魂百まで」と言われるように自調自考教育は幼児から可能だという。「今日はどんな遊びをするのか」などは各児童の意思で決めるという。

企業では労働生産性が伸び悩んで「人的資本経営」が叫ばれ、人材教育に力を入れ始めている。その前にすべきは、国内の教育のあり方の全面的な見直しかもしれない。💥💡🏫📕👝👦👧🧑‍🦯👩‍🦯⚡️👚👔🧤💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡happy01🌏💡🔎🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「Smart Times:トップたる者の心得」から

2024.3.8  日経産業新聞の記事「Smart Times:トップたる者の心得」から

オーナー企業の罠、虚栄心

コラムの著者 柴田励司氏(インディゴブルー会長)は、「身の丈に合わない強力な力を持ちすぎると、人は力そのものに飲まれてしまう」(稲垣智則准教授(東海大学)著「ニセの自分」で生きてます〜心理学から考える虚栄心から)ではないが、多くのトップリーダーが注意すべき虚栄心について語っている。

○ダークサイドに陥るのは虚栄心から

柴田氏によれば、映画「スターウォーズ」のキャラクター、アナキン・スカイウォーカー(後のダースベイダー)が暗黒面であるダークサイドに転落するように、多くの経営トップが気をつけなばならないという。虚栄心は自分を大きく見せたいというところから始まり、自身の武勇伝を派手な演出を加えたり、見たこと聞いたことを誇張したり、笑い話で済むようでは問題はない。だが、これが会社トップであれば、虚栄心でその会社は蝕まれていくという:

  • 名前だけの有名無実の会社を買収したり
  • 自社の事業とは関係のない施設を建設したり
  • 経営陣だけが使える華美なオフィスが作ったり
  • 財界活動という名だけの経営者の遊びや享楽にふけり時間やお金を浪費したり

と、これらは経営陣がダークサイドに落ちている症状の代表格だという。さらに悪いことに2代目にはこのダークサイドの誘惑が周囲を囲っている。あた二代目の周囲から「なめられないように」という想いが高じて自分を実態より大きく見せる「虚栄心」が働く。また、自分の方針や意見に苦言や反対をしようものなら首を切ったり左遷する。こうなれば裸の多様状態である。上場企業なら、株主の目があり、自浄力が働く。だが、トップが株主の場合は第三者のブレーキが効かない。柴田氏は経営者が人間であれば虚栄心はあるものだが、これに対抗する「心」を鍛える機会を提供したいと考えている。💴📈📉👨👧📈💬⚡️🏙️💡🏗🚚📈🏢⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01🇯🇵