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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の休刊による投稿について

平素より、当ブログ「【ヒット商品】ネタ出しの会」をご愛読いただき、誠にありがとうございます。さて、皆様にご参考いただいている日経産業新聞(日本経済新聞社発行)が2024年3月29日発行分をもって休刊となることが公表されております。この機会に、当ブログの執筆者もここに日経産業新聞の関係者の皆様に心からの感謝を申し上げます。

今後は、当ブログの投稿において参考とする情報源を拡充いたします。日経産業新聞の過去の記事も含めて参考に致します。現在、予定している参考情報源は以下の通りですが、執筆に際しては厳密に著作権法を順守し、内容は執筆者の独自の見解であり、参考の情報源を明示します。また、参考の記事を引用する場合は、執筆者は著作権法に沿った方法で適切に引用をいたします。

参考情報源:日本経済新聞、日経産業新聞(休刊前の記事)、IEEEの公式ウェブサイトなど

今後とも、より一層の品質向上に努め、皆様に有益な情報を提供できるよう努力してまいります。何卒ご理解とご支援を賜りますよう、お願い申し上げます。

執筆者:松本英博(NVD代表取締役)

以上


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「西川英彦の目:新市場創造のカギ、企業とSNSで対話を循環」から

2024.3.22  日経産業新聞の記事「西川英彦の目:新市場創造のカギ、企業とSNSで対話を循環」から

ソーシャルリスニングと創造的適応の循環が新市場を生む

コラムの著者 西川 英彦氏(法政大学経営学部教授)もこの3月末で日経産業新聞が休刊となることを期にこれまでの執筆を振り返っている。前回紹介した花王のヘアスプレー「黒ケープ」の事例でSNSと企業の対話について論説しているが、企業活動にSNSとの対話が欠かせなくなっていることを考察している。

◯定期的な創造の機会が研究や講義に役立った

西川教授は、新市場創造のマーケティングをテーマにケースを紹介してきたという。これまで2010年から146回の連載を行ってきて2つの企業活動に整理してみたという:

  • 新市場創造のネタ発見のためにSNSや動画サイトなどのトレンドを把握する「ソーシャルリスニング」に注目してきた。前回の花王では化粧品関連の投稿を、ワークマンでは同社製品の想定外の使い方の投稿を、日清食品では人に勧めたくなる動画を探索してきたという。
  • トレンドに適応しつつ独自の価値を創造する「創造的適応」に注目した。花王では、自社技術をもとにアイドルの前髪を真似る製品の市場を、ワークマンでは投稿者と共創し新用途の市場を、日清食品では同社のエッセンスをかけたユニークな広告を制作してきた。

このようなSNSを元ネタにした商品開発は、バズりやすいという。つまり、若手のスマホユーザではSNSのタイムラインをまず開き、新しい情報に出会うという「タイムライン生活者」が増えているからだという。メーカー側も製品投入後、SNSの反応をみて製品の改善や新製品の追加が可能だという。🪞🪛🪥👩💻🫙💡🔧🛠️📱🍟🏥📷💻🍺🦠🎓🏢📈🔎⚡️🌍happy01📶💡🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「Smart Times:『私塾』同人雑誌で遊学を」から

2024.3.22  日経産業新聞の記事「Smart Times:『私塾』同人雑誌で遊学を」から

後半生にも挑戦したい私塾連動型雑誌

コラムの著者 久米 信行氏(iU情報経営イノベーション専門職大学教授)が師匠と仰ぐ橘川幸夫氏の興味あるコミュニティーや同人会の試みについて語っている。

○師匠の橘川幸夫氏の極私的雑誌「イコール」

久米教授によれば、橘川氏は、ロッキングオン創刊メンバー、投稿だけで構成された伝説の雑誌ポンプ創刊の編集長であるという。雑誌からパソコン通信、インターネットへと媒体(メディア)は進化したが、参加型社会の到来を誰よりも早く予言した人だという。個人が発信する情報のつるばで自ら受発信して多彩なネットワークを紡いできたという。

そこで不思議なのは今更紙の雑誌を発刊するのかという点である。大学生は雑誌を読まず、いつもスマホ。雑誌マニアであった久米教授も昨今はタブレットで飛ばし読みになっている。半年ほど前に新雑誌発行の構想を聴いたのは、ネット公開対談の最中だったという。その後橘川氏から久米教授に「久米信行と映画を語る会みたいな感じで進めたい。映画についての思い出を600文字くらいで書いてくれませんか」との依頼が突然舞い込んだという。驚いたのはその依頼対象が、長らく久米教授が扱ってきた経営・ICT活用、自己啓発ではなく、映画について書けと言われたことだという。確かにかつて名画座や最近はサブスクで年間100本の映画を観てお勧めの映画について語ってきたという。それを師匠の橘川氏は見逃さなかった。

久米教授は言われたまま原稿を投稿すると新雑誌「イコール」の目次が送られてきて仰天した。目次から商業雑誌の出版会議で絶対通らないような執筆陣と連載内容であったという。有名無名を問わず老若男女の奇人達人が勢ぞろいし、好き勝手を語るカオスの状況である。発行人が読みたいと思う人だけを集めた極めて私的な「雑」誌であった。まさに師匠の橘川氏の脳内マップにようであった。また興味深いのは、「イコール」を通じて読者参加の書き手の私塾になっているところである。さらに、歓送会などがネット上でコミュニティーを作り、それが紙の雑誌のネタになる循環ができるところである。印刷費はクラウドファンディングで集め、原稿料は雑誌10冊。フリマなどで転売もOKで、読者の輪を広げて行く方法である。

久米教授も今後の半生をこのような私塾連動型の極私的なわがまま雑誌を創刊して地方で暮らしていきたいそうである。📕📃🏙️💬⚡️🏙️💡🏗🚚📈🏢⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「Smart Times:行動変容が全て」から

2024.3.1  日経産業新聞の記事「Smart Times:行動変容が全て」から

技術が行動変容を起こす時、共感力が伴ってイノベーションが起こる

コラムの著者 栄籐 稔氏(大阪大学教授)が日経産業新聞が4月から休刊することに伴って、これまでの82の投稿を振り返っている。またあるべきデジタル技術、とくにソフトウェアについての社会への影響について考察している。

○技術の進化、それによる生活や仕事の変化、そして組織のデジタル変革

栄籐教授によれば、これまでの投稿の多くが次のように分類されるという:

  • 進化するデジタル技術の社会デザインへの統合
  • 新しい生活・仕事様式
  • 組織のデジタル変革に対する事例紹介

連載初期はデジタルの新技術の紹介、開発手法についての記事が多かったという。その後、それらの技術を組織・社会へどう適用するかという投稿に移行していったという。変化には常に痛みが伴う。さらにこれから起ころうとする変化に抵抗が生まれる。それをどう乗り越えるかを市民・組織分化への受容性を考えることも重要になってきたと近年では感じているという。

栄籐教授はここで、年始に訪れたコペンハーゲンをデジタル技術とその展開の事例として紹介している。

  • コペンハーゲンは先進的なスマートシティー。
  • 生後すぐにマイナンバーにあたる登録番号を発効。市民サービスを受けられるようになる。
  • 病院間で健康情報の共有化が進んでいて、患者セントリックなサービスに展開。
  • 低炭素社会を目指し市民には自転車を推奨

とデジタル化のあるべき姿を示している。さて日本はどうか?🏙️💬⚡️🏙️💡🏗🚚📈🏢⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01🇯🇵🇩🇰


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「トレンド語り:AIは良き隣人か、2つの役割を再確認」から 

2024.2/28  日経産業新聞の記事「トレンド語り:AIは良き隣人か、2つの役割を再確認」から

AIを人間の代替とするか能力拡張の道具にするか

10年ほど前から海外の国際会議などで論議されてきたことが現実味を帯びてきたという。AIと人間はどう共存するかというテーマである。コラムの著者 岩崎 博論氏(武蔵野美術大学教授)が感じるのは日本国内では最新テクノロジーに肯定的で受け入れることに肯定的だという。海外ではテクノロジーを批判的に捉える考え方もある。この議論を加速させたのが最近の生成AIのブームである。岩崎教授は、語学関連アプリでこのAIに関する設計思想の違いを見ている。

◯同じAI応用の語学関連アプリでも思想の違いが

 岩崎教授によれば、私たちが眼にする製品やサービスでもAIとの関係性の違いが感じられるという。語学関連アプリでその差を岩崎教授は考察している:

  • DeepL:ドイツ生まれのAI翻訳アプリ。翻訳したいテキストをコピー&ペーストするだけで、精度の高い翻訳を即時に生成してくれる。Webページ全体やPDFを丸ごと翻訳する機能もある。
  • Duolingo:米国生まれの語学学習アプリ。スマホなどでゲーム感覚で語学学習ができ、英語などに加え、スワヒリ語なども学習可能。AIがユーザごとの学習進捗に合わせて個別化した学習内容を提示する。創作者は新進気鋭のAI研究者で、語学はAIの応用に過ぎず、数学や音楽などの学習プログラムなども提供するようになっている。

これらの携帯アプリは設計思想が全く異なるという。DeepLはあくまでも人間の代替で翻訳するのに対し、DoulingoがAiが人間の語学学習能力を拡張してくれる。人間とAIの関わり方の違いをこの携帯アプリの設計思想の違いとなっている。人間の代わりにAIを使うか、それとも人間の能力を広げるためにAIを活用するか。良き隣人としてAIを使うことはこれからも試行錯誤が続きそうだと岩崎教授は示唆している。💬📲🗼🚲💻📳🍂🥻👔💡🚕🥬🥕🍞🐱📶📺🦠😷🍲🍵🏢📶🏢💡⚡️🌏happy01📂🌍🇯🇵🇺🇸🇩🇪